GT-Rにファンが多い4つの理由

日産 GT-R

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日産が世界に誇るマッスルカー、GT-R。国内の市販車最速のGT-Rは、なにかと批判的な意見を受けることも多いモデルですが、多数のGT-Rファンがいることも事実。今回は、GT-Rの人気の理由を考えていきましょう。
Chapter
誇り高き「R」の血筋
譲れぬ”こだわり”の数々
1、情熱に支えられた開発ストーリーがある
2、レース29連勝を実現した圧倒的な”速さ”がある
3、洗礼されたボディデザインである
4、妥協しないエンジン製造である

誇り高き「R」の血筋

日産 GT-Rは、絶大な人気を誇ったスカイラインGT-Rの事実上の後継車です。スカイライン2000GT-R(GC10)から数えて、6代目になる現行モデルは、脈々と受け継がれる「R」の血筋を継承しながら着実に進化してきました。

”走り”にとことんこだわり抜いたGT-Rは、0-100km/h加速は2.7秒。世界ランキングでもトップ10に迫る性能です。

GT-Rの人気は、スカイラインの冠を取ってなお根強いものがありますね。

GT-R 画像ギャラリー

譲れぬ”こだわり”の数々

GT-Rは、加速の良さ、洗練されたボディデザイン、緻密な製造過程など…、試行錯誤を重ねて生み出された数々の”こだわり”を有しています。

GT-Rが発表された当時、GT-R=高性能+低価格というブランドデザインは多くの人の度肝を抜くものでした。イギリスの人気自動車番組「トップギア」でも、辛口審査員たちが舌を巻く性能の高さを見せつけています。

このように世界的に評価されているGT-Rは、日産が心血を注いで作り上げた世界を代表するスーパーカーです。では、その人気の理由はどこから来ているのでしょうか。”こだわり”のひとつひとつを紐解いていけばその”秘密”が見えてきそうです。

1、情熱に支えられた開発ストーリーがある

「チャレンジする時には、従来の常識を疑い、本質とは何かを追求することが大事だ」これはGT-Rの開発責任者、水野和敏氏の言葉です。

GT-Rの開発ストーリーは、まさにこの言葉に集約されると言っても過言ではないでしょう。

2007年に輝かしいデビューを飾ったGT-Rの開発は、2003年に日産自動車社長、カルロス・ゴーン氏が水野和敏氏をGT-Rの開発責任者に任命したことから始まります。水野氏の着任を機に、2001年の東京モーターショーでゴーン氏が復活を約束したGT-Rの新たな歴史が口火を切りました。

日産GT-R開発にあたって水野氏が最も大切にしていたことは、”常識を覆すこと”と”徹底した顧客目線“でした。

GT-Rが発表された当時、ポルシェやフェラーリなど世界を代表するスーパーカーが高い評価を得ていました。“高性能のクルマは価格が高い”というのが、世の常識だった時代です。

しかし、GT-Rはその常識を見事にひっくり返します。ポルシェ911にも勝る圧倒的な加速度とパワフルな走行性能を持ちながら、徹底的なコストダウンを実現。高性能=安価という新しいスーパーカーを生み出したのです。

ポルシェ911とほぼ変わらない走行性能を有しながら、ポルシェ911の半値以下で購入可能なGT-Rは発表直後から高い評価を獲得しました。

GT-Rの開発に大きく貢献した水野氏は、非常に多くの名言を残していることで有名ですが、その根本には、顧客にきちんと向き合って仕事をする、というものがあります。コストカットを徹底したことも「顧客」のことを思ってこそです。

”走りの楽しさ”を実感できるクルマは価格が高すぎて多くの人は手が届かない。そんな状況を打開し、より多くの人々にGT-Rに乗ってもらいたいという情熱があったんですね。

【動画】日産 GT-Rのエンジンを組み上げる「匠」

2、レース29連勝を実現した圧倒的な”速さ”がある

GT-Rの魅力は、なんといってもその”速さ”です。

この”速さ”はGT-Rの前身、スカイラインGT-R時代からも大変評価されていました。全日本GT選手権では1993年の開幕以来、R32からR34の3世代が参戦し、すべてにおいてタイトルを獲得しました。

数々の輝かしい戦績のなかでも特に有名なのが、1990年から1993年までの間に行われた全日本ツーリングカー選手権での活躍です。

GT-R(BNR32型)は、全日本ツーリングカー選手権(JTC)において、グループA”29連勝”というとんでもない記録を生み出しました。当時のGT-Rのスピードは凄まじく、レースの4分の1を消化した時点で、他のマシンをすべて周回遅れにしてしまうこともありました。

現行のGT-Rも、先代のクルマ達のDNAをしっかりと受け継いだクルマになっています。

R35は、すべてのクルマが最高速度300km/hを越え、R32GT-Rに用いられていたアテーサE-TSを採用しています。アテーサE-TSとは基本的に後輪を常時FR駆動し、走行条件に応じて前輪も駆動させる仕組み。

また、フルタイム4WDに分類されるクルマですが、スタンバイ4WDと解釈されることもあります。本格4WDによりエネルギッシュな走行を可能にしていることもGT-Rの魅力のひとつです。

3、洗礼されたボディデザインである

日産GT-R(R35)のデザインは、社内公募により集められた約80人のスケッチをベースにしています。2005年にはスタディモデル、GT-Rプロトが公開され話題を呼びました。このコンセプトモデルをベースに市販車のデザインが決定されることになります。

R35からスカイラインという名前がつかなくなりましたが、デザインにはスカイライン時代の名残も数点見られ、スカイライン伝統の丸型4灯テールランプやスカイライン 2000GT-R以来となる2ドアクーペスタイルの4シーターが採用されました。またマルチファンクションディスプレイは、R34から引き続き実装されています。

スカイライン時代からの伝統を残しながらも変化してきたGT-R。デザインに関しては、否定的な意見も散見されますが、日産が”こだわり”抜いたデザイン性の高さが感じられます。

4、妥協しないエンジン製造である

多くの”こだわり”が集結する製造過程。世界的に評価されているGT-Rだけあって、その方法も魅力的です。GT-Rの心臓、V6 3.8リッターDOHCツインターボ「VR38DETT」エンジンはどのように生み出されているのでしょうか。

エンジンは4人の”匠”による手組みで行われ、なんと374点のパーツを組み合わせて作られています。

クリーンルームと呼ばれる専用の部屋で行われるエンジン製造は、セル生産方式を採用。セル生産方式とは、製造ラインに沿って決まった作業を繰り返し行う生産方法とは異なり、数人の熟練工が組み立ての全工程を担当する方式です。ひとつひとつのエンジンを、セル(作業台)で丁寧に作りこんでいるんですね。

もちろんエンジンテストにも、一切の妥協はありません。ハイオクガソリン38Lを用いて行われるエンジンの最終テストは、約1時間かけて73項目もの厳しいチェックが行われます。その審査を通過した選りすぐりのエンジンが、ラインのGT-Rに搭載されます。この”匠”による手組みのエンジンこそ、GT-Rが高い性能を誇る秘密なんですね。

今回はGT-Rが「なぜ人気なのか」をGT-Rがも持つ”こだわり”をベースに考えてきました。

GT-Rの魅力は、ほかにもたくさんあると思います。皆さんのGT-Rが好きな理由は、何ですか?

【動画】日産 GT-R開発主管水野和敏氏のインタビュー

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