「いきなりクラウン」は是か非か?初めて乗るクルマの選び方や注意点とは?

いきなりクラウン!?それもあり?

最初から、20歳代からクラウン、そういう選択も昔はよくありました。バブル期の頃ですよね。

長期ローンを組んだり、高額なバイト(怪しいヤツでなく)で稼いで貯めたり、あるいは両親からお金を出してもらうということもあったかもしれない。とにかくあの頃はお金を用意しやすかったわけです。

いろんな意味でラクでした。それがもう今ときたら・・・愚痴はさておき、「若造」がクラウンやソアラに乗るという姿を筆者は見てきましたから、いきなり現代の若者がクラウンを買っても、さほど違和感は感じないでしょう。まあ、どんな商売してるんだ、くらいには思うかもしれないけれど・・・。

現実、新車でクラウンは600万円、700万円コースです。ただ残価設定ローンを利用する手はあります。なにせこのクルマ、中古車になってからの値下がりが少ない。一定年数を経てからの残価が残りやすいわけです。プランによってはイケるかもしれない、そう思います。

それと、クラウン、とはいっても国産の量産車ですから、目が飛び出るほど維持費がかかるわけじゃないですね。かりにガソリンの2.5同士ならマークXとそんなに変わらないはずですし、部品代もほぼ同じ、車検などの基本整備費用に若干差が出たり、任意保険料に差が出たり、という程度で、クラウンだからといって大差がつくということでもなさそうです。

むしろ気になるのは、先にも書かせていただいた「どんな仕事してるんだ」的な「他人の目」ですよね。クルマというのは洋服と同じようなところがあって、年齢だけではなく、乗り手本人の人格や価値観を表し、また実際に本人とマッチしてはじめて「ふさわしい」という周りからの評価になるようなところがある。

馬子にも衣装、ではありませんが、衣装と中身の乖離があるというのは、あまり格好いい姿とは言えませんよね。物理的、金銭的に可能であっても、そうした部分で疲れてしまいそうな気がします。筆者は40歳代ですが、まだクラウンには早い、自分でそう思います。

ただ、初めてのクルマに高級車を選ぶメリットがあるとするなら、それは「良いモノ」を若いうちに知っておけるということです。品質の高さや性能の良さ、こうしたものはある意味体で覚えるようなところがある。「良いモノ」を知ることで、その後のクルマ選びに確かな「眼」を養うことはできるはずです。

安ければそれでいいというわけでもない?

クラウン

お手軽な選択肢として軽自動車をお考えになる方もいらっしゃるかもしれません。お値段も安いですし、維持費もまたしかり。でも安ければそれでいいのかというと、そうでもないと思うのです。

「どうせ安物だから」と安易な見切りをしてしまったりしないでしょうか。クルマを大事に乗るという習慣は、じつは最初の一歩からの認識がとても大事です。安物でもちゃんと走るし雨風しのげる、荷物も乗せられて言うとおりに働いてくれる、なら、安いほうがいい・・・、これは確かに合理的ですが、この感覚が一生染み付いてしまう可能性は否定できません。

仕事柄何台もの中古車やその持ち主と顔を合わせる機会が今までにあったのですが、やはりその人の持っている自動車に関するナレッジというのは、年を重ねれば重ねるほど顕著で、そしていうなれば「育ちの良さ」のようなものがはっきりと出るわけです、クルマに関する育ちの良さ。

ゆえに、筆者は必ずしも「安い」というだけで選ぶことをお勧めできません。ある程度愛着の持てる、それなりに値段のするものをちょっと背伸びするくらいで買ったほうがいいと思う。そのほうがクルマを大事にするし、大事にする「術」を知ることにもなるはずなんです。

ダイハツ・エッセは、もはや新車でもなく中古で買うしかありませんが、これ、すごく安いですが、忘れられないくらい「いいクルマ」です。もしかしたら、安いというだけでこのクルマを選んだあなたは幸せ者かもしれない。

小さくてもガッチリしたボディ、十全にパワーを発揮するエンジンは軽さとも相まって3段ATでもじつにキビキビとした走りを披露。足廻りも素直で乗り心地も良いとなれば、ちょっとほかの軽自動車とは比較にならない、自動車としての根源的な魅力に富んでいて、ちょっと代役が立たないくらい。

あれこれと「ナントカ技術」といった「手心」が入っていない、「素」の魅力が全面開花のエッセ、お勧めです。

ま、安いなら安いなりに、「イイモノ」を買ってください、ということです。

若いうちに知って欲しいスポーツカーの魅力

スポーツカーの魅力とは、どんなものだと思いますか?馬力?スピード?

個人的にスポーツカーの魅力とはその敏感で繊細な動きにあると思っています。ドライバーの思いのままに走ることを目的として作られたのがスポーツカーという乗り物のはずですから、ハンドルやアクセル、またクラッチなどの操作に対して、クルマがやや敏感に反応するように設えてあります。その感覚を、まだ細胞の若い、例えば10歳代から20歳代の間に知っておいて欲しいと思います。

ドライバーとしてどのような操作をすると、どのようにクルマが反応するのか、綺麗にスムーズに運転をまっとうするには、どんな心がけが必要なのか、という勉強をして欲しいと思っています。なにもドリフトを覚えたり、サーキットのタイムを削るための技を磨いたりする必要はなくて、日常、クルマに乗る時に必要な、安全性を含めた「感覚」を磨く、ということが大事だと思っています。

スープラやフェアレディZ、GT-Rである必要はありません。もちろんそれでダメということはないけれど、ロードスターやコペン、S660のようなクルマでなら十分にその「学習」をすることができるはずです。そしてそれらから学んだことは「一生モノ」。先日も書かせていただきました「上手い運転」に対する適正を高めるいい経験になるはずです。

はじめてのクルマというのは、はじめて自分に羽が生えたかのような自由をもたらしてくれ、そして、運転者としての第一歩でもあり、様々なルールや様式、また自動車を走らせるということを学ぶ時間にもなるはずです。高いクルマを最初から買ってしまう、それもアリでしょう。

それもいい経験です。しかしそれだけで終わってしまっては面白くないと思う。いろんなタイプのクルマに接して、どのような乗り味、価値観、生活観があるのかを知ることは、知識を高め、視野を広げてくれることになります。個人的には、次のクルマは今のクルマとは全然違うタイプのクルマにしたい、と思うタイプです。

人生は長いのですから、若いうちから色々なクルマに乗ってみて、知見を広く持つのもまた一興です。

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