国民車として誕生したローバーミニの維持費は?

ミニ 西川撮影

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今回試乗したローバーミニは1996年の個体。基本構造が古いミニゆえに旧車特有のウィークポイントが気になる方も多いと思います。

そこで今回は、撮影車両を基準にローバーミニの維持費について解説いたします。

西川 昇吾|にしかわ しょうご

1997年生まれ。富士スピードウェイ近隣で生まれ育ち、大学で自動車に関する学習をする傍ら、自動車ライターとしての活動を始める。過去にはコミュニティFMのモータースポーツコーナーにてレギュラー出演経験あり。「書くこと、喋ることで自動車やモータースポーツの面白さを伝える」を目標とし、様々なジャンルのライティングや企画に挑戦中。

西川 昇吾
Chapter
ミニにかかる維持費とは?
走らなくてもかかるコストは?
走るのに必要なコストは?
クラシックミニのメンテナンス代

ミニにかかる維持費とは?

主な維持費としては、毎年かかる税金や保険料といった「走らなくてもかかるコスト」とガソリン代や自動車保険料、メンテナンス費用など「走るのに必要なコスト」が挙げられます。

輸入車であり、さらに旧車と聞くと維持費がとても高そうな印象を受けます。

しかし、コンパクトで日本でも人気の高いミニならば維持費はさほどかからないのではという希望的観測もあります。

実際のところはどれぐらいかかるのか、早速見ていきましょう。

走らなくてもかかるコストは?

まず走らなくてもかかるコストについてです。すぐに多くの人が思いつくのは毎年支払う必要がある自動車税でしょう。

自動車税は排気量によって異なります。撮影車両のミニの場合、1.3Lエンジンを搭載しているため排気量区分は1,000cc超1,500cc以下に該当します。

そのため年間でかかる自動車税は34,500円です。しかしながら、全ての個体が13年以上経過しているため15%重課となり、39,600円となります。

そして、車検時にかかる諸経費です。

自賠責保険料が20,010円(24か月分)、自動車重量税が25,200円(新車購入時)となっています。なお、重量税は500kgごとに区分されます。ミニは1,000kg以下の区分なので安い部類ですが、18年超過の課税がかけられるためこの金額となっています。

走るのに必要なコストは?

次に走るのに必要なコストについてです。

まず自動車任意保険から見ていきましょう。今回は所有オーナーの条件を参考とします。条件は以下の通りです。

年齢:21歳以上
等級:7等級
走行距離:9,000キロ以下
免許:ブルー
運転者限定:本人限定
用途:買い物・レジャー
その他:弁護士特約
 
上記の条件の場合、年間の保険料は44,000円だそうです。条件によってはもっと高くなったり安くなったりすることもあります。

続いてガソリン代を見ていきましょう。使用する燃料はハイオクガソリンです。2021年6月半ば現在、全国のハイオクガソリンの平均価格は約162円となっています。撮影車両の実燃費は約12.0㎞/Lとのことです(この個体はSUシングルキャブに変更し、エアコンが装着されていないので予めその点をご承知おきください)。

年間9,000キロと考えると年間でかかるガソリン代は約121,500円となります。1ヶ月当たりに置き換えると約10,125円となります。

クラシックミニのメンテナンス代

現代のクルマと比べてメンテナンス代がかかるというイメージの人も多いでしょう。

現代のクルマでもオイル交換は重要ですが、ミニの場合は特に重要です。その特殊な構造上、エンジンオイル・ミッションオイル・ディファレンシャルオイルはすべて1つのオイルによって賄われています。そのため通常よりも固い粘度の20W-50などといったオイルが必要とされます。

撮影車両のオーナーは20W-50の鉱物油のオイルを3,000キロごとに交換しているとのことで、オイルの金額は1クオート(約0.95L)で740円だそうです。ミニのオイル交換では5Lほどのオイルが必要とされるので、1回のオイル交換でかかるオイル代は約3,700円となります。これに別途工賃などが必要となります。

上記と同様に年間9,000と考えると年間でかかるオイル代は約11,100円となります。

そのほか、ミニ特有のポイントとしては定期的にラバーコーン交換が必要となります。ショップによって工賃などが異なってくるため金額を断定することはできませんが、通常のクルマ以上にメンテナンスに気を配らなければいけないことを念頭に置いておきましょう。
「大人4人と荷物を載せることができる経済性に優れたクルマ」ということが基本コンセプトであったため、消耗品がとても高額だったり、燃費がとても悪かったりということはありません。

しかし特殊なメカニズムや基本設計の古さ、車体の年式などから現代のクルマようにトラブルフリーというわけにはいきません。

今回ご紹介した項目以外にもメンテナンス代がかかる可能性があることを念頭に置いておいた方がいいでしょう。
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