ロードスターとロードスターRFを徹底比較!それぞれの特徴や違いを解説 (DBA-NDERC・5BA-NDERC)

マツダ 4代目 ロードスター ND RF

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今回はマツダ ロードスター RFについて、またこれまでのロードスターと比較して何が変わったのか、また30周年を記念した特別仕様モデルについても紹介していきます。

ワールドカー・オブ・ザ・イヤーとワールドカー・デザイン・オブ・ザ・イヤーのダブル受賞という偉業を成し遂げたマツダのロードスターは、世界で最も生産された2シーターオープンカーとしてギネスにも認定されています。

車は実用性が重視される時代の中、二人乗りで荷物もほとんど積めないオープンカーがこれだけ人気を博しているのは本当にすごいことです。車は利便性でもなく、ハイパワーでもないということを現代の私たちに教えくれたクルマでもあります。
Chapter
そもそもマツダ ロードスターとは?
マツダ ロードスターRFが登場!
マツダ ロードスターRFのエクステリア・インテリアはどう変わった?
ロードスターRFのエクステリア
マツダ ロードスターRFのインテリア
マツダ ロードスターRFでルーフの開きはどう変わった?
マツダ ロードスターRFで走行スペックはどう変わった?
スカイアクティブ2.0搭載ロードスターRFの走行スペック
マツダ ロードスターRFの新車価格はいくら?
マツダ ロードスターRFがオートカラーアウォード受賞!
SEMAでマツダ ロードスターRFのカスタムモデル「RF KURO」が登場!
歴代 マツダ ロードスターの中古相場は?
マツダ ロードスターRFの中古相場は?
今や入手困難?記念すべきマツダ ロードスターの30周年 特別仕様モデル!

そもそもマツダ ロードスターとは?

マツダ ロードスターは、マツダが販売する小型軽量な2シーターオープンカーです。フロントエンジン、リアドライブのスポーツカーパッケージが人馬一体感を実現します。

世界で最も量産されている2人乗り小型オープンスポーツカーとしてギネスを更新し、世界中の自動車メーカーに中小型2人乗りオープンスポーツカーを販売させるなど、ライトウェイトスポーツカー活性化の起爆剤となりました。 

1989年9月にユーノス 初代ロードスターとしてNA型モデルが発売され、マツダ ロードスターに改名した2代目NB型、3代目NC型と続きます。ユーノスは当時マツダが計画していたブランド名の一つで、マツダの中のプレミアムブランドになります。

その後ユーノスから外れましたが、その唯一性からNAロードスターではなく、ユーノス ロードスターと呼ぶ方も多いです。

現行モデルは4代目ND型で2015年5月21日より販売されています。ボディタイプはソフトトップのオープン(ロードスター)とメタルトップのRF(ロードスターRF)の2種類です。

ロードスターS 6MTのボディサイズは、全長3,915mm×全幅1,735mm×全高1,235mm、ホイールベース2,310mmとほぼ5ナンバーサイズです。車両重量は990kgと軽量で、131PS/15.3kgmを発揮する1.5L直4DOHCと絶妙にマッチング。

動力性能で不満を感じる場面は少ない一方、エンジンはプレミアム仕様ながらJC08燃費は17.2km/Lをマーク。スポーツ性能と環境性能を両立しています。

マツダ ロードスターRFが登場!

世界で評価されているマツダ ロードスターの、兄弟車となるマツダロードスターRFが2016年12月22日に発売されました。同じロードスターという名前ですが、NDロードスターとは別のラインアップで併売されています。 

今まで、「オープンカーには乗ってみたいけど、ちょっと街乗りで使うときには抵抗感が…」と感じてしまう方が多くいました。それは、やはりルーフがソフトトップで、あからさまにオープンカーだと分かるエクステリアデザインからの気恥ずかしさによるところが大きいのではないでしょうか。

そのような理由から、今までオープンカーを諦めていた方にはソフトトップ型のロードスターではなく、ハードトップタイプのロードスターRFが断然おすすめです!

マツダ ロードスターRFのエクステリア・インテリアはどう変わった?

