最高額40億円!? 高額で落札されたヒストリックカー5選
更新日:2024.09.09
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自動車から内燃機関がなくなる日もそう遠くないと思わせるニュースが絶えない昨今ですが、富裕層の投機対象にもなっているヒストリックカーの人気はとどまるところを知りません。
今回は、近年、高額で落札された注目のヒストリックカーを5台、ピックアップしてみました。
※ 画像はすべて落札された車両の同型モデルです。
※ 2017年8月時点
今回は、近年、高額で落札された注目のヒストリックカーを5台、ピックアップしてみました。
※ 画像はすべて落札された車両の同型モデルです。
※ 2017年8月時点
高騰が続くヒストリックカー事情…
CO2排出による温暖化や環境破壊などの理由から駆逐されつつあるガソリンエンジン。2017年7月には、フランスのエネルギー相が、2040年までにガソリンとディーゼルエンジンの販売禁止を発表し、波紋が広がっています。2016年にもドイツ連邦議会が2030年までに内燃機の廃止の決議案を採択、欧州諸国もこうした潮流に追従する構えです。
なんとも、クルマ好きにとっては厳しい決議であると同時に、近い将来のモータリゼーションのあり方も考えざるを得ない状況といえます。
しかしその一方で、とどまるところを知らない人気を誇るのがヒストリックカー市場なのです。当然、もう販売されていない、非常に希少性の高いクルマの取り引きはプレミア価格となるわけですが、これもピンキリで、ものによっては億越えはザラ…。
今回は、そんな高額な取り引きがなされた印象的なヒストリックカーを紹介してみたいと思います。
なんとも、クルマ好きにとっては厳しい決議であると同時に、近い将来のモータリゼーションのあり方も考えざるを得ない状況といえます。
しかしその一方で、とどまるところを知らない人気を誇るのがヒストリックカー市場なのです。当然、もう販売されていない、非常に希少性の高いクルマの取り引きはプレミア価格となるわけですが、これもピンキリで、ものによっては億越えはザラ…。
今回は、そんな高額な取り引きがなされた印象的なヒストリックカーを紹介してみたいと思います。
あの伝説のグループCモデル『ポルシェ 956(1982年式)』
高額なヒストリックカーというと、50年代~60年代のモデルあたり…というイメージがありますが、80年代のレーシングカーにも超プレミアムが付くことがあります。
2015年、8月に落札されたポルシェ956は、10,120,000USドル=12億4,712万円(1ドル=123円 2015年当時)というすさまじい額でした。
その理由は、数多くル・マン24時間レースに参戦しているポルシェの歴史のなかでも、1982年のレースは、ロスマンズカラーをまとった3台のワークスポルシェが1-3を飾ったことで多くの人の印象に残っています。
そのときの総合優勝を遂げたマシン(シャシーナンバー956-003:ゼッケン3)です。#003は、デビューした1982年には、日本の富士6時間、スパ1000km、ブランズハッチ1000kmといった耐久レースでも優勝を遂げています。
ワークススペックで制作された956は10台。そのうちの1台で、さらにル・マン優勝車というプレミアがこれだけのプライスとなった要因でしょうね。
2015年、8月に落札されたポルシェ956は、10,120,000USドル=12億4,712万円(1ドル=123円 2015年当時)というすさまじい額でした。
その理由は、数多くル・マン24時間レースに参戦しているポルシェの歴史のなかでも、1982年のレースは、ロスマンズカラーをまとった3台のワークスポルシェが1-3を飾ったことで多くの人の印象に残っています。
そのときの総合優勝を遂げたマシン(シャシーナンバー956-003:ゼッケン3)です。#003は、デビューした1982年には、日本の富士6時間、スパ1000km、ブランズハッチ1000kmといった耐久レースでも優勝を遂げています。
ワークススペックで制作された956は10台。そのうちの1台で、さらにル・マン優勝車というプレミアがこれだけのプライスとなった要因でしょうね。
90年代最高峰のスーパースポーツ『マクラーレンF1 “LM-Specification“(1998年式)』
1998年式のモデルにプレミアがつくのはなかなか珍しい…ともいえますが、2015年に取り引きされたマクラーレン F1“LM-Specification”は、なんと、13,750,000USドル=16億9,125万円(1ドル123円 2015年当時)で落札されたのです。
マクラーレンF1は、1993年~1998年まで64台が製造されたモデルで、このLM-Specification(シャシーナンバー073)は、63番目にラインオフした車両です。
スペシャルな仕様で、6,064cc DOHC 48-valve V12エンジンはマクラーレン F1のレースバージョン、GTRと同じ、最高出力680ps。さらにハイダウンフォースパッケージや、ガーニーフラップ、18インチホイールなどが装備されています。
さらに、このマクラーレン F1を手がけたことでも知られる伝説的カーデザイナー、ゴードン・マレー氏の直筆サインがイグニッションスイッチのそばに入っていることも、特別な理由のひとつなのでしょう。
マクラーレンによって特別なチューニングを施された最後のF1は、まさに公道を走る(Street Legal)レーシングカーといった希少なモデル。いったいどんな方が16億円で購入されたのでしょうか?
