可変バルブタイミングってなんですか?

可変バルブタイミングとは?

VVEL

現在の市販車に採用されているエンジンは、ピストンの上限運動とクランクシャフトの回転運動で動力を得る4サイクルのレシプロエンジンを採用しています。

レシプロエンジンで効率を高めるためには、エンジンの回転数や吸排気の流速に合わせてバルブの開閉する量とタイミングを調整しなければなりません。しかし、可変バルブタイミングという発想が生まれる以前のエンジンは、固定された開閉量とタイミングしか持たず、そのエンジンのもっとも効率が良いところに合わせるしか方法がありませんでした。

つまり、バルブの開閉量やタイミングを、エンジンの求める数値に細かく変化させることができれば、出力はもちろん、燃費の向上にも期待が出来ます。パワーが上がって燃費も良くなるという理想的なエンジンを実現する機構のひとつが、可変バルブタイミングというわけなのです。

可変バルブタイミングの仕組みは?

1.8L i-VTECエンジン

バルブは、吸気と排気の両方に用意され、それぞれ1つずつであれば、2バルブ、それぞれ2つずつ持っていれば4バルブと呼ばれます。

それぞれのバルブは、燃焼室のトビラのような役割をはたしており、エンジンが混合気を求めている(シリンダーが下降している)ときには吸気バルブを開いて、混合気を流入させます。次にバルブが閉じた状態で、圧縮・爆発が行われ、エンジンのパワーになります。

エンジン回転や吸入エアの流速といった要素を無視して、簡単に説明するとエンジンがたくさんの混合気を求めているときはトビラ(バルブ)を大きく、少ないときにはトビラを小さく開けることで、吸入される混合気を最適化することができます。

バルブの理想的な開閉タイミングは低負荷時は遅めに開いて早めに閉じる、高負荷時は早めに開いて遅めに閉じることです。可変バルブタイミングは、このトビラの開く大きさを任意に変化させることができる機構です。

可変バルブタイミングを使用した代表的なエンジンにホンダのVTECエンジンがありますが、VTECは、2種類の山を持つカムとそれに呼応するロッカーアームを備えることで、バルブの開閉量とタイミングを変化させています。

可変バルブタイミングによって大きな転機を迎えたエンジン

バルブの開く量とタイミングを最適に調整することができる可変バルブタイミングできるまでは、両方に最適な対応をすることができなかったため、低回転と高回転のどちらかでロスが生じてしまうのが普通でした。

可変バルブタイミング機構をはじめて採用したのは、アルファ ロメオ75(1985年)の4気筒で、このときはカムシャフトの支点内部に斜めのスプラインを設け、油圧で支点が奥に送り込まれることで進角を変化させるものでした。

その後、年々厳しくなる環境規制に歩調を合わせるように、可変バルブタイミング機構は、環境性能をクリアしながら高出力も可能にするものとして、多くのメーカーが採用。その機構は、複雑かつ緻密になっています。

こういった技術の進歩はメーカーの努力があってこそですが、また数十年後には現代の車では実現できなかった技術がスタンダードなものになっているのかもしれませんね。

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