車重を10kg軽くするとどれほどの効果があるの?~バネ下ってどこ?~

2019 荷物 荷室

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「車両重量を軽くすると燃費が良くなる」や「バネ下重量を軽くすると性能が向上する」という話。これは実際に効果があるのか?体感できるものなのか?気になる方も多いのでは?今回は自動車にまつわる「重さ」の話です。

文・西川 昇吾

西川 昇吾|にしかわ しょうご

1997年生まれ。富士スピードウェイ近隣で生まれ育ち、大学で自動車に関する学習をする傍ら、自動車ライターとしての活動を始める。過去にはコミュニティFMのモータースポーツコーナーにてレギュラー出演経験あり。「書くこと、喋ることで自動車やモータースポーツの面白さを伝える」を目標とし、様々なジャンルのライティングや企画に挑戦中。

西川 昇吾
Chapter
10kgでどのような効果が?
50kg程度から影響が出始める?
バネ下重量とは?
ちょっとの心がけで軽量化

10kgでどのような効果が?

まず日常で考えられる街乗りや高速道路での移動といった走行でしたら、車両重量を10kg程度軽くしたところで大きな差は発生しません。確かにサーキットでのラップタイムや、動力性能ではコンマ数秒の差が発生することはあります。

むしろこのようなシチュエーションではそのコンマ数秒が重要な意味を持つときがあるので、「たかが10kg、されど10kg」という風になります。しかし通常の公道走行でしたら、車両重量が10kg増えたところで燃費に影響を及ぼすことはほとんどありません。

むしろ通常の公道走行でしたら10kgの車両重量減よりも、タイヤの空気圧やアクセルの踏み方などに注意した方が燃費にいい結果をもたらします。ですが、軽い方が好ましいのも事実。燃費はもちろん、もしもの時の急制動でより短い距離で止まれるのは軽い方です。

「絶対に10kg減らすべき!」というほどではないですが、常日頃から必要以上に荷物を積まない心がけをしておくといいかもしれません。

50kg程度から影響が出始める?

では何kgぐらいから燃費やハンドリングに影響が出るのか?という疑問ですがこれは一概には言い切れません。というのもここらへんは人間の感覚的なものも影響してくるからです。筆者が個人的に思うには50kg程度、つまり同乗者を乗車させるあたりから影響が出始めるかと思います。

若干ですが燃費の悪化が感じられる場合もありますし、ハンドリングも鈍く感じます。もちろんより多くの重量増となれば影響は大きくなってきます。もし興味がある人は人を乗せていないときの平均燃費と、人を乗せた時の平均燃費を計測して比較してみるのも面白いかもしれません。

バネ下重量とは?

よく効果があるとされているバネ下重量の軽量化。「バネ下重量を1kg軽くすると車両重量を10kg軽くするのと同じ効果がある」という声も挙げられますが、本当でしょうか?

まずバネ下重量というのは、その言葉の通りサスペンションの下に取り付けられたパーツ類の重量のことを指します。具体的に例を挙げるならばタイヤ・ホイールや、ブレーキ関係のパーツですね。

自動車のサスペンションはタイヤ・ホイールを通じて路面からの入力を受けます。つまり基本的にはバネより下の部分から入力を受けるのです。この部分を軽くすることにより、サスペンションの反応が良くなり乗り心地やハンドリングに良い影響を与えます。

そのためバネ下重量の軽量化が重要と言われているのです。「バネ下重量を1kg軽くすると車両重量を10kg軽くするのと同じ効果がある」は言い過ぎかもしれませんが、バネ上よりも軽量化の効果が大きい部分といえます。

ちょっとの心がけで軽量化

公道走行を基本とした市販車を徹底的に軽量化するメリットはあまりありませんが、荷物を室内に必要以上に置かないことなどを心がけましょう。少しでも軽量化しておくことで燃費や安全性に良い結果をもたらすことは事実です。

バネ下重量についても、もしホイールを交換する機会があれば、タイヤを含めてノーマルよりも軽量なものを選びたいですね。
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