日産 キックスのエンジンやパワートレーン等のスペックを解説!【プロ徹底解説】

日産 キックス

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2020年に登場したコンパクトSUVの日産キックスに搭載されているパワートレインは、ノートやセレナに搭載し、スマッシュヒットを飛ばしたe-POWERの1種類となっています。

ここでは、キックスに搭載されているe-POWERと呼ばれるシリーズハイブリッドシステムについて紹介しましょう。

e-POWERは搭載されているエンジンで発電を行い、その電力でモーターを駆動させて走行するシリーズハイブリッドです。

したがってBEVのように充電する必要はありませんが、走行フィールはBEVという電動車となっています。

文・写真/萩原 文博

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博
Chapter
キックスについて①|エンジンのスペックを紹介
キックスについて②|モーターのスペックを紹介
キックスについて③|システムについて紹介

キックスについて①|エンジンのスペックを紹介

e-POWERは、ガソリンエンジン、発電機、インバーター、モーターから成るコンパクトな一体型パワートレインと高電圧バッテリーから構成されています。発電を行うガソリンエンジンは、HR12DE型1.2L直列3気筒DOHCです。

最高出力82ps、最大トルク103Nm発生します。搭載されているエンジンは一部改良での仕様変更はありませんが、低速走行時のエンジン始動頻度を低減させたことにより、静粛性が向上しています。

キックスについて②|モーターのスペックを紹介

搭載している1.2L直列3気筒エンジンで発電した電力を使って、モーターのみで走行させるのがe-POWERの特徴です。デビュー当初キックスのe-POWERに採用されていたモーターはEM57型の交流同期電動機です。最高出力129ps、最大トルク260Nmを発生。WLTCモードで21.6km/Lを実現していました。

2022年7月の一部改良で、モーター出力を約5%、最大トルクを約7%向上させた第2世代e-POWERを搭載しました。フロントモーターはEM47型交流同期電動機で、最高出力136ps、最大トルク280Nmを発生。4WD車に搭載されているリアモーターは、MM48型交流同期電動機で最高出力68ps、最大トルク100Nmを発生します。

燃費性能は2WD車が23.0km/L、4WD車は19.2km/Lとなっています。

キックスについて③|システムについて紹介

今回の一部改良でキックスに追加された4WD車はノートと同じe-POWER 4WDと呼ばれる電動四輪駆動システムです。このシステムは、4輪すべてを強力なモーターで駆動・制御することで、新次元の走りを実現しています。

キックスの4WD車のリアには、旧型の約14倍の駆動力となる50kWを発生するモーターを採用。さらに日産独自の、前後独立モーターを緻密かつ瞬時に制御する技術により、ドライ路面はもちろん、ウェットやアイスバーン、深い雪道などといったあらゆる路面状況において、力強く安定した快適な走りを実現します。

また、四輪を滑らかに駆動させるため、コーナリングにおいては、前後の駆動力の配分を自在に変えることが出来るため、滑りやすい路面でも高い性能を発揮します。減速時は、4輪の減速力を高精度に制御するため、車体をフラットに保ったまま安定して減速することが出来ます。

加えて、後輪に回生制御を追加したことで、エネルギー回収効率も向上させているのが特徴です。
キックスに搭載されているパワートレインはe-POWERの1種類とシンプルでした。そして一部改良で高出力なモーターを搭載したこと。そして、低速走行時のエンジン始動頻度を低減させたことで静粛性が向上したのはポイントです。

そして、最大の注目は4WD車の設定でしょう。ノートと同様にリアに高出力モーターを搭載したことで、クラストップレベルの走行性能を手に入れました。ライバル車に設定されているハイブリッド4WDとは次元の違う走りを楽しめます。
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