【どこよりも詳しく解説】トヨタ クラウンRS試乗の評価はいかに?エクステリア、インテリア、荷室、グレード、走行性能…これを見ればクラウンの全てがわかる!

2018年に登場した、15代目となるトヨタクラウン。トヨタのラインナップの中でも長い歴史を誇るクラウンですが、15代目となるクラウンには走りやスタイリングなどにこだわることはもちろん、コネクテッドカーとしての要素も取り入れ、トヨタの一役を担う上で重要なクルマとして登場しました。クラウンは新しい時代のクルマとしてどんな進化が遂げられているのでしょうか。今回は、外装、内装、安全装備、コネクテッド、グレード別の違い、人気ボディカラー、座席や荷室(ラゲージスペース)、オプション装備にライバルまで。あらゆる視点から15代目トヨタクラウンをひも解いていきます。

文・鈴木ケンイチ/写真・黒田 明

Chapter
トヨタクラウンのエクステリアは?
トヨタクラウンのインテリアは豪華?
トヨタクラウンの荷室(ラゲージスペース)はどのくらい収納できる?
トヨタクラウンには3種類のパワートレーンを設定その内容は?
トヨタクラウンに搭載されている安全装備『トヨタ・セーフティ・センス』とは?
トヨタクラウンに搭載される「コネクテッド』その機能とは?
トヨタクラウンのグレードの違いって?
トヨタクラウンの人気のボディカラーは何色?
トヨタクラウンで選べる『オプション』はなに?
トヨタクラウンの維持費は?高い!?安い!?
トヨタクラウンの走りの実力は?!
トヨタクラウンの歴史を初代から15代目まで振り返る
15代目に進化したトヨタクラウン。先代クラウンとの違いはどこにある?
トヨタ クラウン RS 黒田明

トヨタクラウンのエクステリアは?

トヨタ クラウン RS 黒田明

トヨタブランドを代表する伝統的なモデルがクラウンです。2018年6月に登場した現行型のクラウンは15代目となります。今回は、そのエクステリア・デザインを徹底解説します。

新型クラウンのデザインの狙いは「凝縮された強さと、洗練されたエレガンスが両立するスポーティセダン」です。クラウンのカタログには“乗り手がワクワクできる「ドライバーファースト」なクルマでありたい。その思いを日本の道路環境に適した車両サイズの中で一切の妥協を排し表現しました”との記載があります。流麗で引き締まったスポーティなデザインが、新型クラウンの特徴でしょう。

クラウンのデザインで、最大のトピックは“6ライトウィンドウ”

トヨタ クラウン RS 黒田明
トヨタ クラウン RS 黒田明

新型クラウンのデザインで、最大のトピックは“6ライトウィンドウ”の採用です。これは、ボディの片側に3つずつ、両側で6つの窓があることを意味します。特に特徴的なのは、一番後ろの3つの窓。これがドアではなく、ボディ側の、いわゆるCピラー部にあるのが新型クラウンのポイントです。実のところ、これまでのクラウンは6ウィンドウではなく、Cピラーが太くなっているのがエクステリア・デザインの特徴でした。そうした過去と決別して、新しいデザインに挑戦したというのが新型クラウンの大きな特徴となっているのです。

トヨタ クラウン RS 黒田明

6ライトウィンドウという新しいデザインを採用しつつも、新型クラウンは、誰がどう見ても、すぐに“新しいクラウンだ”とわかるはず。その最大の理由はグリルにあります。新型クラウンは先代から採用された、縦型の大きなグリル・デザインを踏襲しています。2012年に先代モデルが登場したときは、その縦型のグリルは非常に大きなインパクトを見る人に与えました。正直、最初のうちは「違和感がある」という意見を数多く耳にしました。しかし、時間の経過と共に、そうした声は小さくなります。街を走る縦型グリルを見慣れたというのもありますが、それ以外にも世界的なデザイン・トレンドも大きなグリルに向かっており、大型グリルが珍しくなくなったというのも、違和感が少なくなる理由だったと言えるでしょう。

トヨタ クラウン RS 黒田明

新型クラウンの特徴のひとつに新しいプラットフォームの採用も挙げられます。実のところ、先代までは2003年に登場した、12代目の通称“ゼロ・クラウン”のプラットフォームを改良して継続利用していました。しかし、今回の15代目モデルからは新しいTNGAプラットフォームが採用されています。この新プラットフォームによって、FRモデルらしい、ロングノーズの伸びやかなプロポーションが実現しています。

クラウンの全幅は1800㎜ 伝統の全幅のサイズは守る

トヨタ クラウン RS 黒田明

いろいろな部分が新しくなった新型クラウンですが、従来の伝統を守っている部分もあります。そのひとつが1800㎜という全幅のサイズです。昨今の新型モデルは、どんどんと全幅が大きくなっています。大きな車幅にすることで、ワイド&ローという印象を強めることができます。2018年に登場した新型カローラ・スポーツも、そうしたトレンドを取り入れており、Cセグメントのハッチバック車でありながらも全幅は1790㎜。なんとクラウンと10㎜しか変わりません。

トヨタ クラウン RS 黒田明
トヨタ クラウン RS 黒田明
トヨタ クラウン RS 黒田明

そんな拡大傾向のトレンドに対して、新型クラウンは、まったく反対となる現状維持を選択しました。しかし、不思議なもので新型クラウンを見ても、ナローで貧相な印象はありません。これも新型クラウンのエクステリア・デザインの特徴でしょう。ボディを凝縮し、タイヤの張り出しを強調。しっかりとした骨格と低重心さを訴えるデザインとなっています。また、上から見たときにボディ全体を後方に絞り込んだ造形になっており、これもスポーティさを印象ずける理由のひとつになっています。

取材車は新型クラウンの中でも、最もスポーティさを強調したRS仕様となります。そのために、いくつも特別な装備が用意されています。そのひとつが流れるように点灯するLEDシーケンシャルターンランプです。これがフロントとリヤに設定されています。また、フロントグリルはメッシュタイプとなっており、グリルの下側には左右に広がるメッキモール、そしてリヤスポイラーと4本だしマフラーもRS仕様ならではのもの。専用の18インチホイールとあわせて、スポーティさを強く印象付けます。

トヨタ クラウン RS 黒田明

クラウンを支えるユーザーには、ふたつの姿があります。ひとつが法人であり、もうひとつが個人です。かつては法人オーナーの多かったクラウンですが、先代モデルからは個人ユーザーが増加。カンパニーカーではなく、パーソナルカーという色あいが強まっています。そして新型クラウンでは、スポーティなイメージをより強調したことで、さらにパーソナルカー需要が増えるのではないでしょうか。

トヨタクラウンのインテリアは豪華?

トヨタ クラウン RS 黒田明

トヨタブランドを代表する伝統的なモデルがクラウンです。2018年6月に登場した現行型のクラウンは15代目となります。今回は、その室内空間を徹底解説します。

 クラウンといえば、かつてはオーナーカーというよりも、カンパニーカーとして役職をもつ人を後席に乗せる役割を担ってきたクルマと言っても間違いはないでしょう。最近になってパーソナルユースが増えてきていますが、それでも室内空間の快適性や質感の高さへのこだわりは伝統通り。15代目となる新型モデルでもカタログには“歴代クラウンが大切にしてきた「五感に響く品質」についても磨きをかけるべく、開発現場に「クラウン工房」を設立。最初に触れるドアハンドルの位置や角度、手にフィットする握りやすい断面形状の追求、重厚なドア閉まり音、内装の優しい触感や視覚的な質感の高さなど、そのひとつひとつを丁寧に造り込みました”との記載があります。

トヨタ クラウン RS

シフトレバーブーツをはじめ、随所にあしらわれているステッチは、形状や縫い目の間隔などの見え方を統一。これも視覚的な質感を高めるこだわりのひとつです。また、ドアトリムやインストルメントパネルに表皮巻きを施した部品を置くことで、心地よいと感じる最適な触感を目指していると言います。

新型クラウンのインテリアは馴染みのあるレイアウトで乗り換えユーザーも安心

トヨタ クラウン RS 黒田明

室内に入って、まず目に飛び込んでくるのが中央に2段のディスプレイを備えたインストルメントパネルです。新型になったとはいえ、中央にモニターを置き、その左右に縦型のエアコン吹き出し口を置くというレイアウトは、実は先代からの踏襲。先代モデルからの乗り換えユーザーにとっては、馴染みのあるレイアウトと言えるでしょう。

