【プロ解説】日産 GT-R NISMOのエンジンやミッション、パワートレーン等のスペックを徹底解説!!

GT-R NISMOが搭載している3.8L V6ツインターボエンジンは世界のスポーツカーと比較しても屈指の最高出力600psを発生します。
モンスターマシンと思われがちですが、ドライバーが安心して運転できるよう、GT-R NISMOにはきめ細かい制御システムが採用されています。
文・写真/萩原 文博
GT-R NISMOには搭載されているエンジンは600馬力のV型6気筒ツインターボ
GT-R NISMOには搭載されているエンジンは、NISMO専用のVR38型3.8L V型6気筒ツインターボ。
最高出力は600ps、最大トルクは652Nmを発生します。
新開発のNISMO専用GT3タービン(IHI製高効率・大容量ターボ)に加え、気筒別に最適な点火時期をコントロールする気筒別点火時期制御や最適な燃料噴射量を調整するインジェクター駆動回路を採用。
また、スポーツ走行などで冷却水の流量を維持し、冷却性能を向上する加圧式リザーバータンクも装備するなど、熱だれによるパワーダウンを未然に防ぐ工夫もされています。
加えて、軽量なフジツボ製チタン合金製マフラーを標準装備。
2020年モデルでは、職人がひとつひとつ手加工した青く輝くエキゾーストフィニッシャーを採用し、澄んだ気持ちのよいエキゾースト・サウンドと美しい仕上げがドライビングを演出してくれます。
GT-R NISMOは6速デュアルクラッチトランスミッションを採用
GT-R NISMOに採用されているトランスミッションは、GR6型6速デュアルクラッチトランスミッションです。
ドライバーの意思と走行状況に応じて、1速~6速まで自動変速するアダプティブシフトコントロールを採用し、直結されたデュアルクラッチにより、ドライバーのアクセル操作に即応した駆動力のコントロールを可能としています。
このGR6型デュアルクラッチトランスミッションは、パドルシフトによるマニュアル変速であるMレンジと自動変速のAレンジが、簡単な操作で切り換え可能。
さらに、「R」「NORMAL」「SAVE」の3つのモードをセットアップスイッチで選択することができます。
「SAVE」モードではマイルドな変速となり燃費性能や雪道での扱いやすさを実現しています。