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【ユーティリタス・池谷祐一】スカイラインとランクルとワックスと

【ユーティリタス・池谷祐一】スカイラインとランクルとワックスと
「初めてクルマを買った10代の頃からシュアラスターのワックスを使っていました。」そう話すのは東京・小金井にある「ユーティリタス」の代表、池谷祐一さんだ。自身の目利きでチョイスしたDR30 日産スカイラインや、ロクマルの愛称で知られ今も高い人気を誇る60系トヨタ・ランドクルーザーなど、趣味性の高いクルマをレストア、整備して販売。全国のクルマ好きが注目するショップだ。自身も愛車としてスカイラインやランクルをはじめ、複数のクルマを所有している根っからのクルマ好き、池谷さんにお話を聞いた。
Chapter
根っからのクルマ好きがやっているクルマ屋
フルレストアが完了したDR30の圧倒的な存在感
憧れだったシュアラスターのワックス
やらなければいけないことではないけれど
インタビューの模様はこちら
取材協力:ユーティリタス
記事で紹介したアイテム

根っからのクルマ好きがやっているクルマ屋

「幼い頃からクルマに夢中で、おもちゃも人気だった超合金には目もくれず『トミカ』オンリーでした。」という池谷さん。絵本そっちのけでクルマの写真がたくさん載っている自動車雑誌ばかり見ている子供だった。

スカイライン・ジャパンがリアルタイムだった小学生の頃、図書館でスカイラインの開発者である桜井真一郎氏の物語を見つけたことが、池谷さんのクルマ趣味の方向性を決定づけることになる。

スカイライン熱が冷めやらぬままに免許を取得、最初の愛車が今も所有しているDR30、鉄仮面とも呼ばれたスカイラインRSターボ、4ドアセダンだ。大学では自動車部に所属、サーキット走行なども楽しんだという。

卒業する頃にはすでにバブル経済が崩壊しており、就職を考えることなく在学中に自動車販売業を始めた。当初は軽自動車からセダン、バン、トラックまで、幅広く取り扱ったそう。スカイラインやランクルといった、池谷さんご自身の好みのクルマ、趣味性の高い車種を前面に出すようになったのは途中からだという。

「いつもクルマのことばかり考えているクルマ馬鹿。ユーティリタスは根っからのクルマ好きがやってるクルマ屋です。」と自らとショップについて語る。
上段は池谷さんの愛車。筑波サーキット コース1000を疾走するガンメタのDR30スカイライン・セダン。そしてリフトアップしてウインチを装備するロクマル。左下はイベント、ノスタルジック2デイズのユーティリタスブース。ガンメタのDR30スカイライン2000RSターボ・ハードトップは池谷さんが仕上げた渾身の一台。右は小金井のショップに並ぶロクマルとFJクルーザー。自らアメリカに足を運び、左ハンドル車の買いつけ、輸入も行なっている。

フルレストアが完了したDR30の圧倒的な存在感

今回の取材に際して池谷さんが準備してくれたのは、赤と黒に塗り分けられたボディが精悍な1983年型、DR30スカイライン2000ターボRS。コンディション良好なベース車からエンジンや補機類、足回り、内装までほとんどのパーツを一旦取り外しての大掛かりなフルレストアが完了したばかり、まさにミントコンディションの一台だ。

「エンジンのオーバーホールはもちろん、大切に保管していた貴重な新品パーツも使いながら、時間をかけて丁寧に仕上げました。」と池谷さんは胸を張る。

軽快なセルモーターの音に続いて快音を轟かせるエンジン。そのサウンドに鳥肌が立つ。
「現代の高性能車と比べれば決して速いわけではありません。」と言う池谷さんだが、その横顔は自信に満ち溢れている。

池谷さんがユーティリタスのスタッフとともに膨大な時間をかけて丁寧に仕上げたDR30スカイライン。その圧倒的なな存在感からは『愛する名車を最高のコンディションで未来に残したい。』という思いがヒシヒシと伝わってきた。
池谷さんが仕上げたばかりのDR30スカイライン2000ターボRS。美しいストレートボディはもちろん、程よくローダウンされた車高、ゴールドメッシュ×シルバーリムのホイールなど、マニアならずとも見惚れる一台だ。
FJ20ET型エンジンと補機類を一旦取り外し、エンジンルーム内部まで全塗装。ヘッドカバーには赤い結晶塗装を再施工、新品が手に入らないパーツや補機類は取り外して再生した。外装の樹脂パーツも交換や再生を実施。シート生地やフロアカーペットは取り外してクリーニング、再び張り直した。
デッドストックで新調したキー、忠実に再生したボンネット裏側のラベル、そしてピカピカの下回りなど、新車と見まごうコンディションを再現。
綺麗に仕上げられたエンジンルームを前に、膨大な手間と時間をかけたであろうレストアの過程を説明してくれた池谷さん。その表情は終始楽しそうだった。

憧れだったシュアラスターのワックス

「若い頃は自動車雑誌を隅々まで読みあさり、クルマ好きの仲間や先輩と情報交換していました。クルマはもちろん、パーツやケミカルなど、あらゆる情報を雑誌から得ていました。雑誌広告の能書きに弱いタイプでしたね。」と笑顔で語る池谷さん。中でも強く印象に残っているのが『天然カルナバロウ配合』を謳ったシュアラスターワックスの広告だったという。

