憧れのオープンカー。ソフトトップの良さとは?どんなデメリットがあるのか?

ソフトトップが選ばれる理由

ホンダ S2000

最近は金属製のルーフを器用に折りたたんで、しかも電動で開閉できるオープンカーも増えました。

なにより手軽にスイッチ一つで開閉できるのと、もしもの時に硬い素材で守ってもらえる安心感も小さくないはず。メルセデス・ベンツSLKの初代モデルあたりからどんどん増え始め、ダイハツ・コペンのような軽自動車でも採用されていますよね。

しかし、それでもソフトトップは根強い。

これはどうしてなのでしょうか。それにいろいろと噂には聞くデメリットの数々も見過ごせません。

まず気になる部分を

雨漏り

ソフトトップ、「幌」とはいっても最近のものはビニール製だったり、実際に布を用いていても複層構造で丈夫にできていたりして、素材そのものから雨が滲んでくるということはまずなさそうです。

むしろ、車体との結合部分。ルーフ前端部分のパッキンだとか、後方の固定部位、また水抜きドレン(穴)の詰まりなどから車内に水が浸水する、ということが主のようです。

ただ、これは作りが悪かったりするとハードトップやTバールーフでも起こり得ることですので、ソフトトップ特有とは言いにくいですね。

リアスクリーン

最近はガラス製のものが多いですが、少し前のものだと透明の樹脂を使っているものも多く、これがよく素材変化を起こして曇ったりヒビが入ったり、そしてその交換が厄介だったりと手を焼きました。

たとえばNA型ロードスターはビニールスクリーンでしたが、のちのNB型以降はガラス製になり、このあたりは改善されましたよね。

しかもマツダはNB型の幌をNA型にも流用できる、というたいへん「親切な」設計をほどこしていて、多くのNAユーザーがガラス幌に交換したものです。

ソフトトップ本体の劣化

やはり熱や紫外線、寒いと縮んだりもしますからそうした気候変化によってソフトトップそのものが劣化するのは否めません。

たとえば初代ロードスターの青空駐車で幌未交換というクルマはちょっとしたものかもしれません。同じくホンダ・ビートもほぼ今現存しているクルマを購入するなら幌の交換を視野に入れたほうがいいでしょうね。

暑い、寒い

まあ、それはそうでしょう。鉄製の屋根に比べたら薄くて柔らかい素材ですから、熱も寒さもそのまま通してしまいます。

夏なんかはこのまま締め切りでエアコンかけるより、屋根開けちゃった方が早い、なんていう場合も。このあたりは、二輪車よりはマシ、くらいの心づもりがいいかもしれませんね。また、雨が降るとパラパラと傘をさした時のような音がします。

イタズラ

「幌」であるというだけで狙われる、というのも実に理不尽なものですが、けっこう多いみたいです。

とあるディーラーさんのお話ではすでにS660を新車購入された方でも被害に遭われている方が複数いらっしゃるとか。エスロクはまだ新しいですし、なにより目立ちますから標的にされやすいかもしれないですよね。

ちなみにマツダディーラーで同じ質問をしたところ、新ロードスターを含め、あまりそういう話は聞かないのだとか。ご参考までに。

ソフトトップ、こんなにイイ!

軽い

手動タイプなら折りたたみ式メタルトップの、屋根単体でなら半分以下の重さといったところでしょう。

スポーツカーにはとにかく軽さが重要、という観点に立てば、多少の耐候性に劣ってもソフトトップを選択するのがベストという考え方もある意味正しいですよね。

NC型ロードスターではRHT車(金属の折り畳み屋根)はソフトトップ車より30Kg以上重くなっていたとか。子供一人分の重さは無視できません。

安い

折りたたみ式メタルトップタイプよりも、遥かに安いです。

同じくNC型ロードスター同士の比較では金額にして約20万円、RHT車より安い設定になっていました。その代わり劣化した際の交換などにも費用はかかってしまいますから、長い目で見るとそんなに大きなアドバンテージではないかもしれませんが。

もどかしくない

たとえばND型ロードスターの手動ソフトトップの操作は、ルーフのフックひとつ外せばそのままパタパタと、それこそ10秒足らずで開けてしまえます。

閉める時もロックを解除してやはり10秒、この場合はもうすこしかかるかもしれませんが、それでも20秒は必要ないでしょう。

つまりこのカンタンさ、手軽さですよね。開けたい時にパッと開けられるこの「身軽さ」のようなものがスポーティというものではないでしょうか。電動トップ同士で比べてもメタルトップよりソフトトップの動作の方が早いようです。

格好いい

これは人それぞれかもしれませんが、先の「身軽さ」を印象付ける操作感だったり、雨風をあまり気にしないで「潔く」乗っているというその姿、乗り方の格好良さを演出してくれるのも「幌」の良さではないでしょうか。

折りたたみ式メタルトップは確かに複雑な機構やその動作もちょっと物珍しくてその点では魅力がありますし、なにより耐候性の高さは「幌」の及ぶところではないですよね。

このあたり、「爽快感」と「快適性」を両方とも「欲しい」と欲張りに考えるか、「幌」の「潔さ」、「身軽さ」の格好良さをとるか、の選択ですよね。

荷物が積める

これちょっと見落としがちなんですが、「幌」は比較的コンパクトに折りたたんでおくことができるので、たとえば荷室、トランクルームにあまり影響が出ません。

折りたたみ式メタルトップだとこうは行かなくて(NCは比較的余裕アリ)、大概にしてトランクルームに折りたたんだ屋根が占領してしまうというのが実情です。なので「オープンにして都内から箱根一泊」とか、「オープンにして都内から軽井沢一泊」というのが、できにくいわけです。

その点「幌」はトランクルームをほぼそのまま活かせますから、なんなら三泊四日程度の旅行なんていうのも現実的だったりします。ちゃんと屋根も開けて、ということです。

なにより「オープンな性格」の魅力

ソフトトップ、「幌」には確かに現代の乗用車として不便だったり扱いにくい点もなくはないのでしょうが、しかし一度ハマるとやめられないという人も少なくありません。

冷静に考えると確かに躊躇してしまうようなところもあるのですが、しかし乗ってみるとその開放感・・・というより、手軽にパッと開け閉め出来て、しかも、「開けて走るためにそうしてある」という姿がなにより心を惹く要素かもしれません。

まさしく「オープンな性格」が気持ちを明るくさせてくれる、これは間違いないでしょう。もしかしたら新たな人生観を獲得できるかも知れませんよね。

折りたたみ式メタルトップと、今回ご紹介した「幌」、これは実際問題保管場所の問題やクルマをどう使うかという考えのもとにお選びになるのが良いと思います。

快適性もあり現代的な印象のある折りたたみ式メタルトップを採るか、ちょっとクラシックでも身軽さ、軽快さ、格好良さの「幌」を採るのか。ガレージ車庫の方なら「幌」は保管もしやすいでしょうし、青空駐車の方にはメタルトップという選択になりやすいでしょう。

ただ、筆者が契約している月極駐車場のお隣、NA型ロードスターはビニールのリアスクリーンも綺麗なまま何年も乗っていますし、適切に手入れをしていれば、全く問題なく使えるのが現代における「幌」事情、ということなのかもしれません。

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