中古で買える国産スポーツカーのおすすめランキング12選【自動車目利き人が厳選】

トヨタ 86

「車種が多すぎて、どんな基準で買ったら良いのかわからない」「見た目優先で選んでしまうと失敗しそう」「プロがおすすめする国産スポーツカーを中古で買いたい」などなど、アタマを悩ませている方々に向けて、これまで何百車種と乗ってきた自動車ジャーナリストたちが、おすすめする国産スポーツカーを厳選してお届けします。

国産スポーツカーが欲しいけど、車種選びで迷っている、まだどんな車種を買ったら良いのかわからないという方は、愛車選びの参考にしていただければと思います。

文・三好 秀昌/松田 秀士/橋本 洋平/小野 泰治

松田 秀士|まつだ ひでし

モータージャーナリスト/レーシングドライバー

INDY500やル・マン24時間など豊富な海外レース経験と、スーパーGT選手権では100戦以上出場経験者に与えられるグレーデッドドライバーとしても表彰されている。自身が提唱する「スローエイジング」により、66歳のいまも現役のプロレーサーとして活躍中。執筆は、レース経験やメカニズム知見をもとにした幅広い知識による、分かりやすい文章表現を心がけている。昨年、中高齢者のための安全運転指南書「安全運転寿命を延ばすレッスン」(小学館)を刊行。浄土真宗本願寺派 僧侶、BOSCH認定 CDRアナリスト、日本カー・オブ・ザ・イヤー/ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

松田 秀士

三好 秀昌|みよし ひであき

自動車評論家/ラリードライバー。

日本大学芸術学部写真学科卒業後、某出版社の契約カメラマンとして活躍するかたわら、試乗記事を国内ラリーに参戦。同時に某出版社で試乗記事も執筆するようになる。
国内でラリーの魅力に目覚め、1989年から渡英。同年よりイギリス国内選手権に三菱 ギャラン VR-4を駆って参戦。1991年には、イギリス国内選手権で年間2位の成績を収め、翌年からヨーロッパラリー選手権にステップアップ。当時のライバルには、故コリン・マクレーやトミ・マキネンなどがいた。また、この時期は自身のラリー活動と並行して、WRCに参戦する三菱ラリーアート・ジャパンのチームマネージャーも務めていた。
1995年からは、スバル インプレッサにマシンをスイッチしてWRCに参戦。1995-1996年サファリラリーグループNクラス優勝(※1995年はケニア国内選手権)を遂げ、スバルのサファリラリークラス7連覇に貢献した。
1999年のWRCサファリ参戦後、しばらく活動を休止していたが、2003年に全日本ラリー選手権2輪駆動部門に前年にデビューしたフェアレディZ(Z33)でエントリー。ターマックステージ中心の活動だったが、S30時代を彷彿とさせるカラーリングでも注目を集めた。
2007年になるとアフリカ大陸で開催されるFIAアフリカ選手権に、三菱 ランサーエボリューションで参戦。。翌2008年には、年間チャンピオンを獲得している。
などなど、華々しい経歴を持つ自動車評論家。豊富な経験による的確なドライビングと分析で、数々の自動車媒体に寄稿するかたわら、雪上ドライビングのインストラクターなども務めている。

三好 秀昌

橋本 洋平|はしもと ようへい

学生時代や自動車雑誌編者時代から数々のレースに参戦。2003年にフリーランスとなり、業界トップクラスの速さを持つモータージャーナリストとして活躍。
2013年より86/BRZレースにも参戦、2019年はクラブマンシリーズEXPERTでチャンピオンを獲得。AJAJ会員、日本カーオブザイヤー選考委員

橋本 洋平

小野 泰治|おの たいじ

長野県(の中ほど)在住の自動車ライター。自動車専門誌の編集者を経て、2010年よりフリーランスに転身。多くの自動車媒体で執筆中。クルマと二次元ワールドをこよなく愛する社会的分類上の“キモオタ”ながら、本人にその自覚はない模様。現在の愛車はポンコツドイツ車だが、基本的には雑食性のクルマ好き。

小野 泰治

【目利き人】小野 泰治氏が選ぶ!国産スポーツカーのおすすめトップ3

“おたのしみ”は、むしろこれから?|初代 トヨタ86&スバルBRZ

86、BRZともに新車はすでに第二世代がデビュー済みですが、ここで採り上げるのはエンジンが2リッターとなる初代の方。水平対向の自然吸気エンジン+FR駆動、という段階ですでに独自性は十二分ですが、初代で魅力的なのは幅広いユーザー層とカスタマイズに代表される“拡張性”の高さが見込めることです。

モデルライフが長めなこともあって、ユーズドモデルは絶対的なタマ数に加え価格面での選択肢も豊富。また、モータースポーツのベース車にもなっていることからハード面はもちろん、オプティカル面でのカスタマイズ手段にも事欠きません。

それだけに高年式なユーズドを「素」のまま愉しんでもよし、手頃な価格となる初期モデルをベースに好みの1台を仕上げてもよしという状況になっています。

その走りについては、すでに多方面で紹介済みなので繰り返しませんが、いまやFFしか知らないクルマ好きも存在する状況にあってFRらしさをアピールする資質は十分すぎるほど。

