軽自動車は何故660ccという排気量なのか?
更新日:2024.09.09
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軽自動車が660ccという排気量になって25年が経過しました。
ところで、軽自動車はどのようにして660ccという排気量になったのでしょうか?? また、現在の軽自動車制度の問題点とは??
ところで、軽自動車はどのようにして660ccという排気量になったのでしょうか?? また、現在の軽自動車制度の問題点とは??
14年続いた550cc時代
1976年、それまで360ccだった軽自動車の排気量はまで550ccまで拡大されました。
大きな理由は、排ガス対策で出力低下が発生したためです。
1970年の米国マスキー法は日本にも影響を与え、出力の小さな軽自動車で排ガス対策を行うと力不足であると判断され550ccへ拡大されました。
550cc時代の終焉を迎える少し前、1987年にはアルトワークスが64馬力を発揮。ここで発生した馬力規制が現在まで続いています。
550cc時代の軽自動車の車体サイズ上限(規格)は「全長3.2m×全幅1.4m×全高2m」。
全高2mに関しては、1949年の軽自動車誕生から変わっていません。
大きな理由は、排ガス対策で出力低下が発生したためです。
1970年の米国マスキー法は日本にも影響を与え、出力の小さな軽自動車で排ガス対策を行うと力不足であると判断され550ccへ拡大されました。
550cc時代の終焉を迎える少し前、1987年にはアルトワークスが64馬力を発揮。ここで発生した馬力規制が現在まで続いています。
550cc時代の軽自動車の車体サイズ上限(規格)は「全長3.2m×全幅1.4m×全高2m」。
全高2mに関しては、1949年の軽自動車誕生から変わっていません。
550ccをベースに1.2倍に。1990年、軽自動車の排気量が660ccへ
排気量がアップしただけでなく、全長の規格も10cm拡大されました。
どうして550cc→660ccという数字になったのか??
それは車格が大きくなり、安全対策も行うとボディが重くなり、NAの550ccでは非力だからという理由でした。30%の出力向上をめざし、20%の排気量増加と10%の技術革新でおおよそ達成できるという判断され、「550cc×1.2=660cc」という数字に決まりました。
1998年、ボディサイズも拡大し「新規格」と呼ばれる現在の軽自動車規格へ。
全長は更に10cm伸び、全幅も片側4cm拡大することが可能になりました。幅は以前販売されていたサニトラ等と変わらないほどのサイズになり、より快適に。
660cc規格になってからはNAエンジンでも50~60馬力を発揮し、ターボを装着した車両はトルク10kgm(※NA1000cc級)となり、街乗りでは快適な運転が可能になりました。
どうして550cc→660ccという数字になったのか??
それは車格が大きくなり、安全対策も行うとボディが重くなり、NAの550ccでは非力だからという理由でした。30%の出力向上をめざし、20%の排気量増加と10%の技術革新でおおよそ達成できるという判断され、「550cc×1.2=660cc」という数字に決まりました。
1998年、ボディサイズも拡大し「新規格」と呼ばれる現在の軽自動車規格へ。
全長は更に10cm伸び、全幅も片側4cm拡大することが可能になりました。幅は以前販売されていたサニトラ等と変わらないほどのサイズになり、より快適に。
660cc規格になってからはNAエンジンでも50~60馬力を発揮し、ターボを装着した車両はトルク10kgm(※NA1000cc級)となり、街乗りでは快適な運転が可能になりました。
コンパクトカーの税金を安くならず、逆に軽自動車の税金がアップした状況
日本では軽自動車がかなり普及していますが、理由は自動車税が安い点でしょう。
年間7200円(自治体によっては~1.5倍)という自動車税の安さは魅力的ですね。
一方1000cc以下の普通乗用車は29,500円、1500cc以下は34500円となっています。
登録しているだけで払わなければならない金額に3倍以上の開きがあり、あまり自動車を乗らない家庭からしてみれば、大きな維持費の負担に繋がります。
「何故、ドアが分厚く作られている(安全性)、車種によっては軽自動車より燃費が良いコンパクトカーも存在するのに、税金にこれほどの違いがあるのか??」という点は、多くの自動車愛好家・専門家にとって疑問でした。
「自動車業界が自動車税撤廃を提唱しているし、撤廃までは行かなくとも1000cc~2000ccクラスの税金が下がるのでは??」という予想を立てていた方も居ましたが、国が示したのは「軽自動車の増税」でした。
近年の軽自動車ブームにより支えられていたメーカーからも意見が寄せられ、ユーザーからも「比較的お金のない人を支えている軽自動車を増税して、大排気量車両(2500cc~)の増税が行われないのは何故??」というもっともな意見が続出。
