新品タイヤにヒゲ?どうしてついてるの?

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新品のタイヤを見たことがある人であれば、側面にヒゲのようなとげのようなものが何本もついているのを見たことがあると思います。新品のタイヤにならあって当たり前のものですが、どうして付いているのでしょう?今回はこのヒゲの謎に迫ります。
Chapter
タイヤを構成する4つのパーツ
タイヤの髭は何?
スピューの役割

タイヤを構成する4つのパーツ

本題に入る前に、タイヤの各部名称について簡単に説明します。

タイヤは、ゴムの原料を流し込んだだけで出来上がるイメージを持っている方も多いと思いますが、じつはいくつかのパートに分かれており、完成までには長い道のりを要します。

原料は、天然ゴムと合成ゴム、カーボンや硫黄、シリカなどを混合してたもので、配合される原料の種類や量によってもそのタイヤが持つ性能は変わってきます。

タイヤを構成するパーツは、おもに以下の4つです。

・ビード…タイヤとホイールを密着させ、空気が漏れないようにすると同時にカーカスを固定する役割もあります。
・サイドウォール…タイヤの側面の部分です。路面のショックを吸収し、安定した乗り心地に貢献します。
・ショルダー部…サイドウォールとトレッドの間の肩の部分を指し、カーカス(タイヤの骨格となる部分)を保護します。
・トレッド部…タイヤが地面と接する部分です。タイヤには様々なトレッドパターンが刻まれており、この溝を通じて路面の水や砂などを排出してスリップしにくく安定した走行を実現します。

タイヤの髭は何?

新品のタイヤに見られる髭にはきちんと名称があり「スピュー」と呼ばれています。バイクや自転車のタイヤにもこのスピューは見られますね。

このスピューは、製造工程の際にできるもので実際の走行には、まったく影響しません。

ではなぜ、スピューを作る(残す)必要があるのでしょうか?

走行時には必要のないものだとすれば、製造時にスピューがあることで何か影響があると考えられます。

スピューの役割

タイヤは製造時、180度ほどの圧力釜で加熱処理をすることで硬くなります。その際、タイヤ内に空気が残ってしまうと、タイヤのバランスが悪くなり、異常発熱やバーストの危険性が高くなります。そこで、トレッドパターンを作る金型には、空気抜きのための穴が設けられています。

スピューは、この加熱処理中に発生する気泡をゴムの中から抜くときに作られます。つまり空気がゴムから抜けていく際にタイヤのゴムが一緒に入り込み、髭のようになっているのです。

私たちが目にするスピューはせいぜい5〜10mm程度ですが、製造されたばかりのタイヤはこのスピューの長さが、長いもので30mmほどもあります。つまり、私たちの手に渡るころにはある程度カットされているということですね。

カットするなら根本からとも思いますが、トレッド面に傷を付けてしまうと、商品になりません。また、5〜10mm程度のスピューであれば、使用初期で取れてしまいますから、ある程度の長さで残されていると想像できます。

気になってニッパーなどでカットする人もいるようですが、トレッド面に傷を付けてしまう場合があるので、お勧めはしません。走行しながら自然になくなるのを待ちましょう。

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