ロードスターRFのエクステリア

やはりロードスターRFに関して、最も特筆すべきはその優れたデザイン性でしょう。新設されたリアのルーフまわりからの造形が実に見事であり、欧州のライトウェイトスポーツカーと見紛う出来栄えといっても過言ではないでしょう。

その質感を演出するマシーングレープレミアムメタリックも新色として追加、その造形の美しさを際立たせてくれます。ロードスターRFはルーフから車両後端まで、なだらかに傾斜するラインが特徴的な「ファストバック」スタイルを採用しています。

もともとスタイリッシュなルーフラインを持つロードスターでしたが、マツダ ロードスターRFではさらに印象的なルーフ後部の形状とルーフの開閉に応じて稼働するリアウィンドウを採用しています。

さらに、上級グレードのVSにはラインの美しさを際立てるピアノブラックルーフをメーカーセットオプションとして設定しています。ボディカラーは個性的なデザインがさらに際立つ、全6色のボディカラーをラインアップしました。

リトラクタブルハードトップを備えたマツダ ロードスターRFは「オープンカーの楽しさを身近に」という想いはそのままに、オープン/クローズ走行をより気軽に楽しむための電動格納式ルーフを装備しています。

しかし、単にルーフが電動で開閉できるというだけではなく、クローズとオープンがスマートに切り替わる一連の流れの美しさにこだわった設計になっています。流れるような美しい開閉動作と約12秒という世界最短レベルのルーフ開閉時間を、マツダは実現しました。

また、ロードスターRFはオープンカーでありながら、ハードトップを持つスポーツクーペのような外観を持ち合わせています。ルーフからテールまで緩やかに描かれるグラマラスな曲線はオリジナルのロードスターでは実現できなかったスタイリングです。

マツダ ロードスターRFのインテリア

ロードスターRFのインテリア(内装)は従来のソフトトップモデルとほぼ同様で、精緻な造りこみで上質さを感じられる空間を目指して設計されています。 

上級モデル「VS」にはオーバーン(赤褐色)の上質なナッパレザーを採用し、落ち着きある洗練された印象です。スポーツグレード「RS」にはソフトトップモデルで人気のブラックのアルカンターラ素材をベースに、ナッパレザーに赤のアクセントを施したRECARO社と共同開発で造りあげたシートを装備しています。 

なお、ハードトップとなるとルーフの格納に大きなスペースを取ってしまいそうですが、ロードスターRFは限られたスペースに効率良く収納する構造により、ソフトトップモデルとほぼ同等127Lの荷室容量を確保。55cm×40cm×25cm以内のキャリーバッグ2つが収納可能です。工具などを収納できるマルチボックスも荷室内に設置しています。

マツダ ロードスターRFでルーフの開きはどう変わった?

ロードスターの代名詞といえるソフトトップでしたが、以前からハードトップモデルの追加が期待されていました。ロードスターのルーフ開閉時は、手動で幌を格納する方式をとっています。手動にすることで、コストの削減と軽量化を図っています。

しかし、今まで手動で幌を閉じていた方の中には「電動で開閉が出来れば運転が楽なのになあ」と、感じていた方もきっと多いはず。この声に応える形で「ロードスターRF」はリリースされました。

この「RF」とはリトラクタブル・ファストバックの略です。ロードスターRFはボタン1つで、ルーフの開閉をわずか12秒で行え、時速10km以下であれば動作可能という利便性も確保しています。

先代モデルのロードスターでも、ハードトップ仕様のロードスター(RHT)がラインアップされていたので、待ち焦がれていた人も多いかもしれません。ちなみに「RHT」とは、リトラクタブルハードトップの略で、マツダが開発した電動格納式ハードトップの名称です。

このRHTのメリットはルーフオープン時でもトランクとは独立して収納されるので、荷室容量(130L)に影響がなく、ロードスターで買い物に出かけるなんてことも可能です。さらに、オープンカーを普段乗りでは少し恥ずかしい、と感じる方も十分に街乗りのための車として使用することができます。

マツダ ロードスターRFで走行スペックはどう変わった?

