なぜ日本製エンジンは良質なのか?

EJ型

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東京モーターショー2017で、スバルはVIZIV PERFORMANCE CONCEPTが出展されます。

次期WRXのコンセプトモデルと言われており、搭載エンジンはEJ型からFA型に変更されるとの噂です。EJ20型は、30年近く採用していたことになります。

※ 2017年10月時点
Chapter
日本製エンジンは10年以上前の設計でも、走行に問題がない
日本製エンジンが長期に生産される理由
その1:型式名が同じでも、同じエンジンではない
その2:エンジンは長期生産が前提
10年以上前の中古車でも走行に問題なし
10年以上生産されているエンジンの搭載車
その1:トヨタ エスティマ
その2:スズキ ジムニー
その3:三菱 パジェロ

日本製エンジンは10年以上前の設計でも、走行に問題がない

ほとんどの日本製エンジンは、ベースの設計が10年以上前。たとえばスバルが誇るスポーツエンジンのEJ型エンジンは、1989年に誕生した初代レガシィに合わせて開発されました。以来2017年まで28年に渡り製造されています。

噂では次期WRX STIの登場とともに、EJ型は退役し、後継のFA型がスバルの新しいスポーツエンジンの主役となる模様。EJ20型は2.0Lエンジンとしては、30年近く世界でもトップクラスの性能を誇りました。

なぜ、日本製エンジンは長く生産されるのでしょうか?

日本製エンジンが長期に生産される理由

スバルに限らず自動車メーカーは、同一型式のエンジンを最低でも20年間は製造するケースが多く見られます。その理由とはなんでしょう?

その1:型式名が同じでも、同じエンジンではない

スバルのEJ型エンジンは、約30年に渡り生産されています。しかし初代レガシィ搭載のEJ20と現行WRX STI搭載のEJ20は、まったくの別物といえるエンジンです。

EJとはエンジンブロック形式、20は排気量を意味します。EJ20は、長年の間にピストンや燃料噴射装置、シリンダーブロックまで変更されています。

その2:エンジンは長期生産が前提

つねに小改良を加えることで、エンジンは長期生産されます。新しいエンジンブロックを設計する際には、ある程度のキャパをもたせ、後の発展を見越した工夫をしているのです。

10年以上前の中古車でも走行に問題なし

10年以上前に初年度登録された中古車でも、基本的なメンテナンスを行っていれば、エンジン自体には問題がないでしょう。もしエンジンに問題があるとしたら、過去のオーナーのメンテナンスに問題があったと言えます。

1990年代以降のエンジンは、それ以前のものと比べて格段に性能が向上しています。これは電子技術の進化や、バブル経済で開発資金が潤沢だった時代のおかげですが、エンジン自体の進化は工場のクオリティコントロールが大きく寄与しています。

10年以上生産されているエンジンの搭載車

前述したように日本のエンジンのなかには、型式名が変わらず同じ車種に採用され続けているものがあります。とはいえ、長年の間にはいくつかの改良を施されていることが普通です。その改良が、単純に燃費や進化のためのものであれば、問題はないのですが、なかには不具合を改良した例もあります。

そういった長期で生産されているモデルを中古で購入する際には、エンジン改良の理由に注目すると、ハズレをつかむ可能性が低くなるかもしれませんよ。

その1:トヨタ エスティマ

2016年6月にビッグマイナーを受けたエスティマですが、搭載される2.4L直4ガソリンの2AZ-FEとハイブリッドの2AZ-FXEは2006年から継続搭載されます。

その2:スズキ ジムニー

1998年に登場したスズキ ジムニー搭載のK6A型エンジンは、1999年と2008年に小改良を受けました。2008年の改良ではシリンダーヘッドの改良だったので、エンジン本体は改良なし。

その3:三菱 パジェロ

2006年にモデルチェンジされた現行パジェロに、一貫して搭載されるエンジンが3.0L SOHCの6G72型です。小変更すら行われず、ロングとショート、両ボディに搭載されます。
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