 中央の2段のディスプレイは、上が8インチの遠視点ディスプレイで、下が7インチのトヨタマルチオペレーションタッチ。運転中に前方を見ていたドライバーが焦点を合わせやすい遠方の上側にある遠視点ディスプレイはナビ画面を表示。下のトヨタマルチオペレーションタッチは通常時はエアコン画面ですが、ナビ画面やオーディオ画面なども表示することができます。また名称の通りにタッチスクリーンとなっており、フリック操作やピンチアウト/イン操作が可能です。

トヨタ クラウン RS 黒田明

ドライバーの前には2眼メーター。目盛りや数字が浮いて見えるのが特徴です。RS仕様は、ドライブモードと連携してメーターリングの色が赤や青などに変化します。2眼メーターの間には7インチのマルチインフォメーションディスプレイが配置されています。簡易ナビや運転支援システムの状況などを表示することが可能です。

トヨタ クラウン RS

ステアリングは本革巻き。一部グレードはヒーター付き。BとRS-Bはヒーターなしのウレタンとなります。ステアリングスイッチは、主に右側がACC系、左がメーターやオーディオ操作用となります。

トヨタ クラウンRS

センターコンソールにあるシフトノブは、中央ではなくドライバー側に近い場所にオフセットして設置されています。このレイアウトもクラウンの伝統のひとつです。RS仕様はカーボン調の加飾が施され、大きな2つの昇降式カップホルダーが配置されています。使わないときはフラットになるため、ホコリやゴミが溜まらないというスマートなカップホルダーです。シフトノブの下には、アイドリングストップのキャンセル・スイッチ(ハイブリッド車はEVドライブモードのスイッチ)、VSC(横滑り防止)のオフ・スイッチ、ブレーキホールドのスイッチが並びます。

クラウンのシートは背骨に沿うように設計されている

トヨタ クラウン RS 黒田明

シート・バックは背骨に沿うように、細い帯状の部分が上下に貫通。左右の張り出しは大きく、乗員をしっかりと支えてくれる。マテリアルは写真の本革だけでなく、ヌバック調+合成皮革、ファブリックが用意されています。カラーは写真のホワイトだけでなく、ブラック、ブラック&テラロッサ(赤茶色)、ベージュというバリエーションが存在します。運転席は、乗り込みときに自動で前後にスライドするパワーイージーアクアエスシステムが装備されていました(RSアドヴァンスなど一部グレードに採用されています)。

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後席は、フロントシート下への足入れスペースが先代よりも拡大しており、快適性がさらにアップしています。一部グレードでは、後席が40/20/40分割で電動リクライニングします。Gエクスクルーシブは、特に後席の居住性が重視されており、前席の背面にアシストグリップが装備され、バックガラスの高板厚化、後席およびラゲージ周辺とリヤホイールハウスへの吸音材追加などが行われ、後席の静粛性と快適性がアップしています。

取材車はスポーティグレードとなるRSアドヴァンスのため、スポーティな印象の内装となっていましたが、それでも座り心地の良さや静粛性の高さは、“さすがクラウン!”と言えるほどのもの。モデル全体でスポーティ度を高めていますが、快適性や質感の高さはクラウンの伝統を守ったものとなっていました。

トヨタクラウンの荷室(ラゲージスペース)はどのくらい収納できる?

トヨタ クラウン RS 黒田明

第15代目モデルとして2018年6月に発売が開始となった現行型クラウン。その収納力に注目してチェックしてみます。セダンの特徴でもあり、そのクルマの収納力の主力となるのがトランクです。クラウンの場合はゴルフバッグが4個入るのが伝統。もちろん現行クラウンもしっかりと4個のゴルフバックを収納可能としています。

ただし、大型の9.5インチのバッグの場合は4個が無理なときもあるそうです。また、2.5リッター・ハイブリッドでアクセサリーコンセントを装備すると、収納できるゴルフバッグは3つまでに減ってしまいます。さらに、アクセサリーコンセントに加え、リヤオートエアコンも装備すると、なんと収納可能なゴルフバッグは2個までに減ってしまいます。ゴルフバック4個を積みたい方は要注意ですね。

トヨタ クラウン RS 黒田明

また、クラウンのトランクの床下には収納スペースが用意されています。取材した2リッター・ターボ車はトランク床下に大きな収納スペースが備わっていました。同じように3.5リッター・ハイブリッド車も床下に大きなラゲッジボックスがありますが、2.5リッター・ハイブリッドは残念ながら浅いトレイだけになってしまいます。
そのトランクのドアにはグレードによって半ドアを防ぐ、イージークローザー機能が備わります。装備されないのが「RS」「RS Four」「S」「S Four」「RS-B」「B」となります。

トヨタ クラウンRS
トヨタ クラウン

センターコンソール部で目をひくのが2つある昇降式フロントカップホルダーです。使わないときは、センターコンソール表面とフラットになるため、すっきりと見えるだけでなくゴミも入りません。昇降する動きが、非常に滑らかであったことが印象的でした

トヨタ クラウン RS 黒田明

センターコンソールの前にあるトレイはスマートフォン用です。しかも、「おくだけ充電」といって、Qi(チー)規格での充電が可能となります。「RS-B」と「B」以外では全車装備となります。その上にあるフタを開けると中には、DC12VのアクセサリーソケットとUSB端子と音声端子の入力口が用意されています。
センターコンソールボックスは左右両開きでティッシュボックスも収納が可能。中にAC100V・100Wのコンセントが備わります。ただし、「RS」「RS Four」「S」「S Four」がオプションで、「RS-B」「B」は設定なしとなります。

トヨタ クラウン RS 黒田明
トヨタ クラウン RS 黒田明

運転席の頭上にはサングラスなどを入れる小物入れ。グローブボックス内には、ETCとトランクオープナーメインスイッチが備わっています。トランクオープナーメインスイッチをオフにすると、トランクオープナースイッチが無効になり、ワイヤレスリモコンでの開閉ができなくなります。
 

トヨタ クラウン RS 黒田明
トヨタ クラウン RS 黒田明

後席の中央にあるリヤセンターアームレストは2つのカップホルダーが付いています。「G」系グレードでは、それだけでなく、コントロールスイッチ付きの収納ボックスになっており、収納力がアップされています。また後席重視の「G-Executive」では、サテンメッキ加飾が施され、さらにゴージャスな雰囲気となっています。

トヨタクラウンには3種類のパワートレーンを設定その内容は?

トヨタ クラウン RS 黒田明

スポーティなイメージを強めた第15代目の現行クラウン。そこで重要となるのがスポーティな走りを支えるパワートレインです。3種類用意されたパワートレインの内容をそれぞれに説明します。

トヨタ クラウン RS 黒田明

新型クラウンには3種類のパワートレインが用意されていますが、その中で4WDモデルなども用意され、最もグレードが多いのが2.5L エンジンのハイブリッドです。エンジンは、直列4気筒2.5L 直噴エンジン(型式名はAX25A-FXS)。ダイナミックフォース・エンジンと呼ばれ、世界最高レベルとなる熱効率41%を実現しています。エンジ単体では最高出力184馬力、最大トルク221Nmとなり、これに最高出力143馬力、最大トルク300Nmのモーターを組み合わせることで、システム全体では最高226馬力を発揮します。

トヨタ クラウン RS 黒田明

システム最高出力がエンジンの184馬力とモーターの143馬力を単純に合計したものではないのは、エンジンとモーターの最高出力の出る回転数が異なるということと、電池の放電性能という制約があるのが理由です。ちなみに搭載する駆動用の二次電池はニッケル水素となります。車格を考えれば、システム最高出力226馬力は十分な値と言えるでしょう。実際に街中を走らせて燃費性能はWLTCモードで2WDモデルが20.0km/l。4WDモデルでも18.2㎞/l。古いJC08モードでは、2WDで最高24㎞/l、4WDでも最高21㎞/l。3種類あるクラウンのパワートレイン中、最も優れた数値となります。

トヨタ クラウン 2018 2.5 A25-FXS ENGINE プラス モーター 2WD/4WD

4WDモデルはセンターデフを使うフルタイム4WDシステムを搭載しています。前後に動力を配分するトランスファーにはトルセンLSDを使用。通常は前後のトルク配分を40:60とし、状況に応じて前後輪を30:70から50:50の間で変化させます。高速道路での優れた直進性、コーナーリングの安定感、悪路での確実なトラクションを、ドライバーに提供してくれるシステムです。

