スカイライン、スープラ…昔はMTがあったのに、今ではなくなってしまった車たち
更新日:2024.09.09

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AT車の普及が進み、各種AT車の性能も劇的に向上していることもあり、ここ20年ほどMT車は少数派となっている。しかし「だからこそ」というのもあるのか、このところわざわざMT車を設定するというメーカーや車種もほんの少しではあるが増えている。その反面、「昔はMTがあったのに、今ではなくなってしまった」という車種やメーカー、ジャンルもある。いくつか挙げてみよう。
文・永田恵一
文・永田恵一
トヨタ マークX
消滅が噂されているトヨタ マークXであるが、1992年登場のマークⅡ90型に2.5リッター直6ターボエンジンを搭載するツアラーVが加わって以来、100型のツアラーV、110型ではツアラーVからグランデiR-Vにグレード名が変わっても、5速MTを設定しており、スポーツセダン好きをはじめ、ドリフトユースではATからMTへのトランスミッション換装を含め有難い存在であった。
しかし2004年に車名がマークⅡからマークXに変わり、エンジンがV6のNAに移行すると、先代モデルでは3リッター、現行モデルでは3.5リッターというパワフルなエンジンを積みながら、カタログモデルのMT車は消滅してしまった。
カタログモデルと書いたように現行モデルでは100台限定のGRMNやMTへの換装という選択肢や手段はあるが、如何せん非常に高価なのがカタログモデルのMTを知る世代としては残念だ。
しかし2004年に車名がマークⅡからマークXに変わり、エンジンがV6のNAに移行すると、先代モデルでは3リッター、現行モデルでは3.5リッターというパワフルなエンジンを積みながら、カタログモデルのMT車は消滅してしまった。
カタログモデルと書いたように現行モデルでは100台限定のGRMNやMTへの換装という選択肢や手段はあるが、如何せん非常に高価なのがカタログモデルのMTを知る世代としては残念だ。
日産 スカイライン
スカイラインと言えば今はともかく、日本のスポーツセダンを代表する存在であった。スカイラインも先代のV36型まではクーペも含めればMT設定があったのだが、現行のV37型になりMTは消滅してしまった。
海外向けにはディーゼル+MTという仕様もあるだけに、存在感が薄くなってしまったスカイラインの人気復活のためにも、何らかの形でのMT導入を期待したい。
海外向けにはディーゼル+MTという仕様もあるだけに、存在感が薄くなってしまったスカイラインの人気復活のためにも、何らかの形でのMT導入を期待したい。
スバル車
スバルは日本車ではマニアックなメーカーだけにMT設定も多かったのだが、2ペダル車のCVTへの移行が進んだこともあり、気づくとMTがあるのは純粋なスポーツモデルであるWRX STIとBRZだけになってしまった。
スバルのCVTはハイパワーな2リッターターボ用も含めよくできているのだが、普通のインプレッサやフォレスター、WRX STIではないほどほどのスポーツ性を持つレガシィやフォレスターのターボ車にもMTがあったことも魅力だっただけに、STIのコンプリートカーなどどんな形でもMTの充実を願うところだ。
スバルのCVTはハイパワーな2リッターターボ用も含めよくできているのだが、普通のインプレッサやフォレスター、WRX STIではないほどほどのスポーツ性を持つレガシィやフォレスターのターボ車にもMTがあったことも魅力だっただけに、STIのコンプリートカーなどどんな形でもMTの充実を願うところだ。
トヨタ スープラ
トヨタのアメリカンなスポーツカーだったスープラは2002年に一度絶版となってしまったが、2019年にBMW Z4の兄弟車という形で復活する。次期スープラはオープン2シーターのZ4に対し、2人乗りクーペという成り立ちで、まずはBMWの3リッター直6ターボを搭載し、ポルシェボクスターやケイマンあたりのミドル級のスポーツカーがターゲット。
その次期スープラであるが、トランスミッションはかつてのスープラには日本車初となる6速MTがあったのに、8速ATと思われる2ペダルだけの設定の模様。これはZ4もそのようなので現状では仕方なく、将来的にはMTが加わる可能性もあるようなので、大いに期待したい。
その次期スープラであるが、トランスミッションはかつてのスープラには日本車初となる6速MTがあったのに、8速ATと思われる2ペダルだけの設定の模様。これはZ4もそのようなので現状では仕方なく、将来的にはMTが加わる可能性もあるようなので、大いに期待したい。
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スーパーカー
ここでスーパーカーと書いたのはポルシェ911のターボやGT系、フェラーリといったモデルのことで、2010年あたりまではこの種のクルマにもMTが設定されていた。しかし最近のスーパーカーは2ペダルのみということがほとんどだ。
この動きはスーパーカーがドンドン速くなり、プロドライバーでもなければMTではギアチェンジが追い付かない、速くなっているだけにシフトミスが命取りになることもあるという事情もあり、MTがなくなったのは当然というかやむを得ない流れであろう。
この動きはスーパーカーがドンドン速くなり、プロドライバーでもなければMTではギアチェンジが追い付かない、速くなっているだけにシフトミスが命取りになることもあるという事情もあり、MTがなくなったのは当然というかやむを得ない流れであろう。
永田恵一
1979年生まれ。26歳の時に自動車評論家 国沢光宏氏に弟子入りし、3年間の修業期間後フリーランスに。得意分野は豊富なクルマの知識を生かせる原稿。自動車メディア業界には数少ないこの世代のフリーランスとして、歩みは遅いが着実に前進中。愛車はトヨタ86、V12エンジン搭載のトヨタセンチュリー、スバル製のサンバートラック、スズキグラストラッカー(250㏄のバイク)と、雑食というか好みがよく分からないメンバーと暮らしている(笑)。
