スズキ アルトとダイハツ ミライースのライバル比較|走りや燃費、乗り心地の違いは?【プロ徹底解説】
更新日:2024.12.06

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スズキの軽自動車であるアルト。そのライバルは、ダイハツのミライースです。軽自動車の乗用車タイプのエントリーモデルとしてアルトとミライースは、昔からのライバル関係でした。2021年12月にフルモデルチェンジしたアルトは、ライバルであるミライースと比べてみれば、どのような違いがあるのでしょうか。その違いを解説します。
文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK
文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK
スズキ アルトとライバル車の比較表
スズキ アルト(A) | ダイハツ ミライース(B) | |
---|---|---|
型式 | 3BA-HA37S | 5BA-LA350S |
新車価格 | 106.5万円 | 86万円 |
中古車価格 | 5〜233万円 | 9.9〜174.8万円 |
ボディタイプ | 軽自動車 | 軽自動車 |
全高 | 1,525mm | 1,500mm |
全幅 | 1,475mm | 1,475mm |
全長 | 3,395mm | 3,395mm |
燃費 | 25.2km/L | 25km/L |
燃料 | 無鉛 | 無鉛 |
車両重量 | 680kg | 650kg |
ドア数 | 5ドア | 5ドア |
乗車定員 | 4名 | 4名 |
排気量 | 658cc | 658cc |
駆動方式 | フロント | フロント |
トランスミッション | CVT | CVT |
ハンドル | 右 | 右 |
最小回転半径 | 4,400mm | 4,400mm |
前輪サイズ | 155/65R5 | 155/70R4 |
後輪サイズ | 155/65R5 | 155/70R4 |
アルト&ミライースの比較:2台が目指すスタイルの違い
2021年12月に発売となった新型アルトは「誰もが気軽に安心して乗れる、世代を超えて親しみやすく愛着をわくデザイン」を採用したのが特徴です。シンプルでクリーンだった先代から、よりカジュアルでフェミニンなスタイルになっています。
また、全高を50mm高めて室内空間を広くしたこともトピック。さらにマイルドハイブリッドも採用されています。
一方、ライバルとなるダイハツのミライースは2017年5月にフルモデルチェンジをしています。言ってしまえば2014年にデビューした先代アルトの競合として生まれたモデルです。そのためミライースも背が低く、シンプルでシャープなデザインとなっています。
また、ミライースは、もともと燃費性能の優秀さを売りとしていましたが、このモデルでは、「安全・安心」をプラス。「低燃費」「低価格」「安全・安心」を追求しています。
アルト&ミライースの比較:デザインの違い
新型アルトの寸法は、全長3,395×全幅1,475×全高1,525mm。ボディ全体が丸みを帯びており、ヘッドライトをはじめ、あちこちに楕円をモチーフにしたデザインが採用されています。親しみやすく、愛着が持てるデザインを目指しているとスズキは説明しています。
一方、ミライースの寸法は、全長3,395×全幅1,475×全高1,500mm。寸法の違いは、全高で25mm違うだけですが、ミライースはフロントガラスが寝ており、ボディ端のエッジがたっています。シャープでコントラストの効いた立体造形であり、知的で凛とした佇まい。新型アルトとは、まったく異なる雰囲気をまとっています。
また、ボディカラーのバリエーションも2台は異なります。新型アルトは、モノトーン8色に加えて、屋根を白くする2トーンを4色用意しました。一方、ミライースはモノトーンを9色。色をいろいろ選べるという意味では、新型アルトが勝っています。
また、ボディカラーのバリエーションも2台は異なります。新型アルトは、モノトーン8色に加えて、屋根を白くする2トーンを4色用意しました。一方、ミライースはモノトーンを9色。色をいろいろ選べるという意味では、新型アルトが勝っています。
アルト&ミライースの比較:パワートレインの違い
新型アルトとミライースでは、パワートレインのバリエーションの違いもあります。新型アルトは、エネチャージとマイルドハイブリッドの2種類のパワートレインを用意します。一方、ミライースはひとつだけ。
燃費性能でいえば、新型アルトは、エネチャージの2WDで25.2km/l(WLTCモード)、4WDで23.5km/l(WLTCモード)。そしてマイルドハイブリッドでは2WDで27.7km/l(WLTCモード)、4WDで25.7km/l(WLTCモード)となります。それに対してミライースの燃費性能は、2WDで25.0㎞/l(WLTCモード)、4WDで23.2km/l(WLTCモード)。燃費性能では、デビュー時期の新しい新型アルトが勝っています。
燃費性能でいえば、新型アルトは、エネチャージの2WDで25.2km/l(WLTCモード)、4WDで23.5km/l(WLTCモード)。そしてマイルドハイブリッドでは2WDで27.7km/l(WLTCモード)、4WDで25.7km/l(WLTCモード)となります。それに対してミライースの燃費性能は、2WDで25.0㎞/l(WLTCモード)、4WDで23.2km/l(WLTCモード)。燃費性能では、デビュー時期の新しい新型アルトが勝っています。
ミライースは、二次電池を持たず、減速エネルギーを回収しない、ガソリン・エンジン+CVTだけの組み合わせです。その内容での燃費性能と見れば、素晴らしい数値です。しかし、新型アルトでは、減速エネルギーを電力に代えて使うというエネチャージ/マイルドハイブリッドを採用しており、その差が燃費性能の違いに出たと言えるでしょう。
アルト&ミライースの比較:価格の違い
最後に価格の違いを比較してみたいと思います。新型アルトは、エントリーグレードとなる「A」の価格は2WDで94万3,800円、4WDで107万5,800円となります。そして最上位グレードとなる「HYBRID X」の価格は2WDで125万9,500円、4WDで137万9,400円です。
そしてミライースの価格は、エントリーの「B」グレードで、2WDが86万200円、4WDが99万2,200円。最上位グレードの「G“リミテッドSAⅢ”」で2WDは124万8,500円、4WDが137万2,800円となります。
価格面で言えば、デビューの古いミライースの方が安価な設定となっています。
価格面で言えば、デビューの古いミライースの方が安価な設定となっています。
アルトとミライースはライバル関係ですが、新型アルトのデビューが2021年12月に対して、ミライースは2017年5月。誕生したタイミングを考えると、現在のミライースの本来のライバルは先代のアルトとなるでしょう。そのためか、新型アルトとミライースでは、狙っている層の違いを感じます。ビジネスを中心に幅広い層を狙うミライースに対して、新型アルトは、よりファミリー層を意識しているのではないでしょうか。ライバルとはいえ、意外と内容は異なっているのです。