トヨタ クラウン RS 黒田明

試乗車は2L ターボエンジンが搭載されていました。直噴システム「D-4ST」とツインスクロールターボを使うターボ・エンジン(型式名は8AR-FTS)で、最高出力245馬力・最大トルク350Nm。1650回転という低い回転数から幅広い範囲で最大トルク350Nmを発生させ続ける力強いエンジンです。組み合わされるのは8速AT。Mポジションが用意されており、パドルシフトを使ってのマニュアル風の走らせ方もできるようになっています。

燃費性能はWLTCモードで12.4㎞/l、古いJC08モードで12.8㎞/lというもの。ターボ・エンジン車としては優秀ですが、さすがにハイブリッドには届きません

トヨタ クラウン 3.5L

トップ・モデルとして用意されているパワートレインがV型6気筒3.5リッター・マルチステージハイブリッドです。V型6気筒3.5リッター・エンジン(型式名は8GR-FXS)は最高出力299馬力・最大トルク356Nm。これに最高出力180馬力・最大トルク300Nmの強力なモーターをプラスし、システム全体では最高出力359馬力という強烈なパワーを発生させます。駆動用の二次電池はリチウムイオン電池です。

クラウンに搭載された新世代のマルチステージハイブリッドシステムは注目ポイント

トヨタ クラウン RS 黒田明

注目すべきは、従来の2モーターのハイブリッドシステムにさらに直列で変速機構をプラスした新世代のマルチステージハイブリッドシステムです。エンジン回転数を広い範囲で使用できるシステムのため、どんな速度域でもアクセル操作に対してダイレクトな駆動力を生み出します。強烈な加速だけでなく、エンジン回転数の低い静粛で振動の少ない高速クルージングなど、幅の広い走行シーンに最適な対応を可能とします。

トヨタ クラウン RS 黒田明
トヨタ クラウン RS 黒田明

また、ギヤ段を固定するMモードにすれば、10段変速制御をパドルシフトで走らせることも。優れた燃費性能だけでなく、スポーツマインドを満足させる走りも味わえるのです。

 そして燃費性能はWLTCモードで16㎞/l、JC08モードで18㎞/l。2L ターボエンジンよりも優れた数値を実現します。

3つのパワートレインはグレード編成の基本となり、それぞれにベーシックな仕様から、RS仕様などが用意されます。ただし後席の居住性を高めたエクスクルーシブは、2.5L ハイブリッドの4WDと3.5L マルチステージハイブリッドのみに設定されています。また、4WDモデルは2.5リッター・ハイブリッドのみとなります。4WDが欲しければ、2.5リッター・ハイブリッドの一択です。

価格帯は、2リッター・ターボが、だいたい460~560万円、2.5L ハイブリッドが500~630万円、3.5L が630~720万円といったところです。

トヨタクラウンに搭載されている安全装備『トヨタ・セーフティ・センス』とは?

トヨタ クラウン 2018
トヨタ クラウン RS 黒田明

2018年6月に登場した15代目の現行型クラウン。トヨタのトップ・ブランドとして、当然のように安全のための最新装備が揃っています。どのような機能があるのかを解説します。

クラウンの注目すべき安全機能といえば、全車に標準装備された「トヨタ・セーフティ・センス」でしょう。これはいわゆる先進運転支援システムと呼ばれるもので、単眼カメラとミリ波レーダーを組み合わせて、次の6つの機能を備えます。

その6つとは、ぶつからない”をサポートする「プリクラッシュセーフティ」夜間の見やすさをサポートする「オートマチックハイビーム/アダプティブハイビームシステム」標識の見逃しをサポートする「ロードサインアシスト」、前のクルマの発進を知らせる「先行車発進告知機能」、高速道路での車線維持をサポートする「レーントレーシングアシスト」、先行車についていく「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)」というものです。

トヨタ クラウン 2018

「プリクラッシュセーフティ」は、いわゆる自動ブレーキで、歩行者、クルマ、自転車(昼間のみ)までが対象となります。「オートマチックハイビーム」は対向車や先行車がいると自動でハイビームがローに切り替わるもの。「アダプティブハイビームシステム」は、ハイビーム走行中に対向車がまぶしくならないように光の一部だけを遮光することができる機能です。グレードによって2つのうち、どちらかが利用できるようになっています。

「ロードサインアシスト」は、速度表示などの標識(最高速度/はみ出し通行禁止/車両進入禁止/一時停止)をメーター内に表示してくれるもの。「先行車発進告知機能」はブザーとメーター内表示で前のクルマの発進を知らせてくれます。「レーントレーシングアシスト」は時速50㎞以上で、走行車線からはみ出ないようにステアリング操作の一部を支援してくれます。「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)」は、ACCとも呼ばれる機能で、前走車が停止したときは自車も停車して停止状態を保持してくれます。

クラウンには、アクセルとブレーキを踏み間違えたときに作動する装備も装着

トヨタ クラウン 2018

また、クラウンには「トヨタ・セーフティ・センス」だけではなく、さらに最新の運転支援機能が装備されています。それが、アクセルとブレーキを踏み間違えたときに作動する「インテリジェントクリアランスソナー(パーキングサポートブレーキ<静止物>)」と、駐車場からバックで出るときに後方の車両や歩行者を検知して自動でブレーキを作動させる「リヤクロストラフィックブレーキ<後方接近車両>」「パーキングサポートブレーキ<後方歩行者>」、斜め後ろの死角にいる車両を検知する「ブラインドスポットモニター」です。特に車両後方の歩行者に対応する「パーキングサポートブレーキ<後方歩行者>」は、トヨタ・ブランドとしては初採用となります

トヨタ クラウン RS 黒田明

また、クルマの周囲をモニターに映し出す「パノラミックビューモニター」や車両後方カメラの映像をルームミラーに表示する「デジタルインナーミラー」も運転を手助けする効果的なアイテムです。さらに車庫入れのステアリング操作をアシストする「インテリジェントパーキングアシスト2」も便利な機能です。

パッシブセーフティとして、6つのエアバッグ(運転席、運転席ニー、助手席、運転席サイド、助手席サイド、前後席カーテンシールド)が備わっており、ポップアップボンネットフードにより万一の事故では歩行者の衝撃を緩和します。

クラウンの備えられた安全機能は“充実!”のひと言。トヨタ・ブランドのフラッグシップにふさわしい内容です。

トヨタクラウンに搭載される「コネクテッド』その機能とは?

トヨタ クラウン 2018

2018年6月に登場した現行の第15代目クラウン。その売り文句のひとつが“初代コネクテッドカー”というものでした。いったい、どのような機能があるのでしょうか。新型クラウンの特徴は、車載通信機であるDCMを全車に標準装備していること。新車登場時のリリースには「24時間365日、お客様のクルマとつながることで、人とクルマ、そして社会とのまったく新しい関係が始まります」と謳われていました。

トヨタ クラウン RS 黒田明

その具体的なサービスと言えるのが「T-Connect for CROWN」というものです。専用の通信機器であるDCMとT-Connectナビを使って、トヨタのスマートセンターと通信を実施。さまざまなサービスを提供します。利用料は年間17,600円ですが、最初の3年間は無料となっています。

具体的なサービスを並べると「オペレーターサービス」「エージェント(音声対話サービス)」「eケア(走行アドバイス)」「マイカーセキュリティ(リモート確認・操作)」「マイ・トヨタ・ドライブ診断」「ヘルプネット」「マップオンデマンド」となります。

トヨタ クラウン 2018

こうした数あるサービスの中でも、プレミアムなクラウンならではのサービスが「オペレーターサービス」でしょう。これは24時間365日、いつでも専任のオペレーターに口頭で依頼を行えるサービスです。ナビの目的地設定にはじまり、知りたいお店の電話番号の検索、レストランや駐車場の検索、天気予報やニュース、渋滞情報の案内までしてくれるもの。特にクラウン専用には、ホテル、レストラン、国内航空券、レンタカーの予約も行ってくれます。

トヨタ クラウン 2018

また、「eケア(走行アドバイス)」もコールセンターのオペレーターによって、クルマの警告灯表示への対処法がお知らせしてくれるというもの。さらに「ヘルプネット」も、事故や急病などのときに専用オペレーターが警察や消防に取り次ぎ、迅速な手配を行ってくれるというサービスです。

