【プロ解説】BMW X5とライバルとの違い等を徹底比較&解説!!ライバルはメルセデス ベンツGLEだ！

BMW X5のライバルとしてピックアップしたのは、メルセデス ベンツGLEです。GLEは1998年に日本市場に導入されたMクラスをルーツとしたミドルサイズSUVです。まず、ボディサイズですが、BMW X5は全長4935mm×全幅2005mm×全幅1770mm。対してGLEは全長4940mm×全幅2020mm×全幅1780mmとほぼ同じサイズとなっています。さらにホイールベースもX5が2975mmに対してGLEは2995mmと非常に近いディメンジョンとなっているのです。乗車定員もX5は5人乗車に加えて、xDrive 35d Mスポーツにオプションで3列シート仕様を用意していますが、GLEは全車7人乗りの3列シートをレイアウトしています。

搭載されているパワートレインは、X5はX5Mコンペティションに搭載されている最高出力625ps、最大トルク750Nmを発生する4.4L V型8気筒ツインターボエンジンを筆頭に、最高出力530ps、最大トルク740Nmを発生する4.4L V型8気筒ツインターボエンジン。システムトータル最高出力394psを発生する3L直列6気筒のプラグインハイブリッドシステム。そして、最高出力286ps、最大トルク450Nmを発生する3L直列6気筒ディーゼルターボの4種類。組み合わされるトランスミッションは8速ATで、駆動方式はxDriveと呼ばれるインテリジェント4WDシステムを採用しています。

GLEはAMG 53 4マチック＋に搭載される、最高出力435ps、最大トルク520Nmを発生する電動スーパーチャージャー付き3L直列6気筒ターボエンジン＋ISGをはじめ、最高出力367ps、最大トルク500Nmを発生する3L直列6気筒ターボエンジン＋ISG。そして最高出力330ps、最大トルク700Nmを発生する3L直列6気筒ディーゼルターボ、最高出力245ps、最大トルク500Nmを発生する2L直列４気筒ディーゼルターボの4種類。組み合わせられるミッションは9速ATで、駆動方式は全車4マチックと呼ばれる電子制御4WDを採用しています。

ラゲージルームの広さはX5が650(2列シート仕様）～1870L。GLEはサードシート使用時が160L。サードシートを畳んだ2列シート仕様が630Lそして、2列目シートを畳むと最大で1928Lまで拡大します。運転支援システムは両モデルともに、高速道路などで追従走行が可能なアダプティブクルーズコントロールをはじめ最新鋭の機能を搭載。コネクティビティはX5、GLEともにAIを採用し、音声入力による操作が可能となっています。エンジンラインアップは多少異なりますが、ボディサイズをはじめユーティリティ、そして最新の運転支援システム、コネクティッド機能までほぼ互角といえる実力です。

 X5とライバル車であるGLEですが、ボディサイズなどは非常によく似ていますが、最も異なるのは乗り味です。X5はBMWの掲げる「駆け抜ける歓び」を体現するため、サスペンションは硬めにセッティングされ非常にスポーティな乗り味となっています。一方のGLEはラグジュアリー志向が強く非常にソフトな乗り心地となっています。

この乗り味の差はどちらが良い、悪いではなく、そのブランドの哲学に基づいているものなので、甲乙付けがたいです。また、GLEに加えてX5はエンジンラインアップが多彩です。GLEはガソリン、ディーゼルエンジンをそれぞれ2種類、合計4タイプとなっていますが、X5はディーゼル、ガソリン２種類そしてPHEVの4タイプとなっています。PHEVをラインアップしている分X5が先進性という面でリードしています。

X5とGLE比較してGLEの良いところは、全モデルで7人乗りの3列シート仕様を選べるという点です。X5はオプションパーツを装着して列シート仕様を選べるのはxDrive 35d Mスポーツのみですが、GLEはAMGでも7人乗りが選べるというのがX5に対して有利と言えるポイントです。

ドイツプレミアムブランドのBMWとメルセデス・ベンツがSUVの主力モデルとして投入しているX5とGLE。ボディサイズなどもよく似ていて、実力が伯仲していますが、ハイパフォーマンスモデルモデルのスペックを見るとX5のほうが数値を見るだけでもワクワクしてきます。2000万円近いモデルなので、こういったワクワク感も必要といえるでしょう。