新車特有の匂いの原因を解説!実は有害だった!?

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納車された新車や、ディーラーで展示されている車に乗った際、新車特有の匂いを感じた経験がある人は多いでしょう。この匂いは、いわゆる新車のニオイと呼ばれるものですが、匂いの原因となっているものはなんなのでしょうか。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
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化学物質や素材のニオイが原因!

化学物質や素材のニオイが原因!

新車のニオイと呼ばれる匂いは、ある化学物質が原因の1つとなっています。

ある化学物質とは、揮発性有機化合物“Volatile Organic Compounds”のイニシャルを取って「VOC」と呼ばれるものです。

揮発性有機化合物とは、ホルムアルデヒドやトルエン、トリクロロエチレンといった化合物であり、車のインテリアを造るために用いられている接着剤や塗料などに含まれています。

これらの有機化合物は常温で揮発しやすいという性質を持っているため、新車に乗ると車内に漂う独特の匂いを嗅ぐことになるのです。

また、揮発性有機化合物だけでなく、場合によっては使われている素材そのものの匂いを感じる場合もあります。

例として挙げられるのは、ウレタンやゴム類、シートに使われている本革などでしょう。これらも接着剤や塗料などと同じく、新品の場合は特有の匂いを放つのです。
ただし、車に使われている揮発性有機化合物は、ただちに健康被害を引き起こす量ではないものの、粘膜や皮膚に刺激症状を起こすシックハウス症候群の原因とされています。

そのため、自動車業界内でも問題となっており、国内で自動車を生産するメーカー14社からなる日本自動車工業会では、揮発性有機化合物を低減する取り組みを行っているようです。

新車特有の匂いは、その発生源が次第に揮発したりほぼ無臭になることから、いずれは消えてしまうものです。

それでも我慢できないという人は、徹底的に車内を換気することで揮発を促進したり、無香タイプの消臭剤を使うことで感じる匂いを低減することができます。

新車だからこそ感じる匂いであるため、清潔感や優越感も感じられて好きだという人もいるかもしれませんが、苦手な人は試してみてもよいでしょう。
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