トヨタ クラウン 2018

他にも、ナビでの目的地検索やセットなどを対話で行える「エージェント(音声対話サービス)」や、クルマから離れたときでもスマートフォンでクルマの状態を確認し、ドアのロックなどの操作を可能とする「マイカーセキュリティ(リモート確認・操作)」、ドライバーの運転を自動診断する「マイ・トヨタ・ドライブ診断」、最新の地図情報を自動でダウンロードして後進する「マップオンデマンド」といった、常に通信が行えるからこそ可能となるサービスが用意されています。

 ちなみに「マイカーセキュリティ(リモート確認・操作)」「マイ・トヨタ・ドライブ診断」には専用アプリ「MY TOYOTA for T-Connect」を利用します。

トヨタ クラウン 2018

それ以外にも先進のV2Xとなる「ITS Connect」もオプションで用意されています。これは、クルマ対クルマ、クルマ対道路が通信でつながることで、さらなる安全性を高めるというもの。「ITS Connect」機能を備えたクルマ同士が通信でつながることで、交差点で見えない相手の存在を知ることができ、出会い頭の追突事故の防止に貢献します。また、クルマと「ITS Connect」対応の道路(交差点)を通信でつなぎ、交差点を右折しようというときに、対向の直進車や右折先の歩行者の存在を知らせてくれます。

また、通信機器DCMから集められた走行データはビッグデータとしてトヨタに集められており、災害時の「通れた道マップ」作成などに利用されるなど、社会貢献にも利用されています。

“初代コネクテッドカー”いう呼び名を深読みすれば、クラウンの後にもたくさんのコネクテッドカーが登場することを意味します。新しい時代の先頭を切る。そんな意気込みが初代コネクテッドカー・クラウンと言う呼び名から感じられます。

トヨタクラウンのグレードの違いって?

トヨタ クラウン RS 黒田明

2018年6月に登場した第15代目の現行クラウン。スポーティな「RS仕様」を用意するだけでなく、ゴージャスなグレードまで、幅広いグレード・バリエーションが用意されています。そのグレードごとに、どんな違いがあるのかをチェックしてみましょう。

トヨタ クラウン RS 黒田明

トヨタ クラウン RS 

トヨタ クラウン G エクスクルーシブ

トヨタ クラウン G エクスクルーシブ

トヨタ クラウン S 2.5L ハイブリッド

トヨタ クラウン S 2.5L ハイブリッド

クラウンのグレード構成は?

トヨタ クラウン コンセプト 2017

写真はイメージです

15代目クラウンのグレード編成は、ざっくりと「RS仕様」と「その他」に分けることができます。「RS仕様」は、上位から「RS Advance」「RS」「RS-B」の3つがあり、「RS-B」を除く上位グレードに4WDが用意されています。また、「その他」には上位から「G-Executive」「G」「S“C package”」「S」「B」というグレードが並び、「B」を除くそれぞれに4WDが用意されています。つまり、4WDを加えると、「RS Advance」「RS Advance Four」「RS」「RS Four」「RS-B」、「G-Executive」「G-Executive Four」「G」「G Four」「S“C package”」「S“C package”Four」「S」「S Four」「B」というのが全グレードです。

 このグレード編成に組み合わされるのが3つのパワートレインです。上位から言えば、3.5リッター・マルチステージハイブリッド、2.5リッター・ハイブリッド、2リッター・ターボ・エンジンの3種類。ただし、面倒なのは、すべてのグレードで3つのパワートレインを自由に選べるわけではありません。しかも、4WDは2.5リッター・ハイブリッドだけにしか用意されていません。4WDが欲しければ、パワートレインは2.5リッターのみしか選べないのが残念なところです。

トヨタ  クラウン 2018

写真はG-Executive

パワートレイン側からグレード編成を見ると、3.5リッター・マルチステージハイブリッドには、「RS Advance」「G-Executive」「S」の3グレードのみ。2.5リッターの2WDは、5グレード編成で、中盤グレードがあるものの、エントリーと最上級の「RS-B」と「B」「G-Executive」の3つがありません。また、4WDは、「RS-B」と「B」の2つが用意されていません。そして2リッター・ターボは、ベーシックなグレードから7グレードがあるものの、最上級の「G-Executive」が落ちています。

グレードとパワートレインをあわせると以下のような組み合わせになります。

・RS Advance(3.5リッター/2.5リッター/2リッター)
・「RS Advance Four(2.5リッター)」
・「RS(2.5リッター/2リッター)」
・「RS Four(2.5リッター)」
・「RS-B(2リッター)」
・「G-Executive(3.5リッター)
・「G-Executive Four(2.5リッター)」
・「G(2.5リッター/2リッター)」
・「G Four(2.5リッター)」
・「S“C package” (2.5リッター/2リッター)」
・「S“C package”Four(2.5リッター)」
・「S(3.5リッター/2.5リッター/2リッター)」
・「S Four(2.5リッター)」
・「B(2リッター)」となります。

クラウンの装備の内容は基本的にはグレードごとに、ほぼ決まっている

クラウン RS Four

写真はクラウン RS Four

装備の内容は基本的にはグレードごとに、だいたい決まっています。

 まずは「RS仕様」から解説しましょう。「RS仕様」となる「RS Advance」「RS Advance Four」「RS」「RS Four」「RS-B」の5グレードのエクステリアは、ほぼ同じ内容です。専用フロントグリルをはじめとした前後バンパーや4本出しマフラー、専用デザインの18インチホイールなどのエクステリア系のほとんどが全グレードに標準装備となります。ただし、LEDシーケンシャルターンランプだけは例外で、「RS-B」は未装備。「RS-B」だけヘッドライトが、「S」グレードと同じモノとなっています。

ドライブモードセレクトも「RS仕様」全体に標準装備されるアイテムです。パワートレインとステアリングなどを統合制御することで走り味を「SPORT+」「SPORT」「NOMAL」「COMFORT」「ECO」「CUSTOM」「SNOW」の7種類に変化させることができます。その他のグレードのドライブモードセレクトは「SPORT」「NOMAL」「ECO」「SNOW」の4種類となります。

 他にNAVI・AI-AVSも「RS仕様」だけの装備となります。減衰力可変サスペンション・システムとナビを組み合わせたもので、ナビ情報を使ってコーナーリング前にサスペンションを最適な減衰力に自動で調整してくれます。これがあることで、コーナーの走りがより安定したものになります。ちなみに3.5リッター・ハイブリッドは全車、高性能なフロントブレーキの4ピストンアルミモノブロックキャリパーが装備されています。

トヨタ クラウン

写真はイメージです

シートは上級の「RS Advance」「RS Advance Four」がブランノーブ+合成皮革で、他がファブリックとなります。インテリアの加飾は「RS仕様」はすべてカーボン調です。ステアリングは「RS-B」だけがウレタンで、他は本革巻きとなります。

運転支援は、全車、自動ブレーキなどの「Toyota Safety Sense」とペダル踏み間違い時の加速抑制機能の「インテリジェントクリアランスソナー」を装備。「RS Advance」「RS Advance Four」は、これらに加え駐車場からバックで出るときにクルマや人がいると自動でブレーキをかける「リヤクロストラフィックオートブレーキ」、斜め後ろの死角の車両接近を知らせる「ブラインドスポットモニター」、そして「ヘッドアップディスプレイ」が追加されています。

続いては、「G」や「S」など、その他のグレードです。これらの外観は、ヘッドライトとホイール、ドアハンドル以外は共通になります。ヘッドライトは「G」系が3眼LEDヘッドラインプで、「S」系と「B」がBi-Beam LEDヘッドランプになります。同じようにドアハンドルが「G」系がメッキ、「S」系と「B」はボディ同色になります。アルミホイールは、「G-Executive」と「G-Executive Four」が専用の18インチ。「B」が16インチで、その他が17インチで、「S」の3.5リッター・モデルにだけ18インチとなっています。 

運転支援システムは、「S」「S Four」「B」には、基本的な「Toyota Safety Sense」と「インテリジェントクリアランスソナー」を装備。「G」「G Four」「S“C package”」「S“C package”Four」は、それに加えて「リヤクロストラフィックオートブレーキ」「ブラインドスポットモニター」「カラーヘッドアップディスプレイ」をプラス。「G-Executive」と「G-Executive Four」には、さらに「デジタルインナーミラー」が追加されています。

シートは「G-Executive」と「G-Executive Four」が本革。また「G-Executive」と「G-Executive Four」は、本杢調パネルとサテンメッキ加飾された後席カップホルダーボックスが用意されています。それ以外のグレードでは、シートはファブリックで、加飾は幾何学柄。後席カップホルダーは「G」と「G Four」ではコントロールスイッチ付き。「S」系と「B」では、スイッチのないただのカップホルダーになっています。

グレードとパワートレインを組み合わせると、新型クラウンには、全部で21ものモデルが用意されています。スポーティ志向からカンパニーカー向けまで、広い間口が用意されているのも新型クラウンの特徴でしょう。

トヨタクラウンの人気のボディカラーは何色?