積極的に回す歓びが見出せるエンジンのパフォーマンスも過不足がなく(硬派には物足りないかもしれませんが)、ハイパワーなスポーツモデルにありがちな“乗せられている”感覚がない点も魅力のひとつと言えるでしょう。

2016年に実施されたマイナーチェンジ以前に86についてはハンドリングに演出過剰な部分があり、個人的にはドライビングゲームのような印象を抱いた記憶がありますが、そのアップデート後は持ち前の素性の良さを実感できるようになっています。

そもそもの話、最終型はともかく初期モデルに関しては多かれ少なかれ“車齢”を感じさせる点があって当然ですから、気に入らないところはカスタマイズしてしまえばいいだけのこと。

見方によっては、クーペ云々よりコツコツと好みの1台を仕上げていける環境こそが86とBRZにおける醍醐味と言えるかもしれません。もはや分類としては「先代」ですが、両者の初代における「おたのしみ」はむしろこれからなのです。

古典的ラグジュアリークーペの「ラストワン」|レクサス RC

ミドル級以上のラグジュアリークーペ市場は、いまやメルセデス・ベンツ、BMW、アウディのドイツ勢が掌握。そんな中、孤軍奮闘しているのが日本のレクサスで、ミドル級にはRC、その上のアッパーラグジュアリー級にはLCが用意されています。

後者については、その大胆な姿カタチから紛れもない“指名買い”銘柄となるので、ここでは比較的身近な存在といえるRCをオススメのレクサス製クーペとして採り上げましょう。

その外観は、古典的2ドアクーペの流儀を踏襲したシルエットとなる一方、ディテールは近年のレクサス・デザインらしくなかなかに個性的。ライバルとなるメルセデスのEないしはCクラス・クーペ、BMW4シリーズ・クーペ、アウディA5クーペあたりと比較しても存在感では決して負けていません。

スタイリングの好みは人それぞれとはいえ、とりあえず市場の定番となるドイツ勢に対するオルタナティブ資質は十二分と言える出来栄えです。そして何より、RCにはそれらのライバルにはもはや存在しない仕様が用意されることも積極的に選ぶべき理由として挙げられるでしょう。

その仕様とは、自然吸気のマルチシリンダーエンジン搭載車。標準的なRCでは3.5リッターのV6が、スポーツ性を重視した高性能版のRC Fには5リッターのV8エンジンが採用され、もはや古典的とも言えるスポーティなエンジンの息吹が愉しめるのです。

前述のドイツ勢が番外編となるメルセデスAMGやBMW M、アウディRSまで含めも軒並みターボ化されていることを思えば、RCがいまの時代においていかに貴重な存在であるかがご理解頂けるはずです。

もちろん単純な速さや経済性など、合理性の面から自然吸気エンジンを選ぶべき理由などありません。ですが電動化が待ったなしの状況にある現在のクルマ界を思えば、RCの自然吸気エンジン搭載車は、まさに今のうちの乗っておくべきクーペと言うことができるのです。

クーペの皮を被ったスーパースポーツ日本代表|日産 GT-R

ルーツとなる「スカイラインGT-R」にならって2ドアのクーペボディ形態を採用するGT-Rですが、中身は紛れもない本格派のスーパースポーツ。

外観も本来ならスタイリッシュな風情が強調されるべきクーペの流儀とは一線を画する“異形”ぶりで(海外では日本生まれにちなんで「ゴジラ」の異名も与えられているとか)、その意味で個性的な選択肢のひとつであることは間違いありません。

とはいえ、このクルマの真骨頂が見ためではなくハードウェアにあることに異論を差し挟む人はいないでしょう。

市販車のデビューが2007年末と、そのモデルライフは世界的に見てももはや長寿な部類。当初のライバルとされたポルシェ911が現在までに997型→991型→992型と2回も代替わりしていることを思うと、中にはスポーツモデルとしての衰えを心配する人がいるかもしれません。

しかし、絶対的なパフォーマンスは常に一線級が維持されてきました。熟練の職人が組み上げる3.8リッターのV6ツインターボエンジンは、初期の480㎰から現在は600㎰にまでアウトプットが向上。

トランスアクスルレイアウトで搭載される6速DCTミッション、フロントがダブルウイッシュボーン、リアはマルチリンクとなる足回り、さらには基本骨格に至るまでが年を追うごとにアップデートされ、単なる速さだけでなくプレミアムなスポーツカー資質をも獲得。

初期のモデルは、特に一般の路上だと荒々しい一面を垣間見せましたが現在ではGTカーとしても通用する質感を兼ね備えています。

とはいえ、このクルマの真価を実感する場面はクルージング時や日常域でないことは言わずもがな。特に積極的に操った際の路面に張り付くようなトラクション性能はGT-R独自のもので、走りのキャラクターという点でもエッジの立った出来栄えと言えます。

間もなく登場する2022年モデルがラスト、とも言われるGT-Rですからクルマ好きなら一度はその独自の世界を堪能しておいて損はないはずです。

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