車のルーフラインは何のためにある?車の屋根のラインには意味がある!
更新日:2024.09.09
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2017年のクリスマスに販売を開始したスズキ 新型クロスビー。ルーフには、軽自動車SUVのハスラー同様、進行方向に向かってラインが入っています。この屋根のラインは、ちょっと無骨な雰囲気もありSUVには良いのですが、ワゴンやワンボックスでは、ちょっと安っぽいという意見も聞かれます。それなのに採用する車種が減らない理由は、どこにあるのでしょうか?
車にルーフラインが入る理由
スズキ 新型クロスビーは、キャビンとラゲッジが一体化しているワゴンボディです。ワゴンの2BOXやワンボックスボディは、セダンやクーペなどの3BOXボディと比べると、ルーフが長くなります。
そういった車種の多くは、長いルーフに進行方向または横方向に向かったプレスラインが設けられていますが、このラインにはどのような役割があるのでしょうか?
そういった車種の多くは、長いルーフに進行方向または横方向に向かったプレスラインが設けられていますが、このラインにはどのような役割があるのでしょうか?
ルーフに求められるアウフヘーベン
車を運転していると、横転する可能性もあります。先述したルーフの長い車は、横の面積も大きく車高も高いため、側面からの風の影響を受けやすいですね。大型台風クラスの横風なら、転倒する可能性もあります。
そういったときの乗員保護のため、ルーフには簡単には折れ曲がらない強度が要求されます。厚い頑丈な鋼板を使用できれば良いのですが、現代のクルマは燃費や操安のために、ボディを軽量に作らなければなりません。そのため、重量増をまねく厚い頑丈な鋼板は使えません。
また、屋根に重量物を搭載すれば重心が上方に移動し、転がりやすい車になりますし、転がらなくてもロールが発生しやすく乗り物酔いを誘発します。さらに、重いボディでは燃費も運動性能も悪化。発進しづらく、加速には多大なエネルギーを使用し、ブレーキが利きづらい危険な車になります。
そういったときの乗員保護のため、ルーフには簡単には折れ曲がらない強度が要求されます。厚い頑丈な鋼板を使用できれば良いのですが、現代のクルマは燃費や操安のために、ボディを軽量に作らなければなりません。そのため、重量増をまねく厚い頑丈な鋼板は使えません。
また、屋根に重量物を搭載すれば重心が上方に移動し、転がりやすい車になりますし、転がらなくてもロールが発生しやすく乗り物酔いを誘発します。さらに、重いボディでは燃費も運動性能も悪化。発進しづらく、加速には多大なエネルギーを使用し、ブレーキが利きづらい危険な車になります。
ルーフラインが強度を向上させる理由
ルーフ部の鋼板は、薄くて軽くて丈夫なものが最適です。一部の高級スポーツカーがカーボンパネルを用いるのはそういった理由からです。しかし一般的なモデルでは、コストの高い素材を使うわけにもいきません。
そこで薄くて軽い鋼板を丈夫にするため、一体成型によってルーフには何本かのライン=リブで設けられています。
ざっくりと説明すると、ダンボールの中身やトタン屋根などと同じ考え方で、パネルの強度を上げているのです。これにより、ラインに上から負荷がかかっても簡単には凹まなくなります。それだけ横転時に乗員保護に貢献できます。しかも重量増加はライン製作に必要な鋼板の分だけと僅かです。
近年はSUVブームのため車体デザインが洗練されており、ルーフ上のラインはデザインのアクセントのように処理されている車もあります。ロングルーフ車を見に行ったら、どんなラインがあるか比較してみるのも楽しいでしょう。
そこで薄くて軽い鋼板を丈夫にするため、一体成型によってルーフには何本かのライン=リブで設けられています。
ざっくりと説明すると、ダンボールの中身やトタン屋根などと同じ考え方で、パネルの強度を上げているのです。これにより、ラインに上から負荷がかかっても簡単には凹まなくなります。それだけ横転時に乗員保護に貢献できます。しかも重量増加はライン製作に必要な鋼板の分だけと僅かです。
近年はSUVブームのため車体デザインが洗練されており、ルーフ上のラインはデザインのアクセントのように処理されている車もあります。ロングルーフ車を見に行ったら、どんなラインがあるか比較してみるのも楽しいでしょう。