クラウン エクステリアカラー

クルマ選びで、実のところ、大いに悩ましいのは、ボディカラーだったりします。2018年6月に登場した第15代目の現行クラウンは、非常に多くのボディカラーと内装色が用意されているのも特徴です。どんな色があるのかを説明します。

新型クラウンには標準設定色が7色用意されています。それが、ホワイトパールクリスタルシャイン、ブラック、シルバーメタリック、プレシャスブラックパール、プレシャスシルバー、ダークブルーマイカ、プレシャスガレナです。プレシャスガレナは新色で、金属感をより強めたシルバーといったカラーのこと。また、プレシャスとある3色(プレシャスブラックパール、プレシャスシルバー、プレシャスガレナ)の顔料となるアルミ片の塗料内での並びを揃えたもの。上品で滑らかな質感と強い明暗のコントラスを生み出します。立体感が強調されるので、よりボディが引き締まって見えるカラーです。

ちなみに7色あるうちの4色(ホワイトパールクリスタルシャイン、プレシャスブラックパール、プレシャスシルバー、プレシャスガレナ)はメーカーオプションとなるため、プラスアルファの料金が必要になります。ホワイトパールクリスタルシャインが35000円(消費税別)、プレシャスブラックパール、プレシャスシルバー、プレシャスガレナの3色が50000円(消費税別)となります。

クラウン ジャパンカラーセレクションパッケージ

また、それ以外にも完全受注生産となる「ジャパンカラーセレクションパッケージ」として6色が用意されています。紅(クレナイ)、茜色(アカネイロ)、夜霞(ヨガスミ)、翡翠(ヒスイ)、碧瑠璃(ヘキルリ)、天空(ソラ)となります。名称からわかるように「時間(とき)の移り変わりを表す日本の色」というのがテーマとなっています。

 紅(クレナイ)は、紅葉を思わせる赤。茜色(アカネイロ)は夕日のようなオレンジ。夜霞(ヨガスミ)は紫、翡翠(ヒスイ)は深い緑。碧瑠璃(ヘキルリ)は深い紺、天空(ソラ)は晴れ渡った空のような鮮やかな青色です。ただし、「RS-B」と「B」グレードには、この「ジャパンカラーセレクションパッケージ」を組み合わせることはできません。価格はボディカラー選択のみで10万円(消費税別)となります。

ボディカラーと組み合わせる内装色も標準設定は4色が用意されています。ブラック、ホワイト、ブラック&テラロッサ、ニュートラルベージュです。ただし、グレードによって選べない内装色もあります。「RS仕様」はブラック、ホワイト、ブラック&テラロッサ、の3色のみ。そして、後席の快適性を重視したゴージャスな「G-Executive」と「G-Executive Four」は、ブラックとニュートラルベージュの2色の内装色しか選べません。

クラウン RS アドバンス RS RS-B(ブラック、ホワイト、ブラック&テラロッサ)

また、「ジャパンカラーセレクションパッケージ」は「RS仕様」に向けて、特別な3色のインテリアカラーも用意されており、外装色と好みで組み合わせることが可能です。色は、赤、青、こがね。赤は、ブラック&レッドのシート表皮にグレー&レッドのステッチがあしらわれます。青は、ブラック&ブルーのシートにグレー&ブルーのステッチ。こがねは、こがね色のシートに生成り色のステッチとなります。

「ジャパンカラーセレクションパッケージ」はボディカラーのみを選択し、インテリアカラーはスタンダードにすることもできます。ボディカラーとインテリアカラーの両方を注文したときの価格は10万円~36万9000円(消費税別)。30万円を超える大きな費用になるのは、グレードによってホイールからシートなどの装備が変更になるのが理由です。

クラウン G-エクスクルーシブ

数多くのカラーバリエーションが用意された新型クラウンですが、やはり鉄板の人気カラーは、いわゆる白、黒、銀。つまり、ホワイトパールクリスタルシャインと、ブラック、シルバーメタリックでしょう。ただし、ブラックとシルバーメタリックには、より陰影を強めたプレシャスカラーが用意されており、そちらの方を選ぶ人が多いかもしれません。また、新色となるプレシャスガレナは、強い存在感を放ちながらも悪目立ちしない上品さもあるため、人気カラーになる可能性も大きいでしょう。

スポーツセダンとして個性を主張したい人であれば、「ジャパンカラーセレクションパッケージ」がおすすめです。クラウンは日本専用モデルですから、日本の情緒をイメージさせる、特別カラーはクラウンだけの特色になります。派手にいくなら紅(クレナイ)、茜色(アカネイロ)、天空(ソラ)を。渋くいきたいなら夜霞(ヨガスミ)や翡翠(ヒスイ)をチョイスするのはいかがでしょうか。

色を楽しむ。それも新型クラウンの魅力のひとつでしょう。

トヨタクラウンで選べる『オプション』はなに?

トヨタ クラウン RS 黒田明

2018年6月に発売開始となった第15代目クラウン。トヨタ・ブランドのトップモデルとして、オプションやアクセサリーなどは当然のように非常に充実した品ぞろえとなっています。どのようなオプションがあるのかを説明します。

クラウンには4種類のパッケージオプションが用意されており、それを組み合わせることで、愛車を狙いの仕様に仕上げることが可能となっています。その4種類とは「セーフティパッケージ」「セーフティパッケージPlus」「レザーシートパッケージ」「リヤサポートパッケージ」です。

トヨタ クラウン RS 黒田明

その詳しい内容といえば「セーフティパッケージ」は、斜め後ろの死角に接近してきた車両の素材を知らせる「ブラインドスポットモニター」、駐車場からバックで出るときに近づいてくる車両を検知して自動ブレーキを作動させる「リヤクロストラフィックオートブレーキ(パーキングサポートブレーキ<後方接近車両>)」、「カラーヘッドアップディスプレイ」、後退時にサイドミラーが自動的に下向きになる「ドアミラー追加機能(リバース連動機能&足元照明)」というもの。

そして、「セーフティパッケージPlus」は、「セーフティパッケージ」の機能に、さらに2つの機能が追加されます。それが後退時に歩行者に対して自動ブレーキを作動させる「パーキングサポートブレーキ<後方歩行者>」と、駐車操作を手助けする「パノラミックビューモニター&インテリジェントパーキングアシスト2(巻き込み警報機能付き)」となります。

「レザーシートパッケージ」は、本革シートをはじめとする最大7つのオプションがセットになったもの。「本革シート表皮」「前席シートヒーター」「前席シートベンチレーション」「ステアリングヒーター」「助手席肩口パワーシートスイッチ」「合成皮革巻きオーナメント表皮」「幾何学柄インテリア加飾」「後席シートヒーター」です。ただし、グレードによって装着不可なものがあります。たとえば「RS仕様」には、「幾何学柄インテリア加飾」と「後席シートヒーター」は装着できません。「G-Executive」は専用インテリアなので、やはり「幾何学柄インテリア加飾」はNG。また「後席シートヒーター」が装着できるのは、「G」系のみとなります。さらに「RS-B」と「B」には、「レザーパッケージ」すべてが対象外となります。

トヨタ クラウン RS 黒田明

電動式リヤサンシェード

「リヤサポートパッケージ」は、「電動式リヤサンシェード」と「手動式サンシェード」「リヤオートエアコン」という内容です。ただし、すべてを装備できるのは「G」系グレードだけで、他は「電動式リヤサンシェード」だけ。また、「RS-B」と「B」はやはりすべての「リヤサポートパッケージ」を装備できません。

