世界に1台しか存在しないモデル「GT-R LM」とは?スカイラインを名乗れなかったGT-R
更新日:2024.09.09
※この記事には広告が含まれます
GT-R LMとは、世界でただ1台。ル・マン参戦のために1995年に開発、製造された公道を走れるロードゴーイングマシンです。こちらをベースにしたGT-Rはル・マン24時間を無事完走し総合10位という結果を残しました。どんな車だったのでしょうか?
日産スカイラインGT-R BCN R33型がベース
※写真はGT-R BCN R33型です。
GT-R LMは、1995年、日産がR33型スカイラインGT-Rでル・マン24時間耐久レース参戦のために製作されたロードゴーイングマシンです。
当時、ル・マン24時間耐久レースのGT1クラスにエントリーするためには公道を走行できる市販車を1台以上生産し、ナンバー登録することが規定に盛り込まれていました。
そこでホモロゲーション取得用として、GT-R LMが製造されました。もちろん、制作された市販車は1台のみ。幻のR33 GT-Rとしてマニアには有名です。
ちなみに、GT-R LMは座間営業所内の日産ヘリテージコレションに保存されています。
当時、ル・マン24時間耐久レースのGT1クラスにエントリーするためには公道を走行できる市販車を1台以上生産し、ナンバー登録することが規定に盛り込まれていました。
そこでホモロゲーション取得用として、GT-R LMが製造されました。もちろん、制作された市販車は1台のみ。幻のR33 GT-Rとしてマニアには有名です。
ちなみに、GT-R LMは座間営業所内の日産ヘリテージコレションに保存されています。
どんな改造が施されている?
エンジンは、RB26DETTがベースで、総排気量2,568cc。最高出力305ps/6800 rpm、最大トルク38.0kgm/4500rpm、駆動はFRに改造し、サスペンションはマルチリンク方式から前後ともダブルウィッシュボーン方式に変更。トレッドを前1,550mm、後1,580mmに拡大しています。
ボディサイズは、全長4,675mm×全幅1,880mm×全高1,300mm。ル・マン出場用のフルエアロボディで、ボディカラーは半光沢シルバー(カラーコード不明)。テールライトなど灯火類は、見た目こそR33 GT-Rですが、イギリス国内の法規定に準拠したものを採用しています。
ボディサイズは、全長4,675mm×全幅1,880mm×全高1,300mm。ル・マン出場用のフルエアロボディで、ボディカラーは半光沢シルバー(カラーコード不明)。テールライトなど灯火類は、見た目こそR33 GT-Rですが、イギリス国内の法規定に準拠したものを採用しています。
スカイラインを名乗れないGT-R!?
こちらのGT-R、公道を走れることに間違いはないのですが、実は車名にSKYLINEが見当たらないのです。
その理由は、当時のル・マンのエントリー規定で「同一車種の中に4ドアが存在する車両はエントリーから除外する」という項目がありました。
スカイラインには、2ドアもあれば4ドアセダンもあるので、スカイラインという車名のままでは登録ができなかったというわけです。
その規定をクリアするために「NISMO GT-R LM」という独立車種として製作されることになり、BCNR33 GT-Rでありながら、スカイラインを名乗らないGT-Rになったのです。
その理由は、当時のル・マンのエントリー規定で「同一車種の中に4ドアが存在する車両はエントリーから除外する」という項目がありました。
スカイラインには、2ドアもあれば4ドアセダンもあるので、スカイラインという車名のままでは登録ができなかったというわけです。
その規定をクリアするために「NISMO GT-R LM」という独立車種として製作されることになり、BCNR33 GT-Rでありながら、スカイラインを名乗らないGT-Rになったのです。
実際にル・マンにエントリー
1995年(平成7年)にニスモチームがル・マン24時間レースに参戦したマシンで、スカイラインGT-R(BCNR33型)をベースにしたGTカー「NISMO GT-R LM」です。
市販のスカイラインGT-RはアテーサE-TSを搭載した4WDの駆動方式ですが、NISMO GT-R LM は重量的に有利な2WD(駆動方式:FR)に改造されているのが特徴です。
結果、車両重量は1280kgという軽量化を実現しました。
市販のスカイラインGT-RはアテーサE-TSを搭載した4WDの駆動方式ですが、NISMO GT-R LM は重量的に有利な2WD(駆動方式:FR)に改造されているのが特徴です。
結果、車両重量は1280kgという軽量化を実現しました。
レース仕様GT-R LMのスペックは?
