ラグジュアリー感溢れる旧型か?スポーティーさを増した新型か?トヨタ ハリアーの新旧モデルを徹底比較
更新日:2022.04.04
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SUVならではの力強い走りと高いユーティリティー、そしてエレガントな内外装を兼ね備えたトヨタ ハリアー。
2020年に登場以来、高い人気を保ち続ける現行モデル(80系)と、今も評価の高い先代モデル(60系)を比較してみよう。
2020年に登場以来、高い人気を保ち続ける現行モデル(80系)と、今も評価の高い先代モデル(60系)を比較してみよう。
トヨタ ハリアー新型(80系)と旧型(60系)の違いを動画でチェック!
トヨタ ハリアーってどんなクルマ?
1997年:初代ハリアーがデビュー
1997年といえば、80年代後半から続いていたクロカン4WDブームの流れから、ヨンクのユーティリティと乗用車の快適性を備えた「SUV(スポーツ・ユーティリティ・ヴィークル)」というジャンルが生まれた頃だ。
“ワイルド・バット・フォーマル”というキャッチフレーズで登場したハリアーは「高級サルーンの乗り心地と快適性を兼ね備えたクロスオーバーSUV」として開発され、後のラグジュアリーSUVの先駆けとなった。
“ワイルド・バット・フォーマル”というキャッチフレーズで登場したハリアーは「高級サルーンの乗り心地と快適性を兼ね備えたクロスオーバーSUV」として開発され、後のラグジュアリーSUVの先駆けとなった。
2003年:2代目へとモデルチェンジ
2代目ハリアーは、初代のコンセプトを受け継ぎながら、安全装備を充実させ、エアサスやハイブリッドシステムなどの先進技術を備えて価値を高めたモデル。
見事に大ヒットし、2013年までなんと10年間にわたるロングセラーとなった。
見事に大ヒットし、2013年までなんと10年間にわたるロングセラーとなった。
2013年:3代目へとモデルチェンジ
3代目ハリアーは日本に導入されなかった4代目RAV4をベースに、日本国内専用モデルとなって登場。
日本専用としたことからサイズダウンが可能になり、凝縮感のあるクーペライクなスタイルに磨きがかかった。
ラグジュアリーSUVとしてのキャラクターを際立たせた3代目の人気は若者にも広がり、ハリアーというブランドを確固たるものにしたと言える。
日本専用としたことからサイズダウンが可能になり、凝縮感のあるクーペライクなスタイルに磨きがかかった。
ラグジュアリーSUVとしてのキャラクターを際立たせた3代目の人気は若者にも広がり、ハリアーというブランドを確固たるものにしたと言える。
2020年:4代目へとモデルチェンジ
3代目もロングセラーとなり、4代目が登場したのは6年後の2020年。
ベースとなるRAV4がフルモデルチェンジし「GA-Kプラットフォーム」を採用したことで、ハリアーも同じプラットフォームを採用し刷新されることになった。
人気の高かった3代目のスタイルを踏襲しながらもよりクーペ感を強め、新プラットフォームの採用により走りの性能、質感も大きく向上した。
ベースとなるRAV4がフルモデルチェンジし「GA-Kプラットフォーム」を採用したことで、ハリアーも同じプラットフォームを採用し刷新されることになった。
人気の高かった3代目のスタイルを踏襲しながらもよりクーペ感を強め、新プラットフォームの採用により走りの性能、質感も大きく向上した。
新旧ハリアーのエクステリア(外装)を比較!
先代(3代目)ハリアーのデザインテーマは「Elegant Velocity」。歴代モデルからの継承は感じさせつつ10年分の進化を感じさせるモダンでスタイリッシュなデザインとなった。
また国内専用モデルとなったことでダウンサイジングが可能となり、全長×全幅×全高=4,720mm×1,835mm×1,690mmと、全長および全幅が若干小さくなっている(全高は10mmアップ)。
また国内専用モデルとなったことでダウンサイジングが可能となり、全長×全幅×全高=4,720mm×1,835mm×1,690mmと、全長および全幅が若干小さくなっている(全高は10mmアップ)。
また先代のエクステリアの特徴のひとつは初代から受け継いでいるフロントグリルのチュウヒ(宙飛)のエンブレムだ。
チュウヒとはタカ科の鳥で「ハリアー」は英語でこのチュウヒを意味する。歴代ハリアー・オーナーにとっては意外にこだわりのあるエンブレムなのだ。
チュウヒとはタカ科の鳥で「ハリアー」は英語でこのチュウヒを意味する。歴代ハリアー・オーナーにとっては意外にこだわりのあるエンブレムなのだ。
現行モデルのエクステリアデザインは基本的に先代とよく似ている。先代の人気が高かったことの証明だろう。
比較してみると現行のほうがよりロー&ロングなフォルムとなり、シャープさを増している。実際サイズも全長と全幅が少し大きくなり、全高は少し低くなっている。
全長×全幅×全高=4,740mm×1,855mm×1,660mmというボディサイズは、結果的に2世代前の2代目ハリアーに近づいている。
比較してみると現行のほうがよりロー&ロングなフォルムとなり、シャープさを増している。実際サイズも全長と全幅が少し大きくなり、全高は少し低くなっている。
全長×全幅×全高=4,740mm×1,855mm×1,660mmというボディサイズは、結果的に2世代前の2代目ハリアーに近づいている。
また現行モデルでは初代からグリルに輝いていたチュウヒのエンブレムはなくなり、一般的なトヨタのエンブレムになった。
強く前傾したDピラーによるクーペ的なフォルムは先代と現行モデルの共通点だが、現行モデルではさらにそれが強調され、とくにリアまわりのデザインは今見るとややどっしりとした印象の先代に比べ、現行は横長の薄いテールランプがよりスポーティーかつ軽快なイメージだ。
先代も今もって古さは感じさせないが、デザイントレンドという意味ではやはり現行にアドバンテージがある。
先代も今もって古さは感じさせないが、デザイントレンドという意味ではやはり現行にアドバンテージがある。
新旧ハリアーのインテリア(内装)を比較!
