なぜ昔の車は錆びるのか?

1960年代の日本車がビンテージカーに

トヨタ 2000GT

ビンテージカーというと、1900年代初頭のクラシカルなスタイルの自動車を思い浮かべるかもしれません。

最近では、1960~70年代に生産されたトヨタ 2000GTやハコスカやケンメリGT-R、マツダ コスモスポーツなども、ビンテージカーとして扱われつつあります。

これら1960年代の車両は、ボディに錆が発生する現象が見られます。一方で、現代の自動車のボディでは錆を見かけることはほぼありません。これはどうしてなのでしょう。

ボディの防錆塗装とは?

塗装

金属は放っておけば錆が発生します。錆とは、ご存じのように金属が酸化した状態です。自然界では、金属はどれも酸化物として存在しています。

鉄のもとである鉄鉱石は、鉄の酸化物です。自然の状態のままではいずれ金属は錆によって腐食するので、工業製品に使われる鋼は、鉄鉱石をコークス(炭素)で還元し、鉄だけの状態にしています。

しかし鋼を作り出しても、いずれ酸化して錆を発生させます。そこで錆を防ぐ技術として用いられるのが、塗装です。特に錆を防ぐ塗装を「防錆塗装(ぼうせいとそう)」と呼びます。

防錆塗装は鉄橋が風雨や潮風に耐え、錆を発生するのを防ぐために開発されました。日本で初めて採用されたのは大阪・神戸間の鉄道用鉄橋とされ、1874年のことです。自動車用としては、1960年代まで下地塗料(プライマー)をスプレーやディップ手法で塗装していました。

しかしこの方法では人手や時間がかかること、色むら・塗料の垂れが発生することが問題となり、大量生産には実用的でなくなりました。

そして1963年、フォードが水溶液の電気分解を応用した電着塗装を実用化し、世界中の自動車メーカーの話題となります。翌1964年には日本の東洋工業(現マツダ)でも実用化され、1970年には日本の自動車メーカーの全生産ラインで電着塗装が導入され、現在に至ります。

つまり、昔の国産車でボディに錆が発生する確率が高いのは、1964年以前のマツダ車と1970年以前の他国産メーカー車といえます。

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