マクラーレンF1は、1993年~1998年まで64台が製造されたモデルで、このLM-Specification(シャシーナンバー073)は、63番目にラインオフした車両です。
スペシャルな仕様で、6,064cc DOHC 48-valve V12エンジンはマクラーレン F1のレースバージョン、GTRと同じ、最高出力680ps。さらにハイダウンフォースパッケージや、ガーニーフラップ、18インチホイールなどが装備されています。
さらに、このマクラーレン F1を手がけたことでも知られる伝説的カーデザイナー、ゴードン・マレー氏の直筆サインがイグニッションスイッチのそばに入っていることも、特別な理由のひとつなのでしょう。
マクラーレンによって特別なチューニングを施された最後のF1は、まさに公道を走る(Street Legal)レーシングカーといった希少なモデル。いったいどんな方が16億円で購入されたのでしょうか?
栄光のル・マン『ジャガーDタイプ(1955年式)』
ジャガーDタイプは、1954年から1957年の間に製造されたレーシングモデルです。
主戦場はもちろん、ル・マン。わずか68台の生産だったため、より希少性が高まっていることと、こうしたモデルはレースに参戦、活躍した車両となると、より高額になる傾向があります。
2016年に取り引きされたシャシーナンバー:XKD 501をもつジャガーDタイプは、スコットランドの名門レーシングチームEcurie Ecosseに販売されたもの。1956年にはル・マン24時間を始め、多くのレースで大活躍をした車両とされています。
その落札額は、なんと21,780,000 USドル=22億4,334万円(1ドル 103円 2016年当時)というプライス。
ちなみに、1957年にはイタリアのミッレ ミリアにもエントリーした記録も残っていますので、復活した現在のミッレ ミリアにも、文句無しでエントリーできることになります。
ヒストリックカーというだけでなく、こうしたレガシーのあるモデルはより高額になる、という見本のようなモデルといえるでしょう。
主戦場はもちろん、ル・マン。わずか68台の生産だったため、より希少性が高まっていることと、こうしたモデルはレースに参戦、活躍した車両となると、より高額になる傾向があります。
2016年に取り引きされたシャシーナンバー:XKD 501をもつジャガーDタイプは、スコットランドの名門レーシングチームEcurie Ecosseに販売されたもの。1956年にはル・マン24時間を始め、多くのレースで大活躍をした車両とされています。
その落札額は、なんと21,780,000 USドル=22億4,334万円(1ドル 103円 2016年当時)というプライス。
ちなみに、1957年にはイタリアのミッレ ミリアにもエントリーした記録も残っていますので、復活した現在のミッレ ミリアにも、文句無しでエントリーできることになります。
ヒストリックカーというだけでなく、こうしたレガシーのあるモデルはより高額になる、という見本のようなモデルといえるでしょう。
50年代のF1マシン「メルセデス・ベンツ W196(1954年式)』
2013年に英国のサセックス グッドウッド(Goodwood Festival of Speedで有名ですね)で、開催されたオークションに出品されたメルセデス・ベンツ W196は、なんと29,600,000USドル=28億7,128万円(1ドル 97円 2013年当時)。30億円近い金額で落札されたことが話題になりました。
このW196にはボディ全体をカバーしたストリームラインと言われる仕様と、車輪むき出しのオープンホイール仕様が存在し、落札されたのはオープンホイール仕様。
直列8気筒の2.5Lエンジンは、燃料噴射装置を備えるほか、シリンダーヘッドにはデスモドロミック(バルブ強制開閉システム)、ローラーベアリングの軸受けなど、高度な技術が盛り込まれ、高回転を可能にしていました。
W196は、50年代のヒストリックカーというだけでなく、偉大なレーシングドライバー、ファン・マヌエル・ファンジオのドライブで、1954、1955年のレースに参戦。ファンジオの2年連続F1チャンピオンをサポートしたマシンとしても知られます。
そしてシャシーナンバー00006/54は、1954年のスイスとドイツGPにおけるウイニングマシンでした。
