マツダ CX-5の乗り心地は?プロ徹底解説!

マツダ CX-5 XD Silk Beige Selection 萩原文博

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2012年に初代マツダ CX-5が誕生し、2017年には2代目となる現行型へと進化を果たしたマツダ CX-5。以来、幾度かの年次改良を果たしたCX-5は、2019年12月、特別仕様車として「Silk Beige Selection」が追加されました。今回は、CX-5 XD Silk Beige Selectionをベースに、現行型CX-5の外装、内装、安全装備、座席や荷室(ラゲージスペース)、などあらゆる視点から現行型マツダCX-5を解説していきます。

*2019年当時の情報になります

文・鈴木ケンイチ/写真・萩原文博

鈴木 ケンイチ

モータージャーナリスト。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)

鈴木 ケンイチ
Chapter
CX-5の乗り心地について①|雰囲気と質感の高さを感じさせるエクステリア&インテリアが備わる
マツダの伝統?オルガン式ペダルはCX-5の美点のひとつ
CX-5の乗り心地について②|ディーゼル・エンジンの力強さとスムーズさ
現行型マツダCX-5のディーゼルエンジンは、”ディーゼルらしさ”がほとんどない
CX-5の乗り心地について③|速すぎず、遅すぎず、ドライバーの意思に従ってくれる
CX-5の乗り心地について④|充実の運転支援システムと進化したマツダ・コネクトが備わる
現行型マツダCX-5の商品改良はしているもののマツダ・コネクトには新しいモノは無し
マツダ CX-5 XD Silk Beige Selectionを徹底紹介!マツダ復活の立役者となったマツダのSUVの実力は?!

CX-5の乗り心地について①|雰囲気と質感の高さを感じさせるエクステリア&インテリアが備わる

試乗したのは、特別仕様車のCX-5 XD Silk Beige Selection(シルク・ベージュ・セレクション)でした。XDとあるように、エンジンは2.2リッターのディーゼル。6速ATの4WDです。ボディカラーは、特別塗装色のソウルレッドクリスタルメタリック。ちょっと派手ですが、見る角度によって違った雰囲気になるのが魅力です。

また、グリルのメタリック部が硬質に感じられ、高級感が先代よりも確実に高まっています。先代は、もっとカジュアルに思えましたが、現行モデルは、ぐっとシックに感じられます。
そのシックな印象は、運転席に座っても同様です。いや、試乗車は特別仕様車ですから、その印象はさらに強まります。なんといっても、グレード名の通り、シルクベージュのハーフレザーシートのスウェード調生地の肌触りはなかなかのもの。

また、ブラックとシルバーで統一された室内のデザインはスタイリッシュ。室内に使われるシルバーのメッキの質感も素晴らしいもの。硬質でまるで本物の金属のよう。

マツダの伝統?オルガン式ペダルはCX-5の美点のひとつ

ちなみに、ドライビングポジションの良さもCX-5の美点のひとつ。無造作に投げ出した右足のちょうどよい場所に、オルガンペダルのアクセルがきちんと待っています。左右の足を自然に投げ出せるクルマは、意外にも少数派なんです。

CX-5の乗り心地について②|ディーゼル・エンジンの力強さとスムーズさ

CX-5の搭載する2.2リッターのクリーン・ディーゼルは、今なお進化中の最新版。世界最高レベルの圧縮比14.0の低さで、排気ガスのクリーン化と優れたパフォーマンスを両立します。さらに現行モデルは、DE精密過給制御やナチュラル・サウンド・スムーザやナチュラル・サウンド・周波数コントロールなどの最新技術を採用。
ディーゼル・エンジンならではの豊かなトルクはそのままに、高回転域までの伸びやかさを実現し、さらにディーゼル特有のガリガリというノイズや振動を低く抑えます。

現行型マツダCX-5のディーゼルエンジンは、”ディーゼルらしさ”がほとんどない

ちょっと路面の荒れた道を走ったり、音楽を聴いていれば、ディーゼル・エンジンであることを忘れるほど。それでいて燃費性能も悪くなく、しかも燃料代の安い軽油ですから、遠出をちゅうちょすることなくなるはず。

このエンジンのためにCX-5を選ぶというのも、十分な理由になるのではないでしょうか。

CX-5の乗り心地について③|速すぎず、遅すぎず、ドライバーの意思に従ってくれる

マツダ車の走り味は、どんなクルマも「人馬一体の走り」が基本です。ドライバーの意思よりも、クルマが飛び出す“速すぎる”ことはありません。もちろん“遅いの”は論外です。

そういう意味でCX-5は、完璧な人馬一体の走りを見せてくれました。じわりとアクセルを踏めば、ゆったりと。深く、急にアクセルを踏めばキビキビと。
G-ベクタリング コントロール プラス 作動イメージ
また、現在のマツダ車の多くには「Gベクタリング・コントロール」という機能が搭載されています。CX-5は、その最新版の「Gベクタリング・コントロール・プラス」が採用されています。

これはハンドルを切ると、自動的にエンジンのトルクを減らすというもの。トルクが減った分だけ、前輪にかかる荷重が増えるため、タイヤのグリップ力が増えて=曲がる力が増えて、よく曲がるようになります。CX-5の最新版では、さらにブレーキを微妙に連動させることで、より車体を安定させます。
個人的には、こうしたハンドリング関係をサポートする制御はあまり好きではありません。それは制御しすぎて、どこかに違和感があったりするからです。

ただし、今回のCX-5では、一切、そのような気配は感じられませんでした。クルマ全体としては、非常に落ち着いた動き。車格に応じた動きだと思いました。

CX-5の乗り心地について④|充実の運転支援システムと進化したマツダ・コネクトが備わる

CX-5を試乗して良いなと思ったのは、運転支援システムが充実しているところです。対歩行者や車両に対する衝突被害軽減自動ブレーキは当然として、前後に対応するAT誤発進抑制制御や斜め後ろの死角の危険を警告するブラインドスポットモニターなどの運転支援システムのほとんどが標準となっています。

オプションじゃないというのが嬉しいですね。

現行型マツダCX-5の商品改良はしているもののマツダ・コネクトには新しいモノは無し

また、先代まで評判の悪かったマツダ・コネクトが、すっかり改良されて、ほとんど不満なく使えるようになっていたのも好印象です。昨年12月の商品改良で、センターディスプレイが7インチから8インチに拡大するという、細かな改良を続けているのも良いところです。

ただ、コネクテッドのサービス内容で新しいモノが追加されていないのが残念なところ。メルセデスベンツやBMWのような、対話式のAIアシスタント機能を一刻も早く採用してほしいと思うばかりです。

マツダ CX-5 XD Silk Beige Selectionを徹底紹介!マツダ復活の立役者となったマツダのSUVの実力は?!

2012年に初代マツダ CX-5が誕生し、2017年には2代目となる現行型へと進化を果たしたマツダ CX-5。以来、幾度かの年次改良を果たしたCX-5は、2019年12月、特別仕様車として「Silk Beige Selection」が追加されました。今回は、CX-5 XD Silk Beige Selectionをベースに、現行型CX-5の外装、内装、安全装備、座席や荷室(ラゲージスペース)、などあらゆる視点から現行型CX-5をCARPRIMEナビゲーターの河西啓介がひも解いていきます。

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