結局、2015年4月以降に登録後の車両が増税となったのは記憶に新しい出来事です。
年間7200円(自治体によっては~1.5倍)という自動車税の安さは魅力的ですね。
一方1000cc以下の普通乗用車は29,500円、1500cc以下は34500円となっています。
登録しているだけで払わなければならない金額に3倍以上の開きがあり、あまり自動車を乗らない家庭からしてみれば、大きな維持費の負担に繋がります。
「何故、ドアが分厚く作られている(安全性)、車種によっては軽自動車より燃費が良いコンパクトカーも存在するのに、税金にこれほどの違いがあるのか??」という点は、多くの自動車愛好家・専門家にとって疑問でした。
「自動車業界が自動車税撤廃を提唱しているし、撤廃までは行かなくとも1000cc~2000ccクラスの税金が下がるのでは??」という予想を立てていた方も居ましたが、国が示したのは「軽自動車の増税」でした。
近年の軽自動車ブームにより支えられていたメーカーからも意見が寄せられ、ユーザーからも「比較的お金のない人を支えている軽自動車を増税して、大排気量車両(2500cc~)の増税が行われないのは何故??」というもっともな意見が続出。
結局、2015年4月以降に登録後の車両が増税となったのは記憶に新しい出来事です。
今流行りの軽自動車は「軽くない??」
税金以外でもコンパクトカーとの格差が指摘されています。
普通乗用車は、0.5トンごとに重量税が変化します。それは車検時に直接負担となります。
コンパクトカーは、衝突安全性を高めるなどの対策により、「燃費が良く定番」と言われる1300cc~1500ccクラスでも車重1000kgを僅かに超え、1500kg以下と同じ重量税になるケースも増えてきました。
※場合によっては2クラス以上の車種と重量税の負担額が変わりません。2.5リッタセダン等の一部車種は1500kg以下に収まっているケースがあります。
「安全だと思って軽よりコンパクトカーを選んだのに車検が高い・・・」という疑問が生まれます。
更に疑問なのは「軽自動車なら1000kgを超えていても重量税が一定(~6300円)」という点でしょう。
「ダイハツ・タント」や「ホンダ・N-BOX」などの一部トールワゴンタイプは1000kgを超えるグレードの車両が存在。
(※ミラ・アルトなどのスタンダードな軽自動車は、現行車も比較的軽量に仕上がっています)
1010kgのコンパクトカーと1010kgの軽自動車では、重量税の額が大幅に違いますね。
6600円と24600円を比較すると、車検時に約4倍もの差が発生していることになります。
「重量税」という名目にも関わらず、軽自動車に関しては「660ccの車種」に対して重量税が課せられていることになります。
この制度では、軽自動車が「軽くないのに優遇されている」と感じる人が多いでしょう。
普通乗用車は、0.5トンごとに重量税が変化します。それは車検時に直接負担となります。
コンパクトカーは、衝突安全性を高めるなどの対策により、「燃費が良く定番」と言われる1300cc~1500ccクラスでも車重1000kgを僅かに超え、1500kg以下と同じ重量税になるケースも増えてきました。
※場合によっては2クラス以上の車種と重量税の負担額が変わりません。2.5リッタセダン等の一部車種は1500kg以下に収まっているケースがあります。
「安全だと思って軽よりコンパクトカーを選んだのに車検が高い・・・」という疑問が生まれます。
更に疑問なのは「軽自動車なら1000kgを超えていても重量税が一定(~6300円)」という点でしょう。
「ダイハツ・タント」や「ホンダ・N-BOX」などの一部トールワゴンタイプは1000kgを超えるグレードの車両が存在。
(※ミラ・アルトなどのスタンダードな軽自動車は、現行車も比較的軽量に仕上がっています)
1010kgのコンパクトカーと1010kgの軽自動車では、重量税の額が大幅に違いますね。
6600円と24600円を比較すると、車検時に約4倍もの差が発生していることになります。
「重量税」という名目にも関わらず、軽自動車に関しては「660ccの車種」に対して重量税が課せられていることになります。
この制度では、軽自動車が「軽くないのに優遇されている」と感じる人が多いでしょう。
「660cc」という、1990年付近に決められた制度が、2015年まで続いている日本。
更なる排気量アップやサイズアップが行われれば、コンパクトカーとの税金格差が更に広がる恐れもありますね。
疑問点だらけの軽自動車制度。果たしてこのまま続いていくのでしょうか??
更なる排気量アップやサイズアップが行われれば、コンパクトカーとの税金格差が更に広がる恐れもありますね。
疑問点だらけの軽自動車制度。果たしてこのまま続いていくのでしょうか??