圧雪路やアイスバーンにも強い!ネクセンタイヤ WINGUARD ice2 を「隠れた積雪量ナンバーワン」の山形・月山で工藤 貴宏が徹底試乗!

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ネクセンタイヤ ウィンガードアイス2

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いまや世界的なタイヤメーカーといっても過言ではないほど成長を遂げたネクセンタイヤ。欧州では、多くのメーカーがOEM採用するなど、信頼性の面でも高い評価を得ています。

そのネクセンタイヤが日本向けに用意しているスタッドレスタイヤが『WINGUARD ice2 (ウィンガードアイス2)』です。

有名ブランドよりも安価で、性能は同等。そんなスマートチョイスなタイヤを自動車ジャーナリストの工藤貴宏氏が徹底解説します。

文:工藤 貴宏 / 写真:宮越 孝政 / 編集:CarMe編集部
 
 

工藤 貴宏|くどう たかひろ

1976年生まれの自動車ライター。クルマ好きが高じて大学在学中から自動車雑誌編集部でアルバイトを開始。卒業後に自動車専門誌編集部や編集プロダクションを経て、フリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジン搭載のマツダCX-5。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

工藤 貴宏
Chapter
目指したのは、本州一雪深い山形県の月山
ドライの高速道路も得意なスタッドレスタイヤ「WINGUARD ice2 (ウィンガードアイス2)」
独自のテクノロジーでしっかりとした安定感を生んでいる
濡れた路面でも安定感は変わらず
圧雪路でも好印象は変わらず。しっかりしたグリップ感も安心材料
国産タイヤとくらべてそん色ない性能と安心感

目指したのは、本州一雪深い山形県の月山

突然ですが、“日本で雪深い場所”と聞いてどこをイメージするでしょうか?

北海道?青森?たしかに北に行くほど雪が多くなるイメージですよね。

2000年代に入っての積雪量ナンバーワンは、青森県の八甲田山中にある酸ヶ湯(すがゆ)で2013年2月26日に記録した566cm。しかしじつは「隠れた積雪量ナンバーワン」と呼ばれる地域が山形県にあります。

それが月山(がっさん)。その麓にある山形県西川町志津地区では、2005年3月に660cm、2013年2月にも604cmを記録しているのです。

にもかかわらず、正式な積雪量ナンバーワン記録に残っていないのは、ここに気象庁の観測所が存在せず、降雪記録として正式なものではないから。

しかし県の観測地点があってたびたび全国最高値を超えるので「隠れた積雪量ナンバーワン」地点と呼ばれているということ。人が住む集落としては、もっとも雪深い場所と言っていいでのではないでしょうか。

そんな月山は、クルマに詳しい人なら、かつてスバル(富士重工業)がはじめての4WD車を開発するにあたって、冬季の走行テストを行った場所として知っているかもしれませんね。その理由も、雪深い場所だからです。
というわけで今回、ネクセンのスタッドレスタイヤ『WINGUARD ice2 (ウィンガードアイス2)』を試すにあたって選んだ目的地は山形県の月山。豪雪地域でスタッドレスタイヤとしての性能をしっかりと確かめようというわけです。

このドライブでウィンガードアイス2を履かせた車種は、トヨタ ノアの4WDモデル。ごく一般的な車種で試してみたくて、この車種を選びました。

もしかすると、ネクセンタイヤってなに?という人もいるかもしれませんね。そこで、スタッドレスタイヤの話に入る前に、まずネクセンタイヤというタイヤメーカーを知るための3つのトピックスからお伝えしましょう。

1:タイヤメーカーとして80年以上の歴史がある

設立されたのは1942年。ネクセンタイヤへ社名変更されたのは2000年です。

タイヤメーカーとしては数少ない全自動生産工場を持ち、その不良品率はなんと超一流のタイヤメーカーの半分以下。高く安定した品質を実現しています。

余談ですが、英国プレミアリーグに所属するマンチェスターシティFCのスポンサードもしています。

2:ミシュランタイヤ・コリアとして韓国製のミシュランタイヤを製造していた

1987年にミシュランタイヤ・コリアが設立され、技術提携生産を開始。そのプロジェクトを通して技術力を大幅に高めました。

ネクセンタイヤの設計や商品作りが”欧州のタイヤに近い”と言われ、事情を知る人からは「ミシュランジェネリック」なんて呼ばれるのもそのためです。

3:多くの自動車メーカーに純正採用されている

自動車メーカーが新車装着用とてして選ぶタイヤは、性能と品質面においてとても高い基準をクリアしないと選ばれません。

ネクセンタイヤは欧州車を中心にいくつもの自動車メーカーから選ばれており、そのなかにはアウディやBMW、ポルシェといった高性能車メーカーも含まれます。

これは、ネクセンタイヤの性能と品質の裏付けとなるのに十分なエピソードと言っていいのではないでしょうか。

ちなみに2016年には、北米の乗用車用タイヤマーケットにおけるJ.D.パワー社の顧客満足度調査において、日本ブランドを抑えてランキング4位を獲得。それはつまり、消費者からの信頼の証です。

ドライの高速道路も得意なスタッドレスタイヤ「WINGUARD ice2 (ウィンガードアイス2)」

そんなネクセンタイヤのスタッドレスタイヤで、日本では2018年から販売されているのが『WINGUARD ice2 (ウィンガードアイス2)』です。

欧州では昨今、雪上性能重視ながら高速走行もしっかりこなすウインタータイヤが主流になっています。しかしウィンガードアイス2はそうではなく、冬季路面における特にアイス性能を高めるべく開発されています。

