どこにある?ドアハンドルが隠れた車5選 ー輸入車編

フェラーリ テスタロッサ

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普段、車に乗り込む際に何気なく触れているドアハンドル。移動のための道具として車を見たとき、ドアハンドルは一目でわかりやすいほうが便利ですが、車のデザインや空力を語るうえでは、非常にやっかいな存在となります。今回は、使い勝手よりデザインや空力を優先して、ドアハンドルを隠した車を紹介します。

文・山里真元|日本スーパーカー協会 事務局 ライティングGT代表ライター

山里 真元|やまざと まさゆき

日本スーパーカー協会 事務局 ライティングGT代表ライター。国内最大手IT社員→ITコンサルティング会社創業を経て、2010年より趣味の車好きが高じて主にスーパーカーやクラシックカーなどのニッチな車の売買相談を開始。インポーター各社とのパイプも太く、国内外新型クラシック問わず幅広く相談を受けている。趣味のツーリングでは、地域密着型のスーパーカークラブを運営し、日本スーパーカー協会事務局長としても活動中。

山里 真元
Chapter
① フェラーリ テスタロッサ
② アストンマーティン ヴァンテージ
③ フィアット バルケッタ
④ TVR サガリス
⑤ マクラーレン MP4-12C

① フェラーリ テスタロッサ

やはりデザインと言えば、真っ先に思い浮かぶのがイタリア車。伊達男の国が誇るアートとも言えるようなフェラーリ テスタロッサは、ドアハンドルをどのように工夫していたのでしょう。

初めて助手席に乗る方は、途方に暮れることでしょう。テスタロッサのドアハンドルは、象徴的デザインであるフィンのなかに隠されています。本来ドアハンドルがあるはずの位置の奥に、思い切って手を入れてみるとレバーを発見できます。

また、最近のフェラーリでは、隠されてはいないもののドアハンドルには気を使っています。ボディサイドのラインに寄り添うかたちで、女性のマニキュアを塗った爪を模していると言われるデザインの美しいドアハンドルが採用されています。

② アストンマーティン ヴァンテージ

英国貴族の伝統的スポーツカーとして知られるアストンマーティン。美しいデザインを壊すことなく、ドアハンドルが配置されています。

ボディサイドから眺めれば、その場所はわかりやすいでしょう。しかし、ドアパネルに埋め込まれるように設置されたドアハンドルは、初めての方にとっては使い方がわかりづらいかも知れません。

使い方は、細長い切り欠きの進行方向側をパネルに押し込むと、テコの原理で後端が持ち上がり、ハンドル(レバー)を引けるようになります。言葉で説明すると少々難しいですが、やってみると簡単です。

ランボルギーニ ウラカンや日産 GT-Rなども同様の形状を採用しており、意外とポピュラーです。分かりやすさまで考慮すると、このあたりが妥当なのかも知れません。

③ フィアット バルケッタ

またしてもイタリア車です。大衆車であるフィアットにまでこだわりのあるお洒落な形状をしています。

先ほどのアストンマーティン方式と似ていますが、こちらはレバーの後ろにあるボタンを押すと、レバーが持ち上がり、それを引くことでドアが開きます。

④ TVR サガリス

TVRは、英国が誇るバックヤードビルダー出身の自動車メーカーです。現在は日本に正規輸入されていないため、目撃する機会が限られます。デザインや空力のためにドアハンドルを隠すというより、少々イタズラ心があり過ぎるように思えます。

TVRは、見ての通りドアハンドルと呼べるものが、ドアパネルにそもそも存在していません。ドアハンドルの役目をはたすのは、サイドミラー下に隠された小さなスイッチで、それを軽く押せばドアが開きます。ただし、このスイッチは電気仕掛けで、バッテリー上がりや断線時にはドアが開かなくなります。

また、室内からのドアの開け方も特徴的で、ドア内張りにノブがありません。インパネ中央にあるダイヤルを回すとドアが開きます。

⑤ マクラーレン MP4-12C

英国は遊び心があるメーカーが多いのか、デザインのためか、空力のためか、さだかではありませんが、マクラーレンにもドアハンドルがありません。しかも、こちらは当初、ボタンやスイッチすらありませんでした。

その開け方は、ドアのエッジの部分を指でスワイプする(撫でる)というもので、誰もが想定外の方法です。大変ユニークですが、解錠しづらく、雨などで濡れているとさらに反応が鈍くなるため、後にスイッチ方式にあらためられました。


スポーツカーとして速く走るための空力を優先したものから、遊び心としか思えないものまで、さまざまなドアハンドルの隠し方がありました。これらはほんの一例に過ぎず、他にもまだまだ多くの隠し方が存在しています。皆様もぜひ隠されたドアハンドルを探してみてください。

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