トヨタ ランドクルーザー プラドTZ-Gインプレ|ランクルの乗り心地や走りは?

トヨタ ランドクルーザー プラド 萩原文博

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2017年10月、マイナーチェンジを果たしたトヨタランドクルーザー プラド。ランドクルーザープラドは、力強さと先進性をより一層高めたエクステリアに変更され、「Toyota Safety Sense P」という安全装備を全車に標準装備しています。さらに、ランドクルーザーシリーズとして初めてリヤディファレンシャルに採用したトルセンLSD。TZ-Gには、シーンに合わせて5つの走行モード(NORMAL、ECO、COMFORT、SPORT S、SPORT S+)を選択できるドライブモードセレクトを標準装備しています。
今回は、トヨタランドクルーザープラドの外装、内装、安全装備、グレード別の違い、人気カラー、座席や荷室(ラゲージスペース)、オプション装備にライバル比較など、あらゆる視点からトヨタランドクルーザープラドをひも解いていきます。

文/写真・萩原文博

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博
Chapter
ランクルの筋肉質な見た目はSUV好きには堪らない!
使い勝手色々のランクル。3列シートの居住性は微妙?!
プラドTZ-Gの2トンのボディをグイグイ加速させる。2.8L直4ディーゼルターボエンジン

ランクルの筋肉質な見た目はSUV好きには堪らない!

今回試乗しました、トヨタランドクルーザープラドTZ-Gのインプレッションを紹介しましょう。TZ-Gは2.8Lディーゼルターボのみを搭載した最上級グレードです。

19インチの切削光輝+ダークメタリック塗装を施されたアルミホイールを装着し、照明付のサイドステップ。窓枠のドアベルトモールディングにクロームを採用するなど筋肉隆々のマッチョなボディに上質感を漂わせています。
ランドクルーザープラドのボディサイズは全長4825mm×全幅1885mm×全高1835mm(TZ-G以外は1850mm)とかなり大きいです。最小回転半径が5.8mやや大きめなので、狭い場所での切り返しや駐車場の出し入れなどは注意が必要です。高い悪路走破性を実現するために、最低地上高を220mm確保しているため、乗降性はトラックのように体を上方に引き上げて乗り込む必要があります。
サイドステップを装備しているため、乗降性はかなり良くなっていますが、高齢者などはセカンドシートに乗り込む際にはサポートしてあげた方がいいかもしれません。

使い勝手色々のランクル。3列シートの居住性は微妙?!

サードシートへのアクセスはバッチリです。セカンドシートウォークイン機構(左側)が付いているため、シートバックを前に倒すと連動してセカンドシートが前方にスライドするため、楽々乗り込むことができます。サードシートですが、居住性は十分確保されていますが、床面が高いため背の大きな男性では長時間の移動は少々疲れるかもしれません。
横開き式のリアゲートを採用しているランドクルーザープラド。この開き方だと、後方にスペースのない場所での物の積み降ろしは非常に困難です。
しかし、ガラス部分だけが、開閉可能なバックドアガラスハッチが標準装備されていて、スマートキーによるワイヤレス操作も可能です。
また、フロアに格納されるサードシートのスイッチがバックドア側に設置されていますので、荷物の量に応じて簡単にサードシートを格納してラゲージスペースを拡大できるのは非常に便利です。

プラドTZ-Gの2トンのボディをグイグイ加速させる。2.8L直4ディーゼルターボエンジン

搭載されている2.8L直4ディーゼルターボエンジンは最高出力177PS、最大トルクは450Nmを発生します。最大トルク450NmというとV8自然吸気エンジンに匹敵するトルクで、実際車両重量が2330kgというヘビー級のランドクルーザープラドをスムーズにかつ静かに加速させます。このフィーリングは高級車に匹敵するレベルです。
搭載している6速ATは常に最大トルクを発生する1600〜2400回転をキープするようにプログラミングされていて、アクセルペダルを踏むと間髪なく加速します。ディーゼルエンジンというと、レスポンスが鈍い印象があるのですが、この2.8Lディーゼルターボエンジンのフィーリングはガソリン車に匹敵する鋭さを実現しています。
フロントに、ダブルウィッシュボーン式コイルサスそして、リアに車軸式エアサスを採用しているランドクルーザープラドTZ-Gの乗り味は非常にソフトで、最近のSUVとの乗り味とは一線を画しています。しかし、オンロードでのソフトな乗り味があるからこそ、オフロードでのタフな走行に耐えられるのです。
現行型のランドクルーザープラドはオンロードでの乗り心地とオフロードでの悪路走破性を高次元で実現したモデルらしい乗り味となっているのです。 ライバルだった三菱パジェロが日本での販売が終了し、本格4WD車はもうランドクルーザーシリーズとなっています。

しかし、このタフで信頼感の高い走行性能は日本だけでなく、世界で支持されているものなのです。すでに、登場から10年が経過していますが、運転支援システムもアップデートされるなど、現在でも全く見劣りしないことが、ロングセラーモデルとして君臨している証拠でしょう。
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