実際に使った仲間たちの間でも「シュアラスターは高価なだけあって、凄くいいぞ!」「艶が違う!!」と評判になり、自身も思い切って憧れだったシュアラスターの固形ワックス、ブライトマスターを購入。使い方を学びながら丁寧にカーケアを行ったそう。当時あちこちにあったコイン洗車場でクルマを洗って、シュアラスターでワックスがけするのがステイタスだったという。

「当時はそんな時間が楽しくて、一日二回ワックスがけすることもあったほどです。」と笑う。

近頃ではなかなかじっくりワックスがけをしながら愛車と対話する時間が取れていなかったという池谷さんに、事前のシュアラスターの固形ワックス「マスターワークス」をお渡ししてその使い心地について感想を伺った。

「近頃はボディコーティングをかけ、日常は水洗いでケアするのが主流。手軽なカーケア用品も多く、自分もそれらに頼ることが多くなっていたので、正直なところ久々にワックスがけをしました。しかし、ワックスを施工している時の、えも言われぬ感覚・気持ち良さにはじまり、そこから生まれる艶や施工したあとのボディの手触りの心地よさは、固形ワックスならではのもの。よき青春時代に戻ったような懐かしい気持ちにもなりました。」
フルレストア時に全塗装した真っ赤なボディを、シュアラスターのマスターワークスで丁寧に磨き上げる。その手際の良さはさすがの一言。以前はボディを洗車して濡れたままの状態でワックスがけをしていたと言うが、今回は、シュアラスターが推奨している『ボディの水分を拭き取ったあと、水を含ませたスポンジにワックスをつけて、スタンプを押すようにボディに塗布する』方法で施工していただいた。
歴代のスカイラインらしいディテールのひとつである丸いコンビネーションランプと“DOHC TURBO RS”のエンブレムが印象的なリアセクションも施工。最後にシュアラスターの鏡面仕上げクロスで拭き上げると、ボディの光沢感に深みが増してゆく。「あ~!やっぱりこの感じがいいですね!!」と池谷さんは感嘆の声をあげた。

やらなければいけないことではないけれど

前述の通り池谷さんの仕事のスタイルは、自分が本当に好きなものを厳選し最良の状態に仕上げて、クルマ好き、いわば同好の士に提供すること。
「だから本当に好きな製品であるシュアラスターのワックスを、クルマ好きなお客様にもオススメしたいと、あらためて思いました。」と語ってくれた。

昭和生まれのDR30スカイラインには、その時代にしか生まれ得ない魅力がある。ワックスがけには昭和のクルマに通じる満足感、良さがあるのかもしれないとも。

「ワックスがけというのは、必ずやらなければいけないことではない。でもワックスがけする時間がいい。確かな満足感が得られますね。」と、濃い艶をたたえながら赤く光り輝くスカイラインを愛おしそうに見つめながら、池谷さんは言った。
鏡面仕上げクロスを手に、ワックスがけによって深くなったボディの艶、鮮明な映り込みを確認しながら楽しそうな表情を見せる。施工を終えたルーフを撫で「この手触りの良さも、ワックスがけならではものですね!」と満足気な表情の池谷さん。
photo& text: Gao Nishikawa

インタビューの模様はこちら

取材協力:ユーティリタス

東京都小金井市貫井南町1-5-22
042-384-7700
定休日:毎週火曜日
http://www.utilitas.co.jp/

記事で紹介したアイテム

SurLuster(シュアラスター)

カーワックス

4,400円(税込)

シュアラスターワックスの中でも最高峰の『マスターワークス カーワックス』

マスターワークスシリーズは、シュアラスター製品の中でも一切の妥協をせず可能な限り品質を高めたシリーズ。
そのシリーズのワックスは、施工性に優れ、コスメティックグレードのカルナバ蝋を使いカーオーナーを魅了いたします。

品番
SL-005
サイズ
12.4x12.4x7cm;99 g
重量
99 g

SurLuster

シュアラスターは、1947年、アメリカ・カリフォルニア州ロングビーチで、創業者のジョセフ・ロビンソンは、化粧品にも使用されている天然素材“カルナバ蝋”を主成分とした自動車ワックスの製造を始めた。49年には「シュアラスター」の名で本格的な販売をスタート。その品質の高さが評判となり、自動車の普及とともに全米でシェアを拡大。68年には市場占有率80%を達成した。翌年にはシュアラスター・ペースとワックス(ブルーワックス)がゼネラルモータースのキャデラック指定ワックスに選ばれ、シュアラスターは世界で最も高級なカーワックスと認められることになった。日本で販売が開始されたのは、国内のモータリゼーションが根付き始めた70年代初頭のこと。その後、現在に至るまでより良い製品を生み出すための歩みを止めない姿勢は、シュアラスターを最高峰のカーワックスメーカーたらしめるとともに、世界中のエンスージアストから愛され続けている理由でもある。

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商品詳細