日本車はなぜインテリアの分野で世界に遅れを取っているのか?

内装が安っぽくなる理由

インテリアが安っぽくなる大きな理由はコストダウンです。特に日本車メーカーはコストダウンを徹底的に行うため、外見上、目立つエクステリアは高級に見せる傾向がありますが、内装となるとコストダウンの影響が強く出るようです。

また、最近では、ハイブリッドカーなどの低燃費車の増加がそれに拍車をかけているように見えます。低燃費車は、燃費を稼ぐためにインテリアも軽量に作らなければならないため軽量な素材を使わなければなりません。軽量という点ではカーボンFRPが使えれば最高ですが、高価なので必然的にプラスチックを主体としたインテリアとなってしまします。

ハイブリッド車ともなると、エンジンの他にハイブリッドシステムも搭載しているので、更なる軽量化が必要に...。また、ハイブリッドシステム自体にも費用が掛かっていますから、価格を抑えるための更なるコストカットにより、特に性能に直接影響しないインテリアは、安い素材を使用することになります。日本車は、ハイブリッド車の開発が盛んですから、結果として内装が安っぽくなる傾向は大きいでしょう。

インテリアを重視する欧州車

逆に、日本車と比較され、インテリアが優れている、とされるのが欧州車です。少し前のドイツ車は、機能性重視の質実剛健なインパネデザインでした。それに加えて最近はアウディを始めとするフォルクスワーゲングループが、素材を工夫してシンプルで高級感のあるインテリアデザインを追求しています。その結果、ドイツ車全体のインテリアの質感も変化してきているようです。

イタリア車ではデザイン自体がカロッツェリアと呼ばれる専門の会社によって行われることも多く、専門家による高いデザイン性と質感の追求が行われています。

また、イタリア車では時々、フェラーリなどの高価格車やその他の大衆車を問わず、経年劣化でインテリアの表面のラバー素材がベタベタに溶ける、という現象が発生したりすることがあるそうです。これはもちろん品質が悪いことには間違いないのですが、ラバー素材を用いたのはデザインのためであり、これは逆に言えば、品質よりもデザイン性を重視する傾向があるということです。

また、欧州車は、フォルクスワーゲングループのポルシェ、ランボルギーニ、ベントレー、ブガッティ、BMWはロールスロイス、メルセデスベンツ ダイムラー社はマイバッハ、イタリアのフィアットグループはフェラーリ、マセラティ、他にもランドローバーやアストンマーティンなどの超高級車ブランドが存在し、インテリアは革や金属、カーボンや木目などの素材がセンスよく使用されています。こうした車を製造する欧州車メーカーはハイエンドな高級演出を行うノウハウを持っているのです。

欧州車以外の海外の車のインテリアは?

それでは、欧州車以外の海外の車はどうでしょうか?他にはアメリカ車、韓国車等がありますが、実は、日本車以上にチープなインテリアと言われます。アメリカ車のシボレー・コルベットやフォード・マスタングなどはアメリカ車を代表するスポーツカーですが、それなりに派手ではあるものの、プラスチック感に溢れ安っぽい、と評される事があります。

韓国車なども、インパネ周りは日本車相応に改善してきているようですが、以前、日本で販売されていた頃は、シートが扁平で座面が小さく座り心地が悪いと評されていました。

つまり、世界的に見れば、流石に欧州車には一歩譲るものの、日本車のインテリアは、それほど大きく遅れを取っているわけでもなさそうです。アメリカ車や韓国車は欧州車に比べても希少ですから、比較する相手が欧州車となってしまい、粗が目立ってしまうのかもしれませんね。

しかし、どうしてもコストカットをしたときに質感の低下を招いてしまうのかもしれません。プリウスではそれをデザインでカバーしようとした苦心の跡が伺えます。

上の写真は、レクサスGSのインパネです。製造はプリウスと同じトヨタです。流石にベントレーやロールスロイスなどのインテリアには及びませんが、安っぽくも見えません。
特にエアコンの吹き出し口などは、最近のレクサスによく見られる特徴的なデザインです。日本車は、決してセンスが無いわけではないと考えられます。

こうしたノウハウが、経済性を重視する車にも徐々に生きてくると良いですね。

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