天文学的な高額とはいえ、入札者は、まさに「歴史を買う」には妥当という考えなのかもしれません。
このW196にはボディ全体をカバーしたストリームラインと言われる仕様と、車輪むき出しのオープンホイール仕様が存在し、落札されたのはオープンホイール仕様。
直列8気筒の2.5Lエンジンは、燃料噴射装置を備えるほか、シリンダーヘッドにはデスモドロミック(バルブ強制開閉システム)、ローラーベアリングの軸受けなど、高度な技術が盛り込まれ、高回転を可能にしていました。
W196は、50年代のヒストリックカーというだけでなく、偉大なレーシングドライバー、ファン・マヌエル・ファンジオのドライブで、1954、1955年のレースに参戦。ファンジオの2年連続F1チャンピオンをサポートしたマシンとしても知られます。
そしてシャシーナンバー00006/54は、1954年のスイスとドイツGPにおけるウイニングマシンでした。
天文学的な高額とはいえ、入札者は、まさに「歴史を買う」には妥当という考えなのかもしれません。
歴代最高額のヒストリックカー『フェラーリ250GTO(1962年式)』
最後に紹介するのは、歴代最高額で取り引きされたヒストリックカーです。
こうした高額ヒストリックカーリストの上位に入るのは、圧倒的にフェラーリとなっている事実があります。歴史の長さ、レースシーンでの活躍、また常にそうしたスポーツモデルを志向し製造していた、というメーカーのコンセプトがレガシーを作っていったといえるでしょう。
フェラーリ 250GTOは、1962年にスタートした量産車ベースの"国際マニュファクチャラーズ選手権"に出場するホモロゲーションモデルとして生産されたもので、1962年から1963年の間に、わずか36台製造だけされました。とにかく美しく官能的な60年代フェラーリの傑作であり、いまだ多くの人々を魅了してやまないモデル。
シャシーナンバー3851GTは、1962年にラインオフした車両で、同年のタルガ・フローリオで2位という成績を残しています。
2014年にカリフォルニアで開催されたオークションに出品され、なんと38,115,000USドル=40億207万円(1ドル 105円 2014年当時)と、40億以上の額で落札されたのでした。
2017年現在、この金額がこれまでおおやけに取り引きされた車両の最高額となっています。
こうした高額ヒストリックカーリストの上位に入るのは、圧倒的にフェラーリとなっている事実があります。歴史の長さ、レースシーンでの活躍、また常にそうしたスポーツモデルを志向し製造していた、というメーカーのコンセプトがレガシーを作っていったといえるでしょう。
フェラーリ 250GTOは、1962年にスタートした量産車ベースの"国際マニュファクチャラーズ選手権"に出場するホモロゲーションモデルとして生産されたもので、1962年から1963年の間に、わずか36台製造だけされました。とにかく美しく官能的な60年代フェラーリの傑作であり、いまだ多くの人々を魅了してやまないモデル。
シャシーナンバー3851GTは、1962年にラインオフした車両で、同年のタルガ・フローリオで2位という成績を残しています。
2014年にカリフォルニアで開催されたオークションに出品され、なんと38,115,000USドル=40億207万円(1ドル 105円 2014年当時)と、40億以上の額で落札されたのでした。
2017年現在、この金額がこれまでおおやけに取り引きされた車両の最高額となっています。
このように、ヒストリックカーの世界はまさに深淵…としかいいようがないのですが、富裕層にとっては、往時レースで活躍したモデルなどを糸目をつけず購入するというケースが多くあります。
またヒルクライムなど盛んな英国などでは、往年のラリーカーを購入して参戦する、というなんとも贅沢な楽しみも盛んだそうで、羨ましい限り…。
いずれにしても、私達が想像できないほどに、モータリゼーションの歴史と文化を愛する人々は世界中に多く存在する、ということではないでしょうか。
またヒルクライムなど盛んな英国などでは、往年のラリーカーを購入して参戦する、というなんとも贅沢な楽しみも盛んだそうで、羨ましい限り…。
いずれにしても、私達が想像できないほどに、モータリゼーションの歴史と文化を愛する人々は世界中に多く存在する、ということではないでしょうか。