スカイラインGT-Rの「資産価値」は今後上がってプレミア価格もついてくる?
更新日:2024.09.09
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今回は日産 スカイラインGT-Rの価格高揚についてお話します。
GT-Rの価格と言えば、日産 R35 GT-Rの新車価格が改良やマイナーチェンジのたびに上がっていますが、その一方でR32~R34のいわゆる第二世代GT-Rの中古車価格もなかなかのもの。特にR34はR35の新車価格を超えたスーパーカー価格に!?一体何が起きているのでしょう?
GT-Rの価格と言えば、日産 R35 GT-Rの新車価格が改良やマイナーチェンジのたびに上がっていますが、その一方でR32~R34のいわゆる第二世代GT-Rの中古車価格もなかなかのもの。特にR34はR35の新車価格を超えたスーパーカー価格に!?一体何が起きているのでしょう?
資産価値が上がっているスカイラインGT-Rはどんなクルマ?
価格が高揚しているスカイラインGT-Rとは一体どんなクルマなのでしょうか?
日産を代表するモデルであるスカイライン。そんなスカイラインの歴史はかなり長く、初代スカイライン(S1型/S2型)の登場は1957年にまで遡ります。
歴代スカイラインの有名なモデルとして、3代目モデルの通称ハコスカ(C10型)や、4代目の通称ケンメリ(C110型)があります。当時から市販車をベースにしたモータースポーツシーンで活躍したスカイラインシリーズへのファンが多く、人気が高い世代のモデルは中古車でも一定以上の価値が生まれるのは当然とも言えます。
日産を代表するモデルであるスカイライン。そんなスカイラインの歴史はかなり長く、初代スカイライン(S1型/S2型)の登場は1957年にまで遡ります。
歴代スカイラインの有名なモデルとして、3代目モデルの通称ハコスカ(C10型)や、4代目の通称ケンメリ(C110型)があります。当時から市販車をベースにしたモータースポーツシーンで活躍したスカイラインシリーズへのファンが多く、人気が高い世代のモデルは中古車でも一定以上の価値が生まれるのは当然とも言えます。
ハコスカで初めて登場したGT-Rは、そんなスカイラインの中でも最上級のグレードに付けられた名前でした。GT-Rはサーキットで戦うイメージを色濃く反映したスカイラインにのみ与えられたグレードで、そのグレードを名乗るには高性能でなければなりません。
そのため排ガス規制によってスポーツカーの開発に難航していた1977年から1988年までのスカイラインには、GT-Rが設定されていませんでした。
そのため排ガス規制によってスポーツカーの開発に難航していた1977年から1988年までのスカイラインには、GT-Rが設定されていませんでした。
その後しばらくして、1989年に復活したスカイラインGT-Rが、現在価格の高揚しているR32に端を欲する、R33、R34と言った第二世代GT-Rなのです。
「R32 GT-R」「R33 GT-R」「R34 GT-R」の特徴は?
R32は「ケンメリ」以降途絶えていたGT-Rが復活したモデル。R32を中心に第2世代GT-Rは現在中古市場でもかなり人気のモデルになっています。R32 GT-Rが発売されたのは1989年、その頃の日産は901運動という「1990年代までに技術の世界一を目指す」という目標の下、自動車の技術開発に努めていました。その運動の頂点に立つモデルがスカイラインR32 GT-Rとも言えます。
R32 GT-Rは当時グループA規定で行われていたレースに勝つために開発されたモデルで、ハイパワーを実現するターボエンジンRB26DETT、コントロール性とトラクションを両立した4WDシステム アテーサE-TSなどが装備され、当時最強のバトルマシンとも言える存在でした。
R32 GT-Rは当時グループA規定で行われていたレースに勝つために開発されたモデルで、ハイパワーを実現するターボエンジンRB26DETT、コントロール性とトラクションを両立した4WDシステム アテーサE-TSなどが装備され、当時最強のバトルマシンとも言える存在でした。
R33 GT-Rは、これまでのスカイラインからサイズアップしてデビュー。性能面ではR32よりもトルクフルなエンジンとなり、ホイールベースの違いから高速走行の安定性が増すなど魅力がある進化を遂げたのは間違いありません。しかし、その大きくなったサイズが世間にはあまり受け入れられず、スカイラインGT-Rの中で当時は不人気のモデルとなってしまいました。
実際の販売台数はR32の三割程度に留まっていると言われていますが、こちらも第二世代 GT-R人気の影響もあり、中古車市場は値上がり傾向となっています。