ちなみに、パッケージになっている装備類は、元のグレードに装着されているものも多数あります。たとえば「G-Executive」は、ほとんどの装備が標準採用になっており、追加できるのは「セーフティパッケージPlus」のみとなります。逆に「RS」と「S」は、元の装備が少ないため追加できるパッケージが多くなっています。 

 それ以外の注目&必須のオプション類も紹介しましょう。まず、なくては困るのがフロアマットです。これはスタンダードから豪華なものまで多数用意されています。スタンダードとなるのが「フロアマット(ロイヤルタイプ)」(55,000円)、質感を高めた「フロアマット(エクセレントタイプ)」(82,500円)、伝統工芸「西陣織」を取り入れた「フロアマット(伝統工芸西陣織)」(107,800円)となります。

トヨタ クラウン RS 黒田明

エレクトロニクス系では、「ETC2.0ユニット」(16,500円)がマストでしょう。また、注目のドライブレコーダーは2種を用意。「カメラ別体型ドライブレコーダー(スマートフォン連携タイプ)」(63,250円)は、周辺環境を録画する機能を備えています。「カメラ一体型ドライブレコーダー」(21,450円)はオールインワンタイプ。さらに、スマートフォンのワイヤレス給電のQi規格となる「おくだけ充電」(13,200円)もあります。

オーディオにこだわりたい方には「トヨタプレミアムサウンドシステム(16スピーカー/12chオーディオアンプ)」(103,400円)。ちょっと面白い装備として「プロジェクションカーテシイルミ」(19,800円)があります。これは、夜間にフロントドアの横の路面に車名ロゴを照射するというもの。ひと味違った演出を楽しむことができます。

トヨタ クラウン RS 黒田明

写真はクラウン RS Advance

カスタム派には、エアロキットも用意されています。基本の「エアロパーツセット」(139,700円)は「RS仕様」に向けたもので、ボディ同色の「フロントスポイラー」「リヤスパッツ」の2点セット。モデリスタがプロデュースする「RS仕様」向けの「MODELLISTAエアロキット」(塗装済み364、100円)は「フロントウイングスポイラー」「サイドスカート」「リヤスタイリングキット」の3点セット。通常ボディ向けの「MODELLISTAエアロキット」(塗装済み214,500円)も同じくフロント/サイド/リヤの3点セットとなります。

TRDも同じように「RS仕様」向けの「エアロパーツセット」(塗装済み203,500円)と通常ボディの「エアロパーツセット」(塗装済み203,500円)があり、それぞれフロント/サイド/リヤの3点セット。また、TRDには「リヤトランクスポイラー」(塗装済み38,500円)と、「パフォーマンスダンパーセット」(99,000円)や「19インチ鍛造アルミホイールTRD SF4 &タイヤセット」(1台分721,600円)なども用意されています。

自分だけの1台を作り上げられる豊富なオプションの存在も、クラウンの魅力のひとつでしょう。

トヨタクラウンの維持費は?高い!?安い!?

クラウン=高級車というイメージ。だけどリアルな維持費はいくらくらい?

トヨタ クラウン

写真はイメージです

2018年6月に発売開始となった現行型の15代目クラウン。トヨタ・ブランドのフラッグシップカーを買おうと思うと、どれくらいのお金が必要なのか。購入にかかる費用と維持にかかる費用を検討してみました。

クルマを買うときに必要なお金は、クルマ本体価格だけでは済みません。最低限に必要な装備類もありますし、なによりも税金や保険、登録手続きに必要な費用も発生します。そこでクラウンの購入時に必要な費用を、トヨタのホームページのシミュレーションで確認してみました。

選んだのはクラウン RS(2.5リッター・ハイブリッド)。ボディカラーは、ホワイトパールクリスタルシャイン。シートは標準のファブリック。オプションと装備品として、ETC2.0ユニット(VICS機能付)、カメラ一体型ドライブレコーダー、フロアマットを選択しました。これは装備としては最低限度と言えるものでしょう。そこで導き出された数字は、以下のようなものでした。

車両価格                  5,516,500円
メーカーオプション+販売店装着オプション   131,450円
税金・保険(2019年12月登録)        47,580円
リサイクル料金                12,050円
販売諸経費(参考価格)            66,930円

合計                    5,774,519円

トヨタ クラウン 2018

写真はイメージです

高額なオプションとなるカーナビが標準装備のため、装備類が意外に安く、あまり総額が大きくなっている感じはしません。ざっくりと本体価格+25万円くらいですね。

ちなみに別途に都内のディーラーで同じように見積もりを取ると、販売諸経費が36,040円という違いがあるくらいで、ほぼ同じ内容です。ただし、トヨタ純正のQMIグラスシーラント(71,500円)とQMIスーパーファインビュー(27,500円)というコーティングをおすすめされました。合計で10万円近い額となりますが、500万円を超える高級車ですから、こうしたコーティングを最初に施工しておくのも悪くない選択ではないでしょうか。

また、ハイパフォーマンスなモデルである3.5リッターのRS Advance(車両価格7,034,500円)の場合は、同じ条件で総額が7,310,919円。2 L・ターボのS(車両価格4,834,500円)は、総額5,219,019円となりました。2リッター・ターボは燃費性能が他よりも悪いため減税額が少なく、そのために諸費用が大きくなっています。

全体として言えるのは、オプション装備をあまり欲張らなければ、クラウンの支払総額は、それほど高額になるわけではないということです。

メンテナンス フリー画像

写真はイメージです

では、維持費はどの程度かかるのでしょうか。これは、どの程度のメンテナンスを行うかによって大きく違ってきます。そこでヒントになるのがメンテナンスパックです。これは、各ディーラーが独自に行っているサービスで、点検と整備にかかる費用を一括にすることでお安くするというもの。多くの場合、新車購入から3年後となる最初の車検、その次の購入5年後までの車検に必要なメンテナンスをパックにしています。

たとえば、最も丁寧なメンテナンスを行うコースでは、「1か月点検」「6か月点検」「12か月点検」「18か月点検」「24か月点検」「30か月点検」そして「車検」と7回の入庫で、そこで行われるオイル交換などの油脂類と工賃までがセットになっています。価格は、都心や地方のディーラーなど、それぞれの土地によって異なりますが、東京都心部の店では、クラウンのようなLサイズのクルマは10万円弱。地方都市では8万円台というところもあるようです。これをパックではなく、個別に支払うと12~15万円ほどかかるため、ずいぶんと安くなっていると考えていいでしょう。

そうした維持費にプラスされるのが燃料費です。クラウン RS(2.5リッター・ハイブリッド)の場合、WLTCモード燃費は20lm/l。つまり年間1万km走るのであれば、500リッターの燃料が必要となります。2.5リッター・ハイブリッドはレギュラー・ガソリン仕様なので、500リッター×ガソリン価格が年間の燃料費となります。1リッターの価格が140円であれば7万円がガソリン代となります。

2リッター・ターボと3.5リッター・ハイブリッドはプレミアム・ガソリン仕様で、しかも燃費性能は2.5リッター・ハイブリッドよりも劣るので、もう少し燃料費が高くなるでしょう。WLTCモード燃費で16km/lの2リッター・ターボで同じ年間1万㎞走行で、ガソリン代が150円/lならば、年間の燃料費は93,750円となります。WLTCモード燃費12.4km/lの3.5リッター・ハイブリッドは、120,968円となります。

買取

それ以外にかかる維持費に自動車税があります。これは毎年4月1日にクルマを所有している人に対して課される道府県税。つまり毎年、支払わなくてはなりません。税額は排気量ごとに決まっており、東京都の場合は2リッター以下で39,500円、2.5リッター以下は45,000円、3.5リッター以下は58,000円が標準額となります。ただし、燃費の良いクルマはグリーン化特例となっており、おおむね75%、もしくは50%の減税措置になります。2.5リッター・ハイブリッドは75%減税対象となり11,500円、3.5リッター・ハイブリッドは50%減税の対象となって、29,000円となります。残念ながら2リッター・ターボは減税対象外となります。

メンテナンスにかかる費用はパックにすると3年間で8~10万円。燃料費は年間7~12万円。毎年の自動車税は11,500円~39,500円。これに任意保険にかかる費用をプラスした額がクラウンのだいたいの維持費となります。

トヨタクラウンの走りの実力は?!