その特性は、冬の厳しい路面での走破性を高める日本のタイヤメーカーのスタッドレスタイヤに近いものと考えていいでしょう。
とはいえ、特に東京、名古屋、大阪など太平洋沿いを中心とした非降雪地域のユーザーはスタッドレスタイヤと言っても雪がない舗装路を走ることのほうが多くなりがち。

従ってドライ路面でのフィーリングも重要なのですが、実際に高速道路を走って感じたのはそんなシーンでも好印象だということ。

たとえば車線変更してみても、スタッドレスタイヤながらフラつきや腰砕け感が少なく、思っていた以上にしっかりしているというのが素直な印象。

意識しなければスタッドレスだと思えないほどで、そういった安定感は運転の安心感や疲れにくさにつながります。

また、ドライ路面での峠道では、癖がなくスッと曲がったことにも驚きました。

独自のテクノロジーでしっかりとした安定感を生んでいる

使われているテクノロジーとしてドライ路面でのしっかり感に貢献するのは、サイプ同士がかみ合うことでブロックの倒れ込み防ぎ剛性を確保する「3Dサイプ」
そしてタイヤ外側(アウト側)を大きなブロックとすることで剛性を高めてコーナリング性能とグリップ力をアップする「非対称トレッドパターン」なども効いているようです。
しかし、性能に関しては新技術の前にタイヤの作り自体に注目するべきかもしれません。ネクセンは研究開発にとても力を入れていて、その設計は欧州のタイヤに近くて構造に凝っていることがポイント。

直進安定性が高い、轍にハンドルを取られにくいなどの長所があり、それがスタッドレスタイヤにも生かされています。そのおかげで、ドライ路面でも良好なフィーリングを生んでいるのでしょう。
ちなみにタイヤには「走行スピードが何キロまで対応できる」という速度記号あるのですが、ウィンガードアイス2は190km/hを意味する”T”

なにを隠そうこれは多くの国産スタッドレスタイヤを上回るものです。日本の法定速度では関係ない速度域ですが、そこまで対応できる作りになっているのはドライ路面における安心材料ですね。

濡れた路面でも安定感は変わらず

雪国に近づくと路面はまず、雪解け水で濡れた状況になります。

ウェット路面は一般的にスタッドレスタイヤが苦手と言われる環境ですが、ウィンガードアイス2はコーナリングも想像以上に安定。踏ん張りが効いていて、ハンドルを通して伝わってくる接地感もしっかりとしている印象です。

ヨーロッパではスタッドレスタイヤのウェット性能も重要視されますが、ネクセンのスタッドレスが欧州でも定評があるのは、濡れた路面での安心感も理由のひとつだと感じました。
その先のシャーベット状路面でも、安心感は変わりません。シャーベットはウェットでもあり雪道でもあるといえる、面倒で難しい路面。

そこでいかに安定して走れるかもスタッドレスタイヤとしてのパフォーマンスにおいて欠かせない性能ですが、ウィンガードアイス2はここでの走りも好感触です。

圧雪路でも好印象は変わらず。しっかりしたグリップ感も安心材料

さて、ついに路面はスタッドレスタイヤの真価が試される雪が積もった状態になりました。

雪道やアイスバーン(凍結路面)はスリップするかしないかの直球勝負であり、性能差がすぐに顔を出すシビアな環境。ウィンガードアイス2はどうでしょうか?
結論から言えば、なかなかいい感じ。ハンドルとアクセルを通じて、しっかりグリップするのが伝わってきます。これなら安心して走れます。

滑りやすい氷雪路面でもしっかりとグリップする理由のひとつは、使われているテクノロジーのひとつ「アドバンスドソフトコンパウンド」に寄るものです。
独自の生産技術によってタイヤに使われるゴムにシリカという物質を多く含むのが特徴で、高い温度ではやわらかくなりすぎないけれど、路面温度が低くてもしなやかさを失わないからしっかりと路面を掴んでくれるというわけです。

タイヤのゴムは温度低下とともに硬くなり、硬くなるとしなやかさを失って路面をしっかりと捉えることができなくなります。

だから滑るのですが、アドバンスドソフトコンパウンドはしなやかさを失いにくいのがポイントです。
さらに、ウィンガードアイス2の非対称パターンは雪上や氷上でのトラクション向上にも威力を発揮。細かい横溝がグリップに効くのです。

もちろん、それらは氷雪路での加速やコーナリングだけでなくブレーキを踏んで止まる動きにもメリットをもたらすもの。滑りやすい路面は止まれるか止まれないかが大事ですが、そこでも安心できるスタッドレスタイヤなのです。

国産タイヤとくらべてそん色ない性能と安心感

豪雪地帯の月山まで行って実感したのは、ネクセンタイヤのウィンガードアイス2は日本のスタッドレスタイヤと比べてそん色なく走れる性能と安心感を持っているということ。

急ハンドル、急ブレーキはしない、滑りやすい路面ではしっかりと速度を落として走る、といった基本を踏まえてさえいれば、一度も怖い思いをすることがありませんでした。

つまり、日本のウインターロードにも対応する高い能力を備えたスタッドレスタイヤと断言していいでしょう。
タイヤの選び方として、安心を求めて信頼あるブランドを選ぶのはひとつの方法です。いっぽうで、ネームバリューは若干もの足りないものの、しっかりとした性能のタイヤをリーズナブルに手に入れるのもアリだと思います。

そんな“スマートチョイス”を地でゆくネクセンタイヤのスタッドレスタイヤ『ウィンガードアイス2』は、都市部や関東圏などドライ路面がメインのウインタードライバーの賢い選択と言って間違いなさそうです。

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