実際の販売台数はR32の三割程度に留まっていると言われていますが、こちらも第二世代 GT-R人気の影響もあり、中古車市場は値上がり傾向となっています。
R34 GT-Rは2020年現在、最後のスカイラインGT-Rとなったクルマです。先代のR33で不評だったボディサイズを再び小型化し、コーナリング性能の向上が図られました。
R33からの大きな変化として挙げられるのは空力性能の向上で、当時の市販車としては珍しく、車体下面を流れる空気も説教的に活用していく工夫が見られます。上級グレードV・specに装備されたアドバンスドエアロボディなどは、まさしくその工夫が現れた結果と言えます。
人気の高い第二世代GT-Rの最終モデルということもあり、今回紹介する中で、中古価格が特に高揚しているモデルでもあります。では、実際にどのくらい高騰しているのか見ていきましょう。
R33からの大きな変化として挙げられるのは空力性能の向上で、当時の市販車としては珍しく、車体下面を流れる空気も説教的に活用していく工夫が見られます。上級グレードV・specに装備されたアドバンスドエアロボディなどは、まさしくその工夫が現れた結果と言えます。
人気の高い第二世代GT-Rの最終モデルということもあり、今回紹介する中で、中古価格が特に高揚しているモデルでもあります。では、実際にどのくらい高騰しているのか見ていきましょう。
R32 GT-Rは1800万円! R33 GT-Rは999万円! R34 GT-Rは2,350万円!?
当然ですが、歴代スカイラインGT-Rの中古車にはもともとニーズがあり、価格高騰は今に始まったわけではありません。しかし、それにしても場合によっては2,000万円オーバーのプライスがつくのは、R34の最終限定車「VスペックII Nür(ニュル)」であっても、度を越している感があります。
現行モデル日産 R35 GT-Rの価格は、NISMOなどの特別なグレードを除けば996万840円~1,186万9,200円です。ちなみに、NISMOとは、日産のレース部門を請け負う子会社で、その技術を盛り込んだNISMO仕様は言わば公式のカスタムカーとも言える存在です。
サーキット走行向けのスペックを持つスーパースポーツ「NISMO」(1,870万200円)や、そのパーツの一部を組み込んだ準NISMO仕様と言うべき「Track edition engineered by nismo」(1,369万9,800円)ですら価格が下回るのは恐ろしい高揚です。
R34に加え、R32も中古車最高価格1800万円、当時不人気とされたR33でも999万円ですから、これだけ古い中古車としては異常と言えます。
現行モデル日産 R35 GT-Rの価格は、NISMOなどの特別なグレードを除けば996万840円~1,186万9,200円です。ちなみに、NISMOとは、日産のレース部門を請け負う子会社で、その技術を盛り込んだNISMO仕様は言わば公式のカスタムカーとも言える存在です。
サーキット走行向けのスペックを持つスーパースポーツ「NISMO」(1,870万200円)や、そのパーツの一部を組み込んだ準NISMO仕様と言うべき「Track edition engineered by nismo」(1,369万9,800円)ですら価格が下回るのは恐ろしい高揚です。
R34に加え、R32も中古車最高価格1800万円、当時不人気とされたR33でも999万円ですから、これだけ古い中古車としては異常と言えます。
第2世代スカイラインGT-R最高価格はニスモ400R
※ 400Rは写真左
少し前の中古市場では、RB26DETT+アテーサE-TSで文字通り無敵を誇った第2世代スカイラインGT-Rにおいて、不人気とも言えたR33 GT-Rが中古車最高価格でした。
ただし2.6L 280馬力のところを、ニスモによるチューニングで2.8L 400馬力となった「RB-X GT2」エンジンを搭載した限定生産99台のコンプリートカー、ニスモ 400Rの話。
とはいえ新車価格1,200万円に対して、中古車価格は1,583万円!これに新車価格で勝てるR35 GT-RはNISMOだけになります。
少し前の中古市場では、RB26DETT+アテーサE-TSで文字通り無敵を誇った第2世代スカイラインGT-Rにおいて、不人気とも言えたR33 GT-Rが中古車最高価格でした。
ただし2.6L 280馬力のところを、ニスモによるチューニングで2.8L 400馬力となった「RB-X GT2」エンジンを搭載した限定生産99台のコンプリートカー、ニスモ 400Rの話。
とはいえ新車価格1,200万円に対して、中古車価格は1,583万円!これに新車価格で勝てるR35 GT-RはNISMOだけになります。
R34 GT-RのZ-tuneは香港で5,550万円!?
