小さいけど使い勝手に特化したヤリスクロスか、大きくて走りが楽しいキックスか?人気のSUVをジャーナリストが徹底比較

ネクステージ キックス ヤリスクロス

トヨタ ヤリスクロス日産 キックス。このところ流行しているコンパクトなSUVとして、大きなマーケットとなっている「BセグメントSUV」のライバル関係にあるモデルです。

今回、YouTubeチャンネルの「CARPRIME」では「Korede」とのコラボで、注目車種であるトヨタ ヤリスクロスと日産 キックスに注目してみました。

両車における、クルマ選びでチェックすべきポイントはどこにあるのでしょうか?

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ボディサイズは両車とも3ナンバー!キックスの方がヤリスクロスよりもひとまわり大きい
運転の楽しさはキックスの圧勝!パワートレインはヤリスクロスの方が選択肢が豊富
後席はキックスに軍配が上がる。ヤリスクロスは荷室の幅広い使い勝手の良さでカバー

ボディサイズは両車とも3ナンバー!キックスの方がヤリスクロスよりもひとまわり大きい

まずは車体サイズ。

ヤリスクロスは全長4,180mm×全幅1,765mm。対してキックスは4,290mm×1,760mm。実は、キックスのほうが車体はひとまわり大きいのです。しかもその全長の差は110mmと小さくありません。

実はこの全長の違いが、後ほど説明する居住性や荷室の違いにも影響してきます。

 

全幅は両車ともに1.7mをオーバー。つまり国産車の基準のひとつである「5ナンバー枠」を超えています

その理由はいずれも海外展開を前提として開発したモデルなので日本の車体区分を重視していないから。

とはいえ、5ナンバー枠をはみ出しているからといって自宅の車庫にさえ収まるのなら心配する必要はないでしょう。

昨今のSUVは、ミドルクラス以上であればさらにワイドな1.8mを超えるのが通常ですが、それらを所有する人から「日常の運転で苦労している」という声はほとんど聞こえてきません。

ちなみに、全高はヤリスクロスが1,590mmでキックスは1,610mm

いずれも上限1,550mmを基準とする一般的な機械式立体駐車場(ミニバンやSUV非対応のタイプ)に入庫できないことは、知っておいたほうがいいでしょう。

運転の楽しさはキックスの圧勝!パワートレインはヤリスクロスの方が選択肢が豊富

両車は、パワートレインにも違いがあります。

ヤリスクロスは排気量1.5Lの4気筒自然吸気エンジンと、そこにモーターを組み合わせたハイブリッドを用意。いっぽうでキックスは、純粋なガソリンエンジン車を展開せず、ハイブリッド車だけのラインナップとする思い切った商品企画としているのです。

実はヤリスクロスを新車で購入する人も、大多数はハイブリッドを選択しています。しかし車両価格の安いガソリン車を選択する人もいるので、消費者にとって「選択肢の多さ」はメリットです。

いっぽうでキックスはガソリン車という選択がないので、もし値段の安いガソリン車が欲しいと思っても、ハイブリッドを選ばざるを得ません。

運転好きにとって気になるパワートレインの爽快感は、キックスの圧勝

キックスのハイブリッドはエンジンを発電専用とし、そこで起こした電気を使ってモーターがすべての駆動力を生み出す「シリーズハイブリッド」と呼ばれるタイプ。

モーターによる力強くて伸びやかな加速感はまるで電気自動車のようで、これまでのガソリン車とはまったく違う新しい感覚。一度味わうと癖になります。

トータルでの燃費性能はヤリスクロスのほうが勝りますが、運転する楽しさを求めるならキックスがおススメです。

▲ヤリスクロスの4WD車には、悪路でスタックしてもスムーズに脱出ができる「TRAILモード」が装備される

ところで、降雪地域に住んでいる人やウインタースポーツを楽しむ人は駆動方式に4WDを求めるかもしれません。

ヤリスクロスは全グレードで4WDを選択できますが、いっぽうのキックスには4WDの設定がありません。

これは、クルマ選びの際に知っておきましょう。

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後席はキックスに軍配が上がる。ヤリスクロスは荷室の幅広い使い勝手の良さでカバー

工藤 貴宏|くどう たかひろ

1976年生まれの自動車ライター。クルマ好きが高じて大学在学中から自動車雑誌編集部でアルバイトを開始。卒業後に自動車専門誌編集部や編集プロダクションを経て、フリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジン搭載のマツダCX-5。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

工藤 貴宏