【レールマン・内田 茂】相棒は60年代のドラッグレーサー
徹底したレストアとモディファイで生まれ変わった一台
「若い頃からクルマ好き、運転好きで、以前は仕事でもトラックやダンプカーの運転をしていました。プライベートではダットサンの620ピックアップ、トヨタ・スターレットKP61、トヨタ・カローラレビンTE27などを乗り継ぎ、ダッジ・コロネットの前は426HEMIエンジン搭載の1971年型のダッジ・チャレンジャーを所有していました。」
2003年に入手したというコロネットは1965年型。当時クライスラーがドラッグレース用に販売していたHEMIエンジン搭載のA990モデルを意識してモディファイを行ったという、ワン&オンリーな一台だ。
「実は手に入れたベース車はあちこち錆びて床に穴が空いている、傷みの激しい状態でした。そのボディを一度バラバラに分解して、サンドブラストをかけ錆を完全に除去。穴が空いた箇所はすべて鉄板を当て溶接で補修。レストアが完了した後に再び錆が出てこないように徹底的に仕上げました。」
手間を惜しまずに仕上げたボディは、内田さんの好みで鮮やかな赤にペイント、インテリアもダッシュボードやシートに至るまで真っ赤に仕立て直された。フロントにはGasser Wheelと呼ばれる4.5Jのナローなマグネシウム・ホイールにBFグッドリッチのバイアスタイヤを、リアはリーフスプリングを車体中央寄りに移設した上でインナーフェンダーを加工、10Jの極太なホイールをセット。スチール製だったバンパーはシルバーに塗られたファイバー製に交換。ボンネッドには520キュービックインチ、約8,000ccのクライスラー製V8エンジンに十分な空気を送り込めるよう、大きなエアインテークを追加。4灯だったヘッドライトを丸目2灯にモディファイ、コラムシフトはe-bayで手に入れたウインターズ製のレーシングシフターに換装するなど、こだわりポイント多数。その甲斐あって、大きくて地味な2ドアセダンは凄みをたたえたモンスターのごとき迫力を手に入れている。
モンスターの棲み家
ガレージの壁面にセットされた大きな窓ガラスからも見える内田さんのホビールームに足を踏み入れると、そこにはドラッグレースにまつわるたくさんのミニカー、プラモデル、雑貨、書籍やポスターなど、レアでマニアックなコレクションが詰め込まれていた。
「e-bayなどネットオークション、おもちゃショーやイベントで手に入れたり、友人からプレゼントされたアイテムもあります。いまだに増え続けているので整理が追いつかず大変なのです。」と言うが、その顔はとても楽しそうだ。
キレイなクルマはカッコいい!
「クルマはキレイじゃないとイヤなのです。もちろん時間があるときにはワックスがけもしています。シュアラスターの固形ワックスは、若い頃から愛用していました。クルマ好きの仲間から評判を聞いて使い始めたと記憶しています。以来、これまでに何回洗車してワックスをかけてきたのかわからないぐらい、カーケアするのが好きです。ワックスがけは楽しいし、キレイになると愛車が一層カッコよく見えるじゃないですか。」
GO with MOON, GO with CORONET!
「僕をムーンアイズのスタッフだと思い込んでいる人が少なからず存在するほど、長い間ムーンアイズのイベントのお手伝いをしています。そんなご縁があって、愛車のカスタムやパーツの入手などでも、ムーンアイズとそこに集まる皆さんに大変お世話になっています。先日のホットロッドカスタムショーでは、スタッフとしてはもちろん、会場内をデモンストレーション走行する『ライドインショー』に参加する機会も頂きました。コロナの影響で、ライドインショーを走行する予定だった海外のショーバイクが届かないというアクシデントがあって声をかけていただいたのです。正直なところ少々気後れしましたが、ムーンアイズ代表のシゲ菅沼さんはじめみんな私とコロネットのことをずっと気にかけてくれていたし、とても名誉あることだと思い走ることにしました。手塩にかけピカピカに磨き上げた愛車をたくさんの来場者に見ていただけたことは、素晴らしい経験でした。」
「ナンバーを切っていた時期もあったのですが、再取得した今はもっと乗ってやりたいと思っています。レースカーのクローンとして仕上げたクルマですが、もうちょっと普段乗りしやすいように手を入れるつもりです。以前は頻繁に走っていたドラッグレースにも、いずれまた参加たいと考えています。大切な愛車ですが、クルマは飾っておくものではなく乗って楽しむもの。この先もずっとコロネットに乗りつづけていきたいですね。」そう言いながら、内田さんは愛おしそうに真っ赤に光り輝くボディを撫でた。
photo&text: Gao Nishikawa
記事で紹介したアイテム
SurLuster(シュアラスター)
カーワックス
カーワックス
4,400円(税込)
シュアラスターワックスの中でも最高峰の『マスターワークス カーワックス』
マスターワークスシリーズは、シュアラスター製品の中でも一切の妥協をせず可能な限り品質を高めたシリーズ。施工性に優れ、コスメティックグレードのカルナバ蝋を使いカーオーナーを魅了いたします。
- 品番
- SL-005
- サイズ
- 12.4x12.4x7cm;99 g
- 重量
- 99 g
【SurLuster Garage Talk with Car Lovers】これまでの記事
【ワイルドスタイル・伊勢 徹】憧れだったスープラをガレージで愛でる
タンドラなどUSトヨタの新車を輸入販売、左ハンドル輸入車のヘッドライトを日本の基準に合わせて整備・改善、また昨年秋には予備車検場『テストセンター水戸』をオープン。クルマに関する3つの事業を展開する一方、プライベートではトヨタ・スープラを愛する生粋の“Car Lover”。これまでにメカニックやシステムエンジニアなど理詰めのお仕事を経験しながら、クルマに対する愛情は理屈抜きだという伊勢徹さん。生まれ育った水戸市内にあるお仕事場を訪ね、そのカーライフについて聞いた。
【ユーティリタス・池谷祐一】スカイラインとランクルとワックスと
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【ダムド・面高翔五】仕事術、クルマ愛、ワックスがけについて語る。
神奈川県大和市に本社・工房を構えるカスタムパーツメーカー「DAMD(ダムド)」。その名前は"Dream AutoMotive development & Design"に由来する。父上が1980年代初頭に創業した同社を継承しながら、前職で培ったマーケティングや、ユーザーとのコミュニケーションスキルを活かし、カスタムの業界に新風を吹き込んでいるのが、今回ご登場いただく代表の面高翔五さんだ。ご自身が生まれるよりも前に生産されたいすゞ車、117クーペを愛車とするエンスージアストでもある面高さんに、お仕事のほか、独自のクルマ論、カーライフの楽しみ方について聞いた。