憧れのオープンカー!ソフトトップの良さとは?どんなデメリットがあるのか?

ホンダ S2000

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いつの世も、オープンエアクルージングはクルマ好きの憧れの的です。オープンカーの屋根を開けて風を切って走る爽快さ、満天の星空を堪能する充足感、鮮やかな紅葉を味わう奥深さ。ちょっとしんどい時期もあるけれど、日本であればこそオープンカーを楽しめるとも言えます。最近は電動式ハードトップも台頭してきましたが、オープンといえばソフトトップ、「幌」ですよね。この幌タイプのオープンカーには、どんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?
Chapter
ソフトトップのメリットとデメリットについて①|ソフトトップが選ばれる理由
ソフトトップのメリットとデメリットについて②|まず気になる部分を
雨漏り
リアスクリーン
ソフトトップ本体の劣化
暑い、寒い
イタズラ
ソフトトップのメリットとデメリットについて③|ソフトトップ、こんなにイイ!
軽い
安い
もどかしくない
格好いい
荷物が積める
ソフトトップのメリットとデメリットについて④|なにより「オープンな性格」の魅力

ソフトトップのメリットとデメリットについて①|ソフトトップが選ばれる理由

最近は金属製のルーフを器用に折りたたんで、しかも電動で開閉できるオープンカーが増えました。

なにより手軽にスイッチひとつで開閉できるのと、もしもの時に硬い素材で守ってもらえる安心感も小さくないはず。いまや軽自動車でも、採用されています。

しかし、それでもソフトトップが消えることはありません。これはどうしてなのでしょうか?

ソフトトップのメリットとデメリットについて②|まず気になる部分を

雨漏り

ソフトトップ、「幌」とはいっても最近のものはビニール製だったり、実際に布を用いていても複層構造で丈夫にできていたりして、素材そのものから雨が滲んでくるということはまずありません。

むしろ、車体との結合部分。密閉性を高めているウェザーストリップだとか、後方の固定部位、また水抜きドレン(穴)の詰まりなどによって、車内に水が浸水するということが多いようです。

ただ、これは作りが悪かったりするとハードトップやTバールーフでも起こり得ることですので、ソフトトップ特有とは言いにくいですね。

リアスクリーン

最近はガラス製が増えていますが、少し前だと透明の樹脂が多く、これがよく経年変化によって曇ったりヒビが入ったり、さらに交換が厄介だったりと、手を焼きました。

たとえばNA型ロードスターはビニールスクリーンでしたが、のちのNB型以降はガラス製になり、このあたりは改善されましたよね。

しかもマツダはNB型の幌をNA型にも流用できるという、たいへん「親切な」設計をほどこしていて、多くのNAユーザーがガラス幌に交換したものです。

ソフトトップ本体の劣化

ビニールであっても布であっても、気温によって伸縮しますから、そうした影響によって、トップの素材が劣化するのは否めません。

たとえば、初代ロードスターやホンダ・ビートを中古で購入する場合は、幌交換がマストと思っていたほうがいいでしょうね。

暑い、寒い

鉄製の屋根に比べたら薄くて柔らかい素材ですから、熱も寒さもそのまま通してしまいます。

夏なんかはこのまま締め切りでエアコンかけるより、屋根開けちゃったほうが涼しい、なんていうことも。このあたりは、2輪車よりはマシくらいの心づもりがいいかもしれませんね。また、雨が降るとパラパラと音がします。

イタズラ

「幌」=ソフトトップであるというだけで狙われる、というのもじつに理不尽なものですが、イタズラはけっこう多いみたいです。

ソフトトップのメリットとデメリットについて③|ソフトトップ、こんなにイイ!

軽い

屋根単体でみれば、手動タイプなら折りたたみ式メタルトップの半分以下の重さといったところでしょう。

スポーツカーには軽さが重要という観点に立てば、多少の耐候性に劣ってもソフトトップを選択するのがベストという考え方もある意味正しいですよね。

NC型ロードスターではRHT車(金属の折り畳み屋根)は、ソフトトップ車より30Kg以上重くなっていたとか。ウエストラインよりも上mの場所に、子供1人分の重さは無視できません。

安い

折りたたみ式メタルトップタイプよりも、はるかに安価です。

同じくNC型ロードスター同士の比較では、金額にして約20万円ほど安い設定になっていました。その代わり劣化した際の交換などにも費用はかかってしまいますから、長い目で見るとそんなに大きなアドバンテージではないかもしれませんが…。

もどかしくない

たとえばND型ロードスターの手動ソフトトップの操作は、ルーフのフックひとつ外せばそのままパタパタと、それこそ10秒足らずで開けてしまえます。

閉める時もロックを解除してやはり10秒、この場合はもうすこしかかるかもしれませんが、それでも20秒は必要ないでしょう。

開けたい時にパッと開けられるこの「身軽さ」のようなものが、スポーティというものではないでしょうか。電動トップ同士で比べてもメタルトップよりソフトトップの動作のほうが早いようですよ。

格好いい

人それぞれかもしれませんが、先の身軽さを印象付ける操作感だったり、雨風をあまり気にしないで潔く乗っているというその姿、乗り方の格好良さを演出してくれるのも、ソフトトップの良さではないでしょうか。

確かに、折りたたみ式メタルトップは複雑な機構やその動作もちょっと物珍しくて、その点では魅力がありますし、なにより耐候性の高さはソフトトップのおよぶところではありません。

このあたり、「爽快感」と「快適性」を両方とも欲しいと欲張りに考えるか、「潔さ」と「身軽さ」の格好良さをとるか、の選択ですよね。

荷物が積める

これちょっと見落としがちなんですが、ソフトトップなら比較的コンパクトに折りたたんでおくことができるので、たとえば荷室、トランクルームにあまり影響が出ません。

折りたたみ式メタルトップではそうは行かなくて(NCは比較的余裕アリ)、トランクルームは折りたたまれた屋根に占領してしまうというのが実情です。なので「オープンにして都内から箱根1泊」とか、「オープンにして都内から軽井沢1泊」というのが、できにくいわけです。

その点ソフトトップは、トランクルームをほぼそのまま活かせますから、なんなら3泊4日程度の旅行なんていうのも現実的だったりします。ちゃんと屋根も開けてということです。

ソフトトップのメリットとデメリットについて④|なにより「オープンな性格」の魅力

ソフトトップには、確かに現代の乗用車として不便だったり扱いにくい点もなくはないのでしょうが、しかし一度ハマるとやめられないというオーナーも少なくありません。

冷静に考えると躊躇してしまうようなところもあるのですが、乗ってみるとその開放感…というより、手軽にパッと開け閉め出来て、しかも”開けて走るためにそうしてある”という姿がなにより心を惹く要素かもしれません。

まさしく「オープンな性格」が気持ちを明るくさせてくれる、これは間違いないでしょう。もしかしたら新たな人生観を獲得できるかも知れませんよね。

折りたたみ式メタルトップと、今回、紹介したソフトトップ。これは、保管場所の問題やクルマをどう使うかという考えのもとにお選びになるのが良いと思います。

快適性もあり現代的な印象のある折りたたみ式メタルトップを取るか、ちょっとクラシックでも身軽さ、軽快さ、格好良さのソフトトップを取るのか。ガレージ車庫なら、ソフトトップは保管もしやすいでしょうし、青空駐車ならメタルトップという選択になるでしょう。
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