ニュルブルクリンクで鍛えたクラウンの走りは日本の道にはどうか

トヨタ クラウン RS 黒田明

第15代目モデルとして2018年6月に登場したクラウン。その特徴のひとつが、ドイツのニュルブルクリンクサーキットまで出かけて仕上げた“走り”。そんな新型クラウンの走りはいったいどのようなものなのでしょうか。試乗した印象をレポートします。

若返りを狙って新しいデザインへ挑戦し、コネクテッド機能を充実させた新型クラウン。走りの面でも、「クラウン史上最高にスポーティな1台を目指しました」とカタログに記載されているように、新たな地平を目指しているのが特徴です。

トヨタ クラウン RS 黒田明
トヨタ クラウン TNGA

その“クラウン史上最高のスポーティ”な走りを支えるのが、新しく採用された「TNGA FRプラットフォーム」です。この新世代のプラットフォームは、優れた操縦安定性を実現するために、パワートレインなどの重量物を低い位置に配置し、前後の重量配分などが最適化されています。もちろん軽量・高剛性化も実施。また、スイッチ操作で運転特性を変化させる「ドライブモードセレクト」を全車標準装備しました。

さらに「RS仕様」には、減衰力を可変するAVS(アドバンス・バリアブル・サスペンション・システム)サスペンションを採用。まさに“走り”には、相当のこだわりを持って開発されています。

トヨタ クラウン RS 黒田明

そんな、“クラウン史上最高のスポーティ”とは、どの程度のものかを、都心部の公道で体験してみました。試乗車は、ハイブリッドではなく2.0リッター・ターボ・エンジンの「RS Advance」。2.5リッター・ハイブリッド、3.5リッター・ハイブリッドと比べれば、スポーティな走り味が強いはずです。

ところが、走り出して、すぐに思ったのは「なんというスムーズさ。そして静粛性が高い」というもの。路面の凹凸を上手にいなした、フラットな乗り心地の良さにも感心します。どんなにスポーティを謳おうとも、やはり、そこは“クラウンの伝統の中で”という注釈付きなのでしょう。ボディサイズも手ごろで、穏やかに走る分には、ふんわりと緊張感も何もありません。ロングドライブでの疲労感は相当に少ないはず。ちなみに、以前に試乗した新型クラウンのハイブリッド車は、この傾向がさらに強かったという記憶があります。

トヨタ クラウン RS 黒田明

そこで、スポーティを求めて、「ドライブセレクトモード」を「スポーツ S+」へ。クラウンの他グレードは「ECO」「NOMAL」「SPORT」の3種類しか選べませんが、「RS仕様」は、全部で6種類も選べます。「スポーツ S+」になると、パワートレインだけでなく、AVSによってサスペンションの減衰力もスポーティなものに変化してくれます。また、メーターは赤を基本としたホットなものになり、ステアリングの手ごたえもグッと重く、エンジンも高回転をキープしようとします。4000回転を超えたところでのダッシュ力は相当に鋭いものでした。そして、なによりも驚いたのは、そのエンジン・サウンドでした。ボリュームは、相当に抑えられていますが、粒のそろったビートのようなエンジン音は、非常に気持ちの良いもの。“クラウン史上最高のスポーティ”は、このサウンドだけも納得できてしまうものでした。

トヨタ クラウン RS

ただし、ちょっとした注文もあります。全体の質感はとても高いのですが、プラスチックそのままというパドルシフトのタッチが安っぽいのが残念なところ。触れる部分ですから、できれば、もっと硬質な素材にしてほしかったと思います。

とはいえ、クルマ全体として言えば“真面目に丁寧に造り込んだ”という印象を強く感じました。プレミアム&スポーティを印象付ける、派手な飛び道具的な装備やデザインがあるわけではありません。外連味のない上品なインテリアでも、自然とプレミアム感が伝わってきます。“日本人らしいおくゆかしい、プレミアム・スポーティ・セダンだった”。それが新型クラウンを走らせた感想です。

トヨタクラウンの歴史を初代から15代目まで振り返る

15代目クラウンを徹底解説! ブランドの価値となる、その積み上げたヘリテージを振り返る

トヨタ クラウン RS 黒田明

トヨタ・ブランドのトップ・モデルとして君臨するクラウン。2018年6月に登場した現行モデルは、なんと15世代となるように、トヨタの中でも特別に長く続くモデルです。そして、その歴史こそが、クラウンを特別な存在にする理由にもなっています。どんなブランドにも、その背景にはストーリーがあるもの。クラウンのストーリーを振り返ってみます。

日本初の純国産の本格乗用車と認められた初代クラウン

初代 トヨペット クラウン

初代クラウンの誕生は、今から64年前となる1955年。当時の日本は、まだ“戦後”の雰囲気がたっぷり残っているという状況です。自動車産業は未熟で、外国車に対して、性能だけでなく価格面でも劣っていたため、「国産自動車工業不要論」さえ主張されるほど厳しい状況でした。そのために、日本の自動車メーカーの多くは海外メーカーと提携を行い、海外メーカーの日本生産、いわゆるノックダウンを行っていました。日産は英国のオースチンとの提携で、三菱重工が米国のカイザー・フレーザー、いすゞ自動車が英国ヒルマン、日野ヂーゼル工業(現在の日野自動車)が仏国ルノーといった具合です。

そうした中、トヨタは純国産路線を選択しました。当時としては、非常にリスキーな選択です。技術の進んだ外国メーカーのクルマと同等の性能や価格を実現できなければ、自動車メーカーとしての存続も危ぶまれたはず。しかし、そんな不安視された中、1955年1月に登場したトヨペット・クラウンは大成功を納めます。「豪華、国際水準」と評価され、日本初の本格乗用車と認められたのです。また、当時、クルマを購入する個人は少なく販売先のメインはタクシー会社でした。そのためトヨペット・クラウンも、個人向けのトヨペット・クラウンRS型と、タクシー会社向けのトヨペット・マスターRR型の2モデルが用意されていました。タクシーで使うのに便利だという理由から、後席ドアが後ろ向きに開く、いわゆる“観音開き”のドアがされていました。

本格乗用車から日本を代表する高級車へ

トヨタ クラウン セダン 2代目

成功した初代から7年後の1962年に第2世代のクラウンが誕生します。モダンになった2代目モデルには日本乗用車としては初のV8エンジンを搭載したクラウン・エイトを追加し、高級路線へ歩み始めます。

3代目 トヨタ クラウン ハードトップ

1967年の3代目モデルも高級感を強調し、“白いクラウン”というキャッチフレーズでオーナーカーの色合いを強めました。また、このモデルには2ドアハードトップを追加し、プレステージスペシャリティの先駆けとなります。

トヨタ クラウン 4代目

そして、1971年には「くじら」とあだ名される4代目モデルが登場。水平基調ではなく、なだらかな曲面で構成されたスピンドルシェイプ(紡錘型)のボディが採用されていたのです。もちろん、当時としては非常に斬新なデザインでした。

大きく変わった5代目クラウン

5代目 トヨタ クラウン

1974年に登場した5代目は、一転、ボクシーなスタイルとなり、優雅さと高級感が強調されていました。世界初のオーバードライブ付き4速ATを採用するなど、挑戦的な技術も盛んに採用され、好調なセールスも記録されています。

6代目クラウン

1979年に登場した6代目モデルは、先代の路線を踏襲した端正なスタイルで人気を維持。1980年には当時としては最新技術となるターボ・エンジン車を追加しています。

トヨタ クラウン(7代目)

今も伝わる「いつかはクラウン」という名キャッチフレーズで世に送り出されたのが、1983年誕生の7代目モデルです。エッジの効いた直線基調のエクステリアは、スタイリッシュさと高級感が絶妙にバランスされており、高級パーソナル・セダンの象徴として、さらに人気を高めました。

8代目 クラウン

そして1987年にはスタイリッシュさをさらに磨き込んだ8代目が登場。好景気のバブル期の中、1990年に累計販売台数300万台を突破します

レクサスとは異なる独自路線を歩むそして、9代目クラウンの登場

9代目クラウン

1989年にはクラウンにとって、見逃せない新型車が登場します。それがレクサスLS(日本での発売名はセルシオ)です。4リッターV8エンジンを搭載したレクサスLS(セルシオ)は、もちろんクラウンよりも大きなクルマでした。そこで1991年に登場した9代目クラウンは、セルシオに迫るサイズの上級モデルのクラウン・マジェスタを用意。「日本のプレステージサルーン」を謳います。レクサスLS(セルシオ)の主戦場が海外市場であることにたいし、クラウンは日本市場を重視した高級車として続いていくことが宣言されたのです。

