ほとんどの車についてる「ABS」…何の略か知ってますか?

ABS警告灯

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現在流通しているほとんどの車には、ABSが搭載されています。現代では一般的な装備の1つとなっていますが、そもそもABSとは何の略なのでしょうか。

また、正しく使うにはどうすればよいのでしょうか。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
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アンチロック・ブレーキ・システムの略称

アンチロック・ブレーキ・システムの略称

車に付いているABSとは、“Anti lock Breake System”(アンチロックブレーキシステム)の頭文字を取った略称です。

ABSが付いていない車の場合、急ブレーキや強すぎるブレーキを踏むとタイヤがロックされて回転が止まり、ハンドル操作が出来なくなります。

例えば、雪道や凍結路面といったタイヤがスリップしやすい路面において、タイヤがロックされてしまうと、コントロールを失ってしまい、路面を滑りながら移動してどこかに衝突するリスクが高まります。
しかし、ABSがあることによって急ブレーキを踏んだ場合でもタイヤがロックせず、ハンドル操作ができることから走行安定性を保ちつつ、ハンドル操作によって障害物への衝突を回避することができる可能性が高くなるのです。

本来、スリップしやすい路面においては、ブレーキペダルを踏んだり放したりして、タイヤがロックしない程度にブレーキ操作を行う「ポンピングブレーキ」をする必要がありますが、思いがけない危険な場面でこの操作を行うのは難しいと言えるでしょう。

ABSとはこのポンピングブレーキを自動で行ってくれるシステムなのです。
なおABSは、可能な限り強い力でブレーキを踏み続けることで、効果的に作動させることができます。ABSが作動するとブレーキペダルが振動したり、音が出ることがありますが、そのままブレーキを踏み続けます。

そうすると、タイヤがロックしそうになるのをABSによって防ぎ、再びタイヤの回転が回復するという動きが連続して発生し、やがて車は停止します。

この動きによって、最適な制動力と車が進行している方向への安定性を保つことができるのです。
ちなみに、ABSは、航空機や鉄道車両用に開発されたものですが、現在では、新車販売される全ての車に装備されるよう義務付けられています。

また、ABSはその登場以来 進化を続け、現在は各輪を独立して制御するタイプがスタンダードとなっているようです。
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