こちらは、1995年(平成7年)にル・マン24時間レースに投入された「NISMO GT-R LM」です。
詳細なスペックは、こちら。
ニスモ GT-R LM 1995年ル・マン24h出場車
・年式:1995年
・型式:BCNR33
・全長:4,675mm
・全幅:1,880mm
・全高:1,320mm
・ホイールベース:2,720mm
・トレッド(前/後):1,570/1,550mm
・車両重量:1,280kg以上
・エンジン:RB26DETT(直6・DOHC ツインターボ) 2,568cc
・最高出力:331kW(450ps)以上/7,200rpm
・最大トルク:490Nm(50.0kgm)以上/4,400rpm
・サスペンション(前/後):ダブルウィッシュボーン(前後共)
・ブレーキ(前/後):ベンチレーテッドディスク(前後共)
・タイヤ:315-40-R18/335-40-R18
以上のようになっています。
詳細なスペックは、こちら。
ニスモ GT-R LM 1995年ル・マン24h出場車
・年式:1995年
・型式:BCNR33
・全長:4,675mm
・全幅:1,880mm
・全高:1,320mm
・ホイールベース:2,720mm
・トレッド(前/後):1,570/1,550mm
・車両重量:1,280kg以上
・エンジン:RB26DETT(直6・DOHC ツインターボ) 2,568cc
・最高出力:331kW(450ps)以上/7,200rpm
・最大トルク:490Nm(50.0kgm)以上/4,400rpm
・サスペンション(前/後):ダブルウィッシュボーン(前後共)
・ブレーキ(前/後):ベンチレーテッドディスク(前後共)
・タイヤ:315-40-R18/335-40-R18
以上のようになっています。
レースマシンに乗ったのは、あの有名人
1995年6月に開催された、ル・マン24時間耐久レースでは、22号車と23号車の2台がエントリーしました。そして、22号車が総合10位、クラス5位という素晴らしい結果を残しました。その2号車に乗っていたのは、福山英朗さん、粕谷俊二さん、そして…近藤真彦さんだったのです。
搭載のRB26DETTエンジンは、22号車はN1仕様に近い450馬力、23号車はN1仕様を200馬力程度上回る650馬力以上の最高出力を誇りました。
搭載のRB26DETTエンジンは、22号車はN1仕様に近い450馬力、23号車はN1仕様を200馬力程度上回る650馬力以上の最高出力を誇りました。
そして2015年にも製作された日産・GT-R LM NISMO
BCNR33ベースのGT-R LMが製作されてちょうど20年目になる2015年に、作られたマシンがGT-R LM NISMOです。
日産自動車が2015年のル・マン24時間耐久レースおよびFIA 世界耐久選手権のLMP1-Hybridクラスに参戦するために開発したプロトタイプレーシングカーです。
エントリーしたクラスも20年前とはまったく異なるため、見た目はレーシングカーのスタイルになっています。初年度は結果を残すことはできませんでしたが、今後の活躍に期待したいですね!
日産自動車が2015年のル・マン24時間耐久レースおよびFIA 世界耐久選手権のLMP1-Hybridクラスに参戦するために開発したプロトタイプレーシングカーです。
エントリーしたクラスも20年前とはまったく異なるため、見た目はレーシングカーのスタイルになっています。初年度は結果を残すことはできませんでしたが、今後の活躍に期待したいですね!