信号なのに無視しても違反じゃない?!臨時で設置される「工事用信号」を解説

工事用信号

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道路の舗装工事などを行う場合、通行に制限をかけるために用いられるのが、工事用の信号機です。

主に、片側交互通行にするために誘導員とセットで設置されますが、交差点などに設置されている信号と同じく、無視したら違反になるのでしょうか

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
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違反ではないものの、非常に危険

違反ではないものの、非常に危険

結論からいえば、工事用に設置されている信号を無視しても違反ではありません。

なぜなら、違反をすると違反になる信号は法律によって定義されており、工事用信号は信号機ではないからです

法的根拠となるのは道路交通法の第5条であり、第2項にて「公安委員会は、信号機の設置又は管理に係る事務を政令で定める者に委任することができる」とするとともに、同法の第7条にて「道路を通行する歩行者又は車両等は、信号機の表示する信号又は警察官等の手信号等に従わなければならない」としています。

このことから、道路交通法における信号機とは、公安委員会によって設置された信号機および警察官の手信号の2種類しかないのです。

そのため、工事用信号を無視したとしても何の罰則も定められておらず、道路交通法に違反したとして取り締まりの対象にはならないのです。
しかし、工事用の信号は、主に工事中の道路を片側交互通行にする場合に用いられます。誘導員とともにはす向かいで設置され、どちらかが青であればどちらかが赤の状態です。

つまり、赤表示の工事用信号を無視して通過した場合、向こう側は青信号です。車両が走行してくる可能性が高く、正面衝突の事故が起こったとしてもなんら不思議ではありません。

交通用信号を無視しても違反ではありませんが、それによって事故が発生すれば責任を追及されることになります。

そういった事態を避けるためにも、取り締まりの対象にならないからといって工事用信号を無視して通過するのは避けた方が良いでしょう。
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