スカイアクティブ2.0搭載ロードスターRFの走行スペック

しかし、電動開閉ハードトップとなると、やはり気になってしまうのが車重の増加でしょう。マツダ ロードスターの車重は、1tを切るモデルであり、その「軽さ」が武器です。

ソフトトップモデルのロードスターと比較して、ロードスターRFは、100kg以上の車重増にはなっているものの、500cc排気量をアップ(最高出力158PS)したことによって、補っています。

今回のロードスターRFには、高速・高負荷の走行シーンでも余裕を感じさせるパフォーマンスを追求し、ロードスター用に縦置きして専用チューニングを施した、SKYACTIV-G 2.0が全車に搭載されています。つまり、ロードスターRFは新たな価値をロードスターに付与したモデル、といえそうです。

また、ブレーキシステムは高い応答性と確かな制動力を発揮するもので、RSには高G領域でも高い剛性感と安定性、優れたコントロール性を実現する高性能なBrembo社製ブレーキをメーカーセットオプションで設定しています。

サスペンションはソフトトップモデルと同様、フロントはダブルウィッシュボーン式、リアはマルチリンク式を採用。ハードトップらしい上質でしなやかな走りを狙った専用チューニングが施されています。

マツダ ロードスターRFの新車価格はいくら?

ロードスターとロードスターRFの大きな違いは、電動格納式ルーフと搭載エンジンです。ロードスターRFにはこれまで搭載されていなかった2.0LエンジンSKYACTIV-G2.0が搭載されています。気になる価格差は以下となります。 

※ 2020年6月現在

ロードスターRF~全車2WD(FR) SKYACTIV-G2.0搭載

[S]
SKYACTIV-MT(6MT):3,439,700円
6EC-AT:3,467,200円

[VS]
SKYACTIV-MT(6MT):3,735,600円
6EC-AT:3,763,100円

[VS Burgundy Selection]
SKYACTIV-G 2.0 2WD(6MT):3,776,300円
6EC-AT:3,803,800円

[RS]
SKYACTIV-MT(6MT):3,900,600円

300万の大台に乗ってしまったロードスターRFですが、デザイン・走行スペックから考えると妥当な金額かもしれないですね。

マツダ ロードスターRFがオートカラーアウォード受賞!

2016年に横浜美術館で開催されたオートカラーアウォードに、ライトウェイトオープンスポーツ日本代表車をメカニカルな電動収納式タルガトップ仕様としたマツダ ロードスターRFが「マシーングレープレミアムメタリック」のボディカラー、オーバーンのインテリアで選ばれました。

この事からマシーングレープレミアムメタリックがロードスターRF専用色、あるいは初採用色のように思われがちですが、実は2016年7月14日にマイナーチェンジを受けたマツダ アクセラで初設定されており、特にロードスター専用色というわけでもありません。

なので、オートカラーアウォードの選考基準が特別な色ではなく色とクルマのマッチングである事がわかり、要するにマシーングレープレミアムメタリックでカッコよく決めた、ロードスターRFは最高というわけです。オートカラーアウォードの主催である日本流行色協会(JAFCA)が発表した受賞理由は、以下のように紹介されています。

・マツダが目指してきたCMF(カラー・マテリアル・フィニッシュ)によるブランド構築の集大成とも言える優れたカラーデザインである。
・CMFと形状が一体となって、非常に調和した美しさを持っている。
・マシーンの鉄をイメージさせるグレーを、液体を思わせるような金属感により、グラマラスでセクシーなデザインとして作り上げた。
※ JAFCA公式HPより

このカラーが登場する前はソウルレッドプレミアムメタリックが事実上マツダのブランドカラーであり、赤と言えば広島カープといった、広島のブランドカラーとも言えます。

それとは別の、新しいマツダのブランドカラーとして登場したマシーングレープレミアムメタリック、そのブランド構築の集大成として、エクステリアデザインとの素晴らしい調和が、大きな受賞理由というわけですね。

確かにこのカラーによって、軽快かつ情熱的、とも言えるロードスターに、重厚という、新たな価値観を与えた功績は大きいでしょう。

SEMAでマツダ ロードスターRFのカスタムモデル「RF KURO」が登場!

2016年のSEMAショーに出展されたRF KUROは、ロードスターRF(MX-5 RF)をベースとする初のメーカー公式カスタマイズモデルとなります。ニューモデルということもあり、カスタマイズといっても外観はそれほど大きく変わってはいない印象です。MX-5 RF本来の美しいボディラインや上質なインテリアのイメージを崩さない控えめな仕様です。

最大の特徴は車名のKUROの由来となっているセミマットなチャコール塗装で炭色のボディが独特の存在感を放っています。足回りはグローバル MX-5カップにエントリーする競技車両と同様のサスペンションを装着し、17インチのレイズ製鍛造ホイールを履いています。

歴代 マツダ ロードスターの中古相場は?