R34にも2.8Lの専用チューニングエンジン「RB26DETT改 Z2」を搭載したコンプリートモデル、R34改 ニスモR34GT-R Z-tuneがありました。
販売されたのがR34 スカイライン GT-Rが生産終了した2004年のことなので、新車ベースではなく、厳選された程度の良いR34の中古車をベースに1台1台ハンドメイドで製作されています。生産台数は20台と発表され(実際に生産されたのは19台と言われています)販売価格は1,774万5,000円でした。
中古車価格は現在もし出物があれば2,000万円オーバーが予想され、もはやR35 GT-R NISMOの新車価格すら超えるのは確実でしょう。今回相場を調べた大手中古車情報サイトでは見つかりませんでしたが、過去に海外で販売されていた記録がありました!
香港のContempo Concept HK Motorsでシャシーナンバー009が2016年10月に販売されているのが確認され、値段は驚きの5,550万円!!輸出の際の関税で日本よりかなり高額になるとはいえ、5,550万円となると…NSXどころかフェラーリやランボルギーニより高いという事になります。
販売されたのがR34 スカイライン GT-Rが生産終了した2004年のことなので、新車ベースではなく、厳選された程度の良いR34の中古車をベースに1台1台ハンドメイドで製作されています。生産台数は20台と発表され(実際に生産されたのは19台と言われています)販売価格は1,774万5,000円でした。
中古車価格は現在もし出物があれば2,000万円オーバーが予想され、もはやR35 GT-R NISMOの新車価格すら超えるのは確実でしょう。今回相場を調べた大手中古車情報サイトでは見つかりませんでしたが、過去に海外で販売されていた記録がありました!
香港のContempo Concept HK Motorsでシャシーナンバー009が2016年10月に販売されているのが確認され、値段は驚きの5,550万円!!輸出の際の関税で日本よりかなり高額になるとはいえ、5,550万円となると…NSXどころかフェラーリやランボルギーニより高いという事になります。
GT-R高額の理由は資産価値の上昇による「GT-Rバブル」?
ニスモのコンプリートカーを除いても、R34スカイラインGT-R VスペックII Nürの2,000万円オーバーをはじめ高額車が珍しくありません。R34ではVスペック、VスペックIIの1オーナー・ノーマル・低走行車がかなりの人気で、最高額の「VスペックII Nür」以外でも2,150万円、1,500万円といった高額車が並んでいます。
これはもうスカイライン GT-Rが「資産価値が非常に高い」という事を見込まれた、一種の「投機対象」と言える存在とも捉えて良いでしょう。
R32やR33で走行距離のある個体や、改造多数などで「レストアベース車」と考えた方がいい個体は、さすがに200万円代から買えますし、R34でも1000万円を切る個体はあります。それでも、R34の最安は609万円ですから「当時の新車価格かそれ以上」のレベルです。
これはもうスカイライン GT-Rが「資産価値が非常に高い」という事を見込まれた、一種の「投機対象」と言える存在とも捉えて良いでしょう。
R32やR33で走行距離のある個体や、改造多数などで「レストアベース車」と考えた方がいい個体は、さすがに200万円代から買えますし、R34でも1000万円を切る個体はあります。それでも、R34の最安は609万円ですから「当時の新車価格かそれ以上」のレベルです。
ここまで見てきたように、スカイラインGT-Rは中古相場の最高価格が高騰し、値落ちもしにくいクルマであることがわかります。つまり、「スカイラインGT-Rの中でも資産価値を認められる個体なら、その価値はまだまだ上がる可能性が高い」と言えるでしょう。何しろR34は北米でもカナダなら15年ルールで輸出可能になったとはいえ、米国の25年ルールが解けるのはまだまだ先です。
となれば、中東か中国か、米国以外のどこかで富裕層のGT-Rマニア向けに巨額のマネーが動いているという見方もできます。
異常とも言える価格高騰が続くスカイラインGT-R、投機対象や転売目的ともされやすいので、自動車窃盗団からのターゲットとされることも多いです。現オーナーは車両保管状況や、愛車を守るセキュリティに十分注意してください。
となれば、中東か中国か、米国以外のどこかで富裕層のGT-Rマニア向けに巨額のマネーが動いているという見方もできます。
異常とも言える価格高騰が続くスカイラインGT-R、投機対象や転売目的ともされやすいので、自動車窃盗団からのターゲットとされることも多いです。現オーナーは車両保管状況や、愛車を守るセキュリティに十分注意してください。