新型トヨタヤリスは、欧州コンパクトと真っ向勝負できる唯一のコンパクト!ヤリスの魅力を解説!

ホンダフィットと並び、2020年前半のビッグモデルのひとつである、トヨタの新型コンパクトカー「ヤリス」。受注状況も好評で、発売開始の翌月である3月は1万3164台もの登録台数を達成しています。

今回は新型トヨタヤリスについて、1.車両の概要、2.運転席からの視界やシート性能、3.収納スペースや荷室の使い勝手、そして、4.ハンドリングや乗り心地などの走行性能、の4記事にわたって、ヤリスの魅力やカタログに乗らないようなポイントにも触れつつ、ご紹介・解説していきます。

文:自動車ジャーナリスト吉川賢一/写真:エムスリープロダクション鈴木祐子

Chapter
新型トヨタヤリスの概要を解説
新型トヨタヤリスの人気グレードはXが40%。次いで最上級Zグレードと中間Gグレードがそれぞれ30%
新型トヨタヤリスの燃費性能を解説! WLTCモード燃費36.0km/Lは驚異的!

新型トヨタヤリスの概要を解説

新型ヤリスは、コンパクトカー向けTNGAプラットフォーム(GA-B)を初採用し、軽量かつ高剛性、低重心なボディへと進化しました。ボディサイズは、3,940×1,695×1,500(全長×全幅×全高mm)、ホイールベースは2,550mm、先代ヴィッツに対して、全長は+10mm、全幅と全高は同じ、ホイールベースは40㎜延長となり、低くスポーティな外観へと進化しています。

内外装のデザインも大幅にレベルアップしていますが、特に走行性能に関しては、強豪が揃う欧州市場で互角以上に戦うコンパクトカーとして磨き上げられており、新型ヤリスの最大のセールスポイントとなっています。

ハイブリッドシステムは、従来と同様の「THS-Ⅱ」ですが、エンジンには、新開発の直列3気筒1.5Lダイナミックフォースエンジンを採用した新世代ハイブリッドシステムを搭載し、力強くシームレスな走りとともに、クラス世界トップレベルとなるWLTCモード燃費36.0km/L(※HIBRID X 2WD)を実現しています。

またガソリン車は、同エンジンに、スムーズでダイレクトな加速のDirect Shift-CVT、または6速マニュアルミッションを採用、さらには1.0Lエンジンと小型軽量化したCVTの組み合わせもラインアップしています。

さらには、トヨタ初となる高度駐車支援システム「アドバンスドパーク(パノラミックビューモニター機能付)]」や、交差点右折時の対向直進車、右左折後の横断歩行者も検知対象とした、最新の「トヨタセフティセンス」といった安全技術を装備されています。

新型トヨタヤリスの人気グレードはXが40%。次いで最上級Zグレードと中間Gグレードがそれぞれ30%

トヨタ ヤリス 1.0Lエンジン&Super CVT-i(1KR-FE)

トヨタ ヤリス 1.5Lダイナミックフォースエンジン&Direct Shift-CVT

新型ヤリスのグレード構成は、1.5リッターハイブリッドと1.5リッターガソリン、そして1.0リッターガソリンのそれぞれに、最上級のZグレード、中間のGグレード、廉価なXグレードの3通りあります。

また、1.5ガソリンのGグレードとXグレードには、6速マニュアルトランスミッションが設定されていますが、足回りやタイヤなどは、ベースのヤリスと同じ仕様で作られています。本格的なMT走行をしたい方には、「今後登場するGRヤリスをどうぞ」ということでしょう。

ちなみに、販売開始一ヶ月時点でのグレード別受注実績は、最上級のZグレード、中間のGグレードがともに約30%。もっとも廉価なXグレードは約40%となっており、また、ハイブリッド車の内訳は全体の約45%と、半分以上はガソリン車を選択しているようです。

ガソリン車の割合が高いのは、レンタカー用途の車両入れ替えや、大手企業のフリート契約による車両の入れ替えが行われていると考えられます。

トヨタ・ヤリス (ハイブリッド)