10代目クラウンの登場

10代目クラウン

そして1995年に10代目モデルが登場。これまで伝統的に採用されていたフレーム構造のボディが見直され、マジェスタとクラウンはプラットフォームを共用し、フルモノコックボディが採用されました。伝統を重視した重厚なイメージのクルマでした。

11代目クラウンの登場

トヨタ クラウン

1999年に登場した11代目は、スポーティ・グレードとなるアスリートを追加したのが特徴でしょう。スタンダードなクラウンに対し、スポーティなアスリート、より高級なマジェスタという3グレード構成に。2001年にはマイルド・ハイブリッド車が追加されたのもトピックのひとつです。

2000年代の基礎となったゼロ・クラウン。そして12代目クラウンの登場

クラウン 12代目

2003年に通称“ゼロ・クラウン”と呼ばれる12代目モデルが誕生します。名前のとおりに「ゼロから開発された」ということでプラットフォームが一新。走りのレベルが一気に高まったのが特徴です。しかも、このプラットフォームは改良が続けられ、先代となる14代目にまで使用されるほどの出来の良いものでした。

ハイブリッドモデルが話題になった13代目クラウンの登場

13代目クラウン

2008年には先代モデルを正常進化させた13代目モデルが登場。本格的なハイブリッド・モデルを追加したのが話題となりました。

14代目クラウンの登場

14代目クラウン

2012年に登場した14代目モデルは、そのルックスに注目が集まりました。非常に大胆なデザインのグリルは、今となっては違和感がないかもしれませんが、デビュー直後は賛否両論で大きな話題となったのです。また、ショッキングなピンク色のクラウンが用意されたのも驚きのひとつ。振り返ってみれば、“挑戦”はクラウンの歴史そのもの。大胆なことはクラウンとしては、当然のことだったのではないでしょうか。

15代目に進化したトヨタクラウン。先代クラウンとの違いはどこにある?

先代クラウンとはグレード編成から車体もパワートレインもすべて異なる

トヨタ クラウン RS 黒田明

2018年6月に登場した第15世代となる現行クラウン。このモデルの開発を担当したチーフエンジニアの秋山晃さんは「初代クラウンが誕生した創業期の意志を継承し、“日本人の頭と腕”で、もう一度、世界を驚かせたい。そんな気概で開発を進めてきました。デザインや走り、コネクテッド、すべての面でお客様にハっとしていただけるクルマに仕上がったと実感しています」と説明します。

実のところ15世代となる新型クラウンは、“すべての面でお客様にハッとしていただける”と言うだけあって、プラットフォームからパワートレインといったハードウェア類がすべて一新されています。さらに、「挑戦と革新を続ける初代コネクティッドカー」と謳うように、先進のコネクテッド機能も積極的に採用されているのも特徴です。これも、当然、先代モデルとの大きな違いとなります。

14代目 トヨタ クラウン アスリート

また、グレード編成が変化したのもトピックのひとつ。これまでのクラウンは、スポーティな「アスリート」と、トラディショナルな雰囲気の「ロイヤル」、そして一段階ステイタスを高めた「マジェスタ」という3グレード編成となっていました。しかも、3グレードはそれぞれ専用のエクステリアが用意されているだけでなく、マジェスタはボディ寸法も変更されているほど大きな違いがありました。ところが15世代目となる新型では、そうした区分が取り払わされ、エクステリア・デザインは1種類だけに変更されました。

TNGAから生まれたFRプラットフォーム

トヨタ クラウン TNGA

15世代の新型クラウンに採用されたプラットフォームは。新世代のTNGAの FRプラットフォームです。現行のプリウスやカムリなどに採用されているTNGAのFFプラットフォームと同じ思想で生まれた最新のプラットフォームです。パワートレインをより低い位置に配置して低重心化を図ると共に、フードやフェンダーにアルミ材を採用するなどして、前後重量バランスを最適化しています。サスペンション方式は、フロントがハイマウント方式のマルチリンク、リヤにもマルチリンクを採用。フロントにダブルウィッシュボーンとリヤにマルチリンクであった先代から、フロントのサスペンション方式が変更となっています。

2つのハイブリッドと2リッターターボ

トヨタ クラウン RS 黒田明

新型クラウンに搭載されるパワートレインは3種類あります。2.5Lのハイブリッドと3.5Lのハイブリッド、そして2Lのガソリンターボエンジンです。先代モデルは、2.5LのV6エンジンに2.5Lのハイブリッド、そしてマジェスタに3.5リッターのV6が用意されていました。2.5Lのハイブリッドは、同じように見えますが、新型はエンジンがダイナミックフォースと呼ばれる新世代のA25A-FXSが採用されています。また、3.5Lのハイブリッドには、より高性能なマルチステージハイブリッドトランスミッションが使われています。マルチステージハイブリッドは、2次電池にリチウムイオン電池を採用しているのも、従来との違いとなります。

新世代パワートレインのスペックは以下のもの。
2.5Lハイブリッドのシステム最高出力226馬力で、WLTCモード燃費は20.0㎞/l。3.5Lハイブリッドはシステム最高出力359馬力でWLTCモード燃費は16.0㎞/l。2Lのガソリン・エンジン車は、最高出力245馬力・最大トルク350NmでWLTCモード燃費12.4㎞/lとなります。

“初代コネクティッドカー”を謳うコネクテッド機能

トヨタ クラウン 2018

新型クラウンは“初代コネクティッドカー”を謳うだけあって、通信機能の充実も先代との違いです。大きいところで言えば、車載通信機DCMを標準搭載していること。これを使ったT-Connectサービスを3年間無料で提供してくれます。

「ヘルプネット(エアバッグ連動タイプ)」は、交通事故でエアバッグが作動したときに専用オペレーターが警察や消防に取り次ぎ、必要であればドクターヘリなども手配するというサービスです。すでにクラウンでは先代モデルでも採用されていましたが、新型クラウンでは、さらに快適度をアップする「オペレーターサービス」を追加しています。これは、専任のオペレーターがナビの目的地設定や、ホテル・レストランの予約など様々なリクエストに対応してくれるサービスです。また、道路に設置されたインフラ整備やクルマ同士が直接通信して、ドライバーに危険などを知らせるITS Connect機能もオプションで用意されています。

サイズや基本デザインは意外と変わっていない

14代目 トヨタ クラウン

14代目 トヨタ クラウン

トヨタ クラウン RS 黒田明

15代目 トヨタ クラウン

中身を大きく変えた15代目の新型クラウンですが、逆に先代とあまり変わっていない部分もあります。それがサイズです。旧型の寸法は全長4895×全幅1800×全高1450mmに対して、新型は全長4910×全幅1800×全高1455mm。全長で15㎜、全高で5㎜しか変更されていません。室内寸法も、旧型は室内長1975×室内幅1510×室内高1190㎜のところ、新型は室内長1980×室内幅1500×室内高1185㎜。乗り比べたときに、ほとんど差を感じることのないほどの、わずかな違いに納められています。

また、内外装のデザインも一新していますが、その実、“誰が見てもクラウンだと分かる”のも特徴です。逆台形のグリルの下側が左右に広がっているデザインは、先代のクラウン・ロイヤルを継承していることは一目瞭然。また、ドライバーの前に大きな2眼のメーターを据え、センターに大きなモニターを置いて、その横に縦のエアコン噴き出し口が添えらるというインテリアの配置も先代と新型は変わりません。また、シフトノブがドライバー側に寄せられるレイアウトも先代からの継承。

トヨタ クラウン RS 黒田明
14代目 トヨタ クラウン

14代目クラウン:全長4,895×全幅1,800×全高1,450mm

トヨタ クラウン RS 黒田明

15代目クラウン:全長4,910×全幅1,800×全高1,455mm

アクセルペダルがオルガン式なのも先代と同じ。助手席のリクライニングのボタンが車両の中央側にもあり、運転席側から操作できるのも伝統のひとつでしょう。すべてを新しくしながらも、随所に伝統を感じさせる。それが新型クラウンでした。

鈴木ケンイチ

モータージャーナリスト。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)

鈴木ケンイチ