安い?高い? ガルウイングドアへの改造費はいくら?

メルセデス SLS AMG クーペ

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車の扉の多くが、利便性やコストなどを考えて、横方向に開くようにできています。しかしなかには、スーパーカーなど、扉が上方に向かって開く形式のものがあります。車両が転倒すると、ドアが開かず逃げられないなどと言われますが、とにかくカッコイイものです。では、そんなドアに改造するキットは、いくらするのでしょうか?また、改造の際の注意点とは?それぞれ調べてみました。
Chapter
ガルウイングドアとは?
シザーズドアとは?
バタフライドアとは?
シザーズドア、ガルウイングの後付けキット
リスクはある?

ガルウイングドアとは?

ガルウイングドアと聞いて、ぱっと思い浮かぶのが、ランボルギーニ カウンタックという人は、ほぼスーパーカー世代です。でもランボルギーニのように前方を支点に上向きに開くドアは、正しくはシザーズドア(Scissors Door)と呼ばれます。

一方ガルウイングは、ルーフ部分を支点に上向きに開くタイプのものを指します。ガル(Gull)は、カモメの意味。開いたときに、鳥が羽ばたくときの羽のような姿をしたドアなので、ガルウイングと呼ばれます。

有名なところでは、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズでお馴染みのデロリアンや、メルセデスSLS AMGなどです。

シザーズドアとは?

シザーズドアのシザーズは、鋏(はさみ)という意味。はさみは、二枚の刃が重なり合っていますが、そのはさみの動きと扉の開閉の動きが似ていることからこのように呼ばれます。

ランボルギーニが、一番の有名どころ。あとはスパイカーやベクターと言った特殊なスーパーカーメーカーが採用していました。ランボルギーニの代名詞とも言えるこのドア。おかげでこのドアを見ると、ランボルギーニだと思ってしまうほどインパクトの強いものです。

バタフライドアとは?

シザーズドアに近いものとして、バタフライドアという形式があります。これはAピラーを支点に開閉するもの。

BMW i8に使用されている他、フェラーリ エンツォやトヨタ セラなども、このバタフライドアを採用しています。

シザーズドア、ガルウイングの後付けキット

市販の大衆車であっても、シザーズドア、ガルウイングに改造することは可能で、車種によっては改造用のボルトオンキットなども、10万円程度で販売されています。ただ、どちらもDIYレベルではなくプロによる施工が必要です。

また、取り付けるドアとしては、フロントドアにシザーズドア、4枚以上ドアがあれば、リアにガルウイングという組み合わせがよくあるケース。

ガルウイングの場合は、ルーフ部分の加工が必要になります。そのため、施工できる工場も限られており、補強の追加が必要な場合もあるため、非常に大がかりな作業になります。

シザーズドアの場合、ドアのヒンジ部分の改造をメインとします。ボディ側を大きく切り刻むようなこともないので、ガルウィングよりは費用は掛からないでしょう。ガルウイングへの改造の費用は、車種によりさまざま。フェンダーの脱着なども発生する場合もあることから、キット自体の価格に工賃も含めて50万円~というのが相場のようです。

リスクはある?

改造によっては、修復歴ありとなる場合があります。シザースドアのようにドアヒンジ部分だけで済めば、修復歴が付かないこともありますが、フレームに溶接等でなんらかの部品を取り付ける場合は、修復歴が付くと考えましょう。

ガルウイングへの改造の場合、ルーフに手を加えるという時点で確実に修復歴が付きます。修復歴は、事故をして修理した場合に付くものと考えがちですが、厳密にはフレームやボディ骨格に対して手が加えられていれば、修復歴ありとなります。

そのため、これらは単なる改造というわけではなくなります。車を中古車として売却するときなどは、減点対象になるでしょう。また、中古車としてシザーズドアなどに改造された車両が出ている場合、内容次第では修復歴あり車として販売する必要があります。

これまでシザーズドアやガルウイング、バタフライドアは、ドア自体の重さがある都合もあってあまり普及しませんでした。しかし、日本のように駐車場が狭いときは、この手のドアのほうが乗り降りは簡単です(天井高があることが前提ですが…)。また、最近はカーボンファイバーなどの軽量な素材を市販車でも取り入れるようになっています。

このような形式のドアが、今後は増えるかもしれませんね。

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