1.5HYBRID Z(2WD/E-Four) 2,295,000円/2,493,000円

1.5HYBRID G(2WD/E-Four) 2,130,000円/2,338,000円

1.5HYBRID X(2WD/E-Four) 1,998,000円/2,241,000円

トヨタ・ヤリス (ガソリン)

1.5 Z(2WD-CVT/4WD-CVT) 1,926,000円/2,124,000円

1.5 G(2WD-CVT/4WD-CVT) 1,871,000円/1,756,000円

1.5 G(2WD-6MT) 1,701,000円

1.0 G(2WD-CVT) 1,613,000円

1.5 X(2WD-CVT/4WD-CVT) 1,598,000円/1,831,000円

1.5 X(2WD-6MT) 1,543,000円

1.0 X(2WD-CVT) 1,455,000円

1.0 X ”Bパッケージ“(2WD-CVT) 1,395,000円

新型トヨタヤリスの燃費性能を解説! WLTCモード燃費36.0km/Lは驚異的!

全グレードの中で最も燃費が良いのはHYBRID Xの2WDで、WLTCモード燃費で36.0km/Lを達成しています。車両重量が1050kgと、ハイブリッド車としては軽量なボディの効果もあると考えられます。

ガソリン車も、WLTCモード燃費で21.4km/Lを達成しており、十分に良燃費といえます。6MT車も、WLTCモード燃費は19.6km/Lを達成しています。

約200kmのテストドライブ(HYBRID G 2WD)での実燃費は、約30km/Lでした。特に、信号の多い一般道やワインディングでは頻繁にモーター駆動となり、燃費が伸びていくイメージです。

また、高速走行中も、アクセルペダルを戻していくとエンジンが休止しモーター走行となります。この状態を保つよう、アクセルペダルを極力踏まずに走行することで、みるみるうちに瞬間燃費が向上していきます。

ちなみに、新型フィットのe:HEVは、WLTCモード燃費で29.4 km/Lです。

新型トヨタヤリスは、ハイブリッドモデルでも約1,060kg(HYBRID G)と軽量で、フィット(HOME e:HEVで1,180kg)のほうが、約120kgも重たいことが影響していると考えられます。

新型トヨタヤリスの燃費一覧

トヨタ・ヤリス HYBRID G (1.5L 2WD)
WLTCモード燃費:35.8 km/L
市街地モード:36.9 km/L
郊外モード:39.8 km/L
高速道路モード:33.5 km/L

トヨタ・ヤリス ガソリンG (1.5L 2WD)
WLTCモード燃費:21.4 km/L
市街地モード:15.7 km/L
郊外モード:22.6 km/L
高速道路モード:24.1 km/L

シャープなデザインのヤリスを見ていると、先代のヴィッツよりも、はるかに欧州車に近い雰囲気を感じます。また、これほどの燃費をたたき出しながらも、走りの良さは失っていないことも、特質すべきことです。その模様は、後述する記事にてレポートしています。

次回は、新型ヤリスの、運転席周りの視界や、シートの座り心地について、レポートしていきます。

<主要諸元>

ヤリス HYBRID Z(2WD) 車両価格229万5000円

WLTCモード燃費 35.4km/L

外板色(内装色) ホワイトパールクリスタルシャイン(クレアトープ)

全長×全幅×全高[mm] 3940×1695×1500

ホイールベース 2550mm

最小回転半径 5.1m

車両重量1090kg

乗車定員5名

エンジン:1490cc直列3気筒エンジン

最大出力67kW[91ps]/5500rpm、最大トルク120Nm[12.2kgfm]/3800-4800rpm

モーター:1NM型

最大出力59kW[80ps]、最大トルク141Nm[14.4kgfm]

無鉛レギュラーガソリン(タンク容量36L)

電気式無段変速機

タイヤサイズ185/55R16

吉川 賢一|よしかわ けんいち

モーターエンジニア兼YouTubeクリエイター。11年間、日産自動車にて操縦安定性-乗心地の性能技術開発を担当。次世代車の先行開発を経て、スカイラインやフーガ等のFR高級車開発に従事。その後、クルマの持つ「本音と建前」を情報発信していきたいと考え、2016年10月に日産自動車を退職。ライター兼YouTube動画作成をしながら、モータージャーナリストへのキャリア形成を目指している。

吉川 賢一|よしかわ けんいち