認可から7年が経過!「流れるウィンカー」が主流にならない理由とは?

アウディ A8

法改正によって正式に認められるようになってから7年あまりが経過する「流れるウィンカー」。

新車で採用される事例は徐々に増えてきているものの、一部のグレードのみであったり上級車種を中心とした採用にとどまっています。

認可から7年経つにも関わらず、主流にならないのはなぜでしょうか。

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海外では「オシャレ」でも、日本では賛否両論?

海外では「オシャレ」でも、日本では賛否両論?

内側から外側へと流れるように点灯する、いわゆる「流れるウィンカー」は、デザイン性に優れるだけでなく、周囲の車からの視認性も高いという特徴があります。

「流れるウィンカー」は、正式名称をシーケンシャルウインカーもしくは連鎖式点灯方向指示器と呼ばれ、古くは1960年代頃のモデルにも採用された事例がありました。

ただ、日本ではその後の法改正で禁止されることとなり、一部のマニアの間での違法改造として知られる程度でした。

しかし、2014年に道路運送車両法が改正されたことで、ふたたび「流れるウィンカー」を採用することが可能となりました。その結果、アウディやレクサスといったプレミアムブランドのモデルや、トヨタ・ハリアーやホンダN-BOXといった国産車でも、「流れるウィンカー」が純正で採用されるようになりました。

一方で、法改正から7年あまりが経過したにもかかわらず、多くのモデルが「流れるウィンカー」を採用しているわけではありません。

その背景には、コスト面の問題に加え、デザイン性や排熱処理の問題などがあるようです。しかし、最も大きな理由は、「流れるウィンカー」には違法改造というイメージが強いという、日本の消費者感情があると言われています。

上で述べたように、「流れるウィンカー」は長らく道路運送車両法で規制されていました。ただ、その中でも「流れるウィンカー」へと違法改造する事例は後を絶たず、2014年の法改正後も「非合法感」を覚える人も少なくないようです。

海外では「オシャレ」とされる「流れるウィンカー」ですが、日本で大きなトレンドとならない背景には、こうした歴史的な事情があるようです。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道