スズキは、なぜこんなに軽量化できるのか?弊害や限界はあるのか?
更新日:2024.09.09
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スズキ スイフトはモデルチェンジを機に120kg、アルトは140kgもの減量に成功しました。日々、ダイエットに悩む方に羨ましいお話ですが、スズキ車の大幅ダイエットの秘密を探ってみました。
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いつもCarMeをご覧いただき誠にありがとうございます。
一部記事の内容に誤りがありました。
読者の皆様ならびに関係者の皆様にご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。
(2017年8月25日)
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(2017年8月25日)
スズキ車、モデルチェンジで大幅軽量化に成功
人間界では美容や健康のため、ダイエットが根付いています。同様に自動車界、とりわけスモールクラスから小型車にもダイエットが流行しています。
その好例がスズキ車。スイフト(XG FF 5MT)で比べると、先代の960kgに対し、現行モデルでは840kg。同クラス・排気量にも関わらず、12.5%の減量に成功しています。またアルト(F 2WD 5MT)にいたっては、先代の750kgに対し、現行モデルは610kgと、じつに18.6%の減量です。
もし50kgの人間に置き換えたら、6~9kgの減量に成功した計算になります。
コンパクトカーの人気のひとつに、車両の軽さがあります。軽快なハンドリングと低燃費が期待できるからです。
反面、車両を軽く作るにはエンジン出力、車体の耐久性、衝突安全性能の低下が懸念されます。これらの点を、スズキはどうのようにクリアしているのでしょうか。
その好例がスズキ車。スイフト(XG FF 5MT)で比べると、先代の960kgに対し、現行モデルでは840kg。同クラス・排気量にも関わらず、12.5%の減量に成功しています。またアルト(F 2WD 5MT)にいたっては、先代の750kgに対し、現行モデルは610kgと、じつに18.6%の減量です。
もし50kgの人間に置き換えたら、6~9kgの減量に成功した計算になります。
コンパクトカーの人気のひとつに、車両の軽さがあります。軽快なハンドリングと低燃費が期待できるからです。
反面、車両を軽く作るにはエンジン出力、車体の耐久性、衝突安全性能の低下が懸念されます。これらの点を、スズキはどうのようにクリアしているのでしょうか。
スズキ車の軽量化成功の秘密は軽量高剛性の新プラットフォーム
現行型8代目アルトへのモデルチェンジ時に、新開発プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」が採用され、軽量化に大きく貢献しています。他にも軽量で熱効率の高いエンジンにより、軽量化・高出力化・低燃費を実現しています。
自動車のプラットフォームは、フルモデルチェンジ毎に新調するものではなく、何世代にも渡って使い続けます。しかし使い続けるにつれて、細かな改良や剛性向上を狙った部品追加などにより、プラットフォームは次第につぎはぎ状態になります。ボルトや溶接箇所が増え、車台重量が増加していきす。さらに部品追加部は脆弱になり、全体として剛性確保も難しくなります。
スズキ アルトの例では、7代目モデルのプラットフォームのつぎはぎ状態が著しかったようです。1998年の軽自動車規格の変更以降、モデル刷新時にプラットフォーム変更の話題が挙がっていないことから、最低でも16年は使用していたものと推測できます。
このプラットフォームを、最新技術と最新部材で作り直したスズキ自動車の次世代シャーシがHEARTECT(ハーテクト)です。設計段階から軽量・高剛性を念頭に置き、大幅な軽量化に成功しています。また部材の鋼材の厚さ・曲げ方を工夫することにより、高剛性で衝撃吸収性にも優れたプラットフォームになっています。丁寧な仕事により、素材が優秀な性能を発揮しているのです。
他にもアルトでは高張力鋼板を外装に採用し、軽量化と高剛性を実現しています。さらに外装部品への樹脂素材の多用も、見逃せない軽量化の工夫です。
このHEARTECT(ハーテクト)は、8代目アルトシリーズを皮切りにワゴンR、バレーノ、ソリオ、イグニスを始め、新型スイフトにも採用されています。スイフトの大幅ダイエット成功の影にも、HEARTECT(ハーテクト)が存在しているのです。
自動車のプラットフォームは、フルモデルチェンジ毎に新調するものではなく、何世代にも渡って使い続けます。しかし使い続けるにつれて、細かな改良や剛性向上を狙った部品追加などにより、プラットフォームは次第につぎはぎ状態になります。ボルトや溶接箇所が増え、車台重量が増加していきす。さらに部品追加部は脆弱になり、全体として剛性確保も難しくなります。
スズキ アルトの例では、7代目モデルのプラットフォームのつぎはぎ状態が著しかったようです。1998年の軽自動車規格の変更以降、モデル刷新時にプラットフォーム変更の話題が挙がっていないことから、最低でも16年は使用していたものと推測できます。
このプラットフォームを、最新技術と最新部材で作り直したスズキ自動車の次世代シャーシがHEARTECT(ハーテクト)です。設計段階から軽量・高剛性を念頭に置き、大幅な軽量化に成功しています。また部材の鋼材の厚さ・曲げ方を工夫することにより、高剛性で衝撃吸収性にも優れたプラットフォームになっています。丁寧な仕事により、素材が優秀な性能を発揮しているのです。
他にもアルトでは高張力鋼板を外装に採用し、軽量化と高剛性を実現しています。さらに外装部品への樹脂素材の多用も、見逃せない軽量化の工夫です。
このHEARTECT(ハーテクト)は、8代目アルトシリーズを皮切りにワゴンR、バレーノ、ソリオ、イグニスを始め、新型スイフトにも採用されています。スイフトの大幅ダイエット成功の影にも、HEARTECT(ハーテクト)が存在しているのです。
日本の小型車に軽量化成功車続出!
丁寧な処理を行った鋼材を適切に使用することで、軽量・高剛性なプラットフォームに刷新し、車両重量の大幅軽量化を行う手法は、じつはダイハツでも行われています。その第1弾が、DNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)に基づき開発された新型ミラ イースです。
スズキでは高張力鋼板を使用した外装は、ダイハツでは樹脂パネルを使用し、さらなる軽量化を図っています。ダイハツではプラットフォームやボディの基本構造で、外部の衝撃を吸収する考え方です。結果として、初代ミラ イース(ベースモデル)の車両重量730kgに比べ、現行モデルでは650kgと80kgのダイエットに成功しています。
自動車界のダイエット成功の秘密は、自身を骨格から変えることでした。人間では到底できそうもないダイエット方法ですね。
スズキでは高張力鋼板を使用した外装は、ダイハツでは樹脂パネルを使用し、さらなる軽量化を図っています。ダイハツではプラットフォームやボディの基本構造で、外部の衝撃を吸収する考え方です。結果として、初代ミラ イース(ベースモデル)の車両重量730kgに比べ、現行モデルでは650kgと80kgのダイエットに成功しています。
自動車界のダイエット成功の秘密は、自身を骨格から変えることでした。人間では到底できそうもないダイエット方法ですね。