エクステリアに関しては現行と先代モデルはとてもよく似ているが、インテリアデザインのテイストはかなり異なっている。
先代モデルのインテリアを見て思うのは、10年近く前(2013年)にデビューしたとは思えないほど洗練されたデザインだということ。
随所にソフトパッドを採用、ステッチなどを施すことでラグジュアリーSUVらしい高級感を演出している。
随所にソフトパッドを採用、ステッチなどを施すことでラグジュアリーSUVらしい高級感を演出している。
いっぽう現行モデルはスポーティーさを強調したデザインとなった。
馬の鞍をイメージしたという幅広のセンターコンソールは、なるほど厚い革を曲げてできたようなハンドクラフト的雰囲気を再現。全体にレザーとウッドに囲まれているようなシンプルかつモダンな空間となっている。
トピックとしてはトヨタ車初の装備である調光パノラマルーフの採用もある。
これはスイッチで瞬時にガラスを半透明/透明に切り替えられ、車内に入る光をコントロールできるというもので、最上級グレードにオプション装備となる。
これはスイッチで瞬時にガラスを半透明/透明に切り替えられ、車内に入る光をコントロールできるというもので、最上級グレードにオプション装備となる。
新旧ハリアーの走行性能を比較!
先代と現行モデル、走りの面で最大の違いとなるのはプラットフォーム。
現行はTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)と呼ばれるトヨタの新世代プラットフォームの中でミドルサイズFF車に対応する「GA-K」を採用している。
それによりボディ剛性や静粛性は飛躍的に向上しており、ハンドリングや乗り心地という点では、やはり現行に軍配があがるだろう。
それによりボディ剛性や静粛性は飛躍的に向上しており、ハンドリングや乗り心地という点では、やはり現行に軍配があがるだろう。
現行モデルに用意されるパワーユニットは2リッターのガソリンと2.5リッターのハイブリッド。このうちハイブリッドのシステム出力は222ps(4WD)と先代の2.5Lハイブリッド(197ps/4WD)に対して約13%も向上している。
いっぽう燃費は26.3km/L(JC08モード)と先代2.5リッターハイブリッド(21.8km/L)に対して20%以上向上している。つまり現行モデルは出力アップしながら燃費も伸ばしているのだ。
いっぽう燃費は26.3km/L(JC08モード)と先代2.5リッターハイブリッド(21.8km/L)に対して20%以上向上している。つまり現行モデルは出力アップしながら燃費も伸ばしているのだ。
先代ハリアーも同様に2リッター・ガソリンと2.5リッター・ハイブリッドの2本立てだったが、注目すべきは2017年のマイナーチェンジで追加された2リッター・ターボモデルだろう。
最高出力231ps、最大トルク350Nmとパワフルで、ガソリンエンジンのダイナミックな走りを堪能したいのであればこれを選ぶというのもありかもしれない。
最高出力231ps、最大トルク350Nmとパワフルで、ガソリンエンジンのダイナミックな走りを堪能したいのであればこれを選ぶというのもありかもしれない。
先代には専用のエアロパーツでカスタマイズされた「GRスポーツ」もラインナップされており、希少なモデルではあるものの尖った個性的なモデルを好むなら、選択肢に入れてもいいかもしれない。
新旧ハリアーの比較まとめ
先代のハリアーは初代からのラグジュアリーSUVというコンセプトを受け継ぎながら、クーペ的スポーティー・フォルムへと大胆に進化し、そのブランド力を不動のものにした。
それまでの“大人向け”というイメージから、20〜30代の若者にまで人気を浸透させたのは3代目ハリアーの功績と言えるだろう。
それまでの“大人向け”というイメージから、20〜30代の若者にまで人気を浸透させたのは3代目ハリアーの功績と言えるだろう。
それゆえ4代目となる現行モデルは、かなり慎重に先代のイメージを踏襲しながらのモデルチェンジとなった。つまり3代目をもとに全面的にブラッシュアップされたのが4代目、とも言える訳で、そういう意味で条件や予算が許すなら現行モデルを選ぶのが得策だろう。
とはいえ先代モデルも、とくに2017年以降の最終型であれば走りや装備の面で不満を感じることはないはず。
そのうえであえてラグジュアリー感溢れるデザイン、ターボエンジンのパワフルな走り、伝統のハリアー・エンブレムなど、先代ならではのお気に入りポイントがあるのなら、手に入れても決して損はないと思う。
新旧ハリアーの詳細な解説や内装・荷室のレビューは、Youtubeチャンネル「CARPRIME」の動画をぜひご覧いただきたい。
そのうえであえてラグジュアリー感溢れるデザイン、ターボエンジンのパワフルな走り、伝統のハリアー・エンブレムなど、先代ならではのお気に入りポイントがあるのなら、手に入れても決して損はないと思う。
新旧ハリアーの詳細な解説や内装・荷室のレビューは、Youtubeチャンネル「CARPRIME」の動画をぜひご覧いただきたい。
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