なぜメルセデス・ベンツは小回りが利くと言われるのか?理由を紹介
更新日:2024.09.09
※この記事には広告が含まれます
ご存知のようにメルセデス・ベンツには、大柄な車両が多くラインナップされています。通常、大柄なクルマは取り回しに苦労するという印象がありますが、メルセデスに関しては多くのユーザーから”小回りが利く”という声があります。これはなぜでしょうか?
text:Takashi Akatsuka
text:Takashi Akatsuka
予想以上に小回りの利くメルセデス・ベンツ
メルセデスのS 300 h longモデル(W222)を例にとってみると、全長5,250mm×全幅1,900mm×全高1,495mmという大きなサイズ。セグメントでいえば、無差別級のLセグメントに所属します。
しかしながら、その最小回転半径は5.7mと小回りが利き、ハンドルの操舵感も良好なことから、動かしてみると実寸ほどに大きく感じないともいわれています。
メルセデスは、Sクラス以外にも”小回りが意外と利く”という声が多く聞かれますが、なぜでしょうか?
しかしながら、その最小回転半径は5.7mと小回りが利き、ハンドルの操舵感も良好なことから、動かしてみると実寸ほどに大きく感じないともいわれています。
メルセデスは、Sクラス以外にも”小回りが意外と利く”という声が多く聞かれますが、なぜでしょうか?
FRレイアウトのメリット
メルセデスの小回りが利く理由として、真っ先に思い浮かぶのが、FRレイアウトのメリットです。
FF駆動は当然ながら前輪を駆動させているので、ドライブシャフトがフロントにあります。このドライブシャフトの存在により、切れ角が限定されてしまいます。
一方、メルセデスをはじめとした多くの高級車が採用するFRレイアウトは、フロントにドライブシャフトがないため、ステアリングの切れ角をより大きくとることができます。
さらにメルセデスのフロントサスペンションは、タイヤの切れ角が増すとキャンバー変化を多くする設計をしているため、これも小回りに大きく貢献しています。
FF駆動は当然ながら前輪を駆動させているので、ドライブシャフトがフロントにあります。このドライブシャフトの存在により、切れ角が限定されてしまいます。
一方、メルセデスをはじめとした多くの高級車が採用するFRレイアウトは、フロントにドライブシャフトがないため、ステアリングの切れ角をより大きくとることができます。
さらにメルセデスのフロントサスペンションは、タイヤの切れ角が増すとキャンバー変化を多くする設計をしているため、これも小回りに大きく貢献しています。
ホイールベースの短さ
次に、ホイールベースです。いわずもがな、ホイールベースが短いクルマほど小回りが利きやすいといえます。
Sクラスのロングボディの全長は5,250mm。対してホイールベースは3,165mm。十分長いとはいえますが、ボディサイズより約2,100mm短くなっています。ちなみに国産車でいえばハイエースとほぼ同じ長さです。
これによって、大柄なわりには小回りが利くという印象になっているのかもしれません。さらに、駆動する後輪に電子制御が介入して、旋回性をアップさせている可能性もありますね。
Sクラスのロングボディの全長は5,250mm。対してホイールベースは3,165mm。十分長いとはいえますが、ボディサイズより約2,100mm短くなっています。ちなみに国産車でいえばハイエースとほぼ同じ長さです。
これによって、大柄なわりには小回りが利くという印象になっているのかもしれません。さらに、駆動する後輪に電子制御が介入して、旋回性をアップさせている可能性もありますね。
小回りも利くようにつくる「お国柄」
メルセデスをはじめとしたドイツ車は、アウトバーンを使用するなど、日本とは違う速度域での常用が問われます。そのため、旋回性能はもとより、直進安定性をしっかりと持たせたうえで、快適でなければなりません。
Sクラスはそうした点で、直進安定性を充分確保するホイールベースを持っているといえます。一方、少し街へ入ると、道は狭くなり、石畳も現れるお国柄。また駐車スペースも広い場所ばかりではないようです。
そのため、たとえホイールベースが長くても、小回りが出来なければならないのでしょう。このあたりが、メルセデスが小回りの利く設計となっているポイントといえますね。
Sクラスはそうした点で、直進安定性を充分確保するホイールベースを持っているといえます。一方、少し街へ入ると、道は狭くなり、石畳も現れるお国柄。また駐車スペースも広い場所ばかりではないようです。
そのため、たとえホイールベースが長くても、小回りが出来なければならないのでしょう。このあたりが、メルセデスが小回りの利く設計となっているポイントといえますね。