マツダ ロードスターの中古車価格を代別にまとめてみました。大手中古車サイトでの検索条件は全国、修復歴なしです。

初代NA型は全国に78台。最安値は69.8万円、最高値は323万円、中心価格帯と年式は、31~23年落ちで89.4万円です。2代目NB型は52台の登録です。最安値は53.9万円、最高値は248万円、中心価格帯と年式は、15~22年落ちで67万円台です。

3代目NC型ソフトトップ車は、全国に126台の登録です。最安値が39.9万円、最高値は219.8万円、中心価格帯と年式は、9~10年落ちで70~80万円台と幅広いです。

一方メタルトップのRHTは、143台。最安値が13年落ちの49.9万円、最高値が6年落ちの219.8万円です。中心価格帯と年式は15~5年落ちの100~160万円台で、人気の高さが伺えます。

4代目現行ND型ソフトトップは、意外と多く221台です。最安値は169万8,000円、最高値は388万円ですが、トラストのデモカーです。ノーマルでは320万円です。中心価格帯と年式は、2015年式で230~240万円台が中心です。まだまだ高値ですね。

※ 2020年6月現在

マツダ ロードスターRFの中古相場は?

一方のロードスターRFは発売から3年半が経ち、中古市場も豊富になってきました。新しいモデルなため比較的綺麗な状態の中古車が多く、新車価格からの下げ幅も大きいのでお買い得かもしれません。大手中古車サイトでの販売価格はこのようになっています。

2.0RSは14台、最安値214.8万円~最高値334.8万円、平均価格は275万円。2.0Sは19台、最安値149.9万円~最高値299.9万円、平均価格は210万円。2.0VSは79台、最安値169.9万円~最高値319.8万円、平均価格は256万円となっています。

※ 2020年6月現在

今や入手困難?記念すべきマツダ ロードスターの30周年 特別仕様モデル!

1989年のシカゴモーターショーで初登場したマツダ ロードスター(シカゴでの発表名はMX-5)が2019年に30周年を迎えました。それを記念しマツダは世界3,000台限定のマツダ ロードスターの30周年記念車の販売を行いました。

かなり希少なため簡単には手に入りませんが、性能や仕様はどのようなものなのでしょうか?30周年記念車のカラーは特別なオレンジ色。NDロードスターとロードスターRF双方に用意されています。

NDロードスターではRSをベースに6MT SKYACTIV-G 1.5を搭載。ロードスターRFではRSベースの6MT SKYACTIV-G 2.0とVSがベースの6ATが設定されています。

走行性能は基本的にベースとなったRS及びVSと同様ですが、ボディやホイールには30TH ANNIVERSARY オーナメントのシリアルナンバーが記載されており、RECARO社製シートやホイール、キャリパーなど所々にオレンジ塗装が見られるなど、随所に特別な一台であることが感じられます。

ロードスターを知る人なら誰もが振り向く限定車、車に詳しくない人でも特別なクルマであることが分かるデザインなど魅力を語ればキリがありません。もしかしたら中古車市場に登場する日がくるかもしれませんが、高額であることは間違いありませんし、販売されればすぐに売れてしまうでしょう。

しかしこれまでに販売されたこともあるので、逆に言えば手に入れるチャンスもあるということです。もしあなたが筋金入りのロードスター愛好家で、このクルマが販売されているのを見つけたのであれば、迷わず購入することをオススメします。
マツダ ロードスターとロードスター RF、それぞれの特徴とどこが違うのかを主に紹介してきました。2シーターオープンカーのジャンルを確立させたロードスターと、その意思を継承しつつもデザイン面や走行性能で着実にパワーアップを果たしたロードスターRF、どちらもファンには納得のモデルとなっているのではないでしょうか。

中古車としての入手難易度でいえばもちろん30周年 特別仕様モデルがダントツのトップで、その次にロードスターRF、ロードスターと続くかたちです。市場も絶えず動いていくので、理想的かつ良い状態のロードスターに巡り合える可能性も十分にあります。

また、もしあなたが初めてロードスターに乗りたいと思っている場合、ロードスターは魅力的なモデルでありながら、決して無難な乗用車ではないので、まずは試乗してロードスターを体感することをオススメします。
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