わずか11年の生産、幻の三菱のGDIエンジンとは?

GDIエンジンとは?

三菱 GDIエンジン

GDIエンジンとは、ガソリン・ダイレクト・インジェクションを略したもので、2017年現在、自動車界では主流になっている直噴エンジンの先駆けでした。

それまでガソリンエンジンの燃料は、通常、インテークマニホールドと呼ばれる管の手前で空気と混合され、マニホールドを介してシリンダーへと送られていました。しかし、GDIエンジンの場合は、ダイレクトにシリンダーに燃料を噴射する仕組みになっています。

理論上は燃焼効率が良く、低燃費も期待できる優れたエンジンとして話題となりました。

GDIエンジンが登場したのは、1996年のこと。ギャラン/レグナムに搭載されました。

エコカーという言葉が徐々に浸透しつつあったこともあり、競合メーカーからもGDIエンジンは当時注目の的でした。結果、三菱のGDI技術は、海外メーカーにも拡大することとなります。

メリットばかりではなかったGDIエンジン

現在では当たり前のように搭載されている直噴エンジンは、燃費の他にも、ノッキングを起こりにくくできる、有害ガスの低減、出力向上などといったメリットを持っていました。

反面、特殊な部品によるコスト高、そしてカーボンが出やすくオイルが劣化しやすい、有害物質を除去しきれないなどの問題も抱えていたようです。

当時の技術では、すべての問題をクリアすることが出来なかったのです。

三菱では消滅してしまったGDIエンジン

D-4S ボクサーエンジン

GDIエンジン搭載車は、徐々にラインナップから姿を消し、2007年には完全に消滅しました。

しかし皮肉なことに、他メーカーにより直噴エンジンの技術開発は進み、現在ではトヨタをはじめ海外の有名メーカーの多くが直噴技術を採用しています。

欧州のコンパクトカーで多く採用されているダウンサイジングターボも技術を採用したものです。GDIエンジンの登場がなければ、直噴エンジン技術の進化のスピードは、もう少し遅れていたかもしれません。

失敗に終わった三菱のGDIですが、自動車史のマイルストーンと言えるのではないでしょうか?

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