“軽量化”と”剛性”の2つで見るGT-Rの進化【R32型−R35型】

GT-R

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GT-Rは、ひたすら速さを求めて技術に磨きがかけられてきた車です。
今回は車重、剛性、駆動システム、エンジン、トランスミッションなどの視点からR32以降のGT-Rの進化を見ていきましょう。
Chapter
GT-Rはどんどん重くなっている
GT-Rの車重が増加する原因
軽量素材の使用で可能な限り車重を抑える
重量バランスも重視

GT-Rはどんどん重くなっている

GT-Rは誕生して以来、世界屈指のスポーツカーであるポルシェのライバルであり続けてきました。
ポルシェと肩を並べるには速さが必須条件です。そして、速さを考えた時に重要となるのは車体の軽さ。
軽量化の問題は速さを究めるには避けて通ることはできません。
しかし、32型以降のGT-Rを見てみると、意外にも車重は増加の一途を辿っています。下記は32型以降の車重を並べたものです。

R32型:1430kg~1480kg
R33型:1530kg
R34型:1560kg
そして、R35型は・・・1730kg~1740kgです。R32型と現行のR35型では300kg近く違います。

一体、この車重の増加は何が原因なのでしょうか?

GT-Rの車重が増加する原因

前述したように、GT-Rは決して軽い車ではありません。

しかし、これはもちろん軽量化に取り組んでこなかったからではなく、ほかの理由があります。それが剛性の高さです。速さを求めるうえで軽量化と同じく大事なことは、速さを引き出すための動力性能やパワー。

ただ、それらの高い動力性能や大きなパワーが発揮されるためには高い剛性が必要です。そこで高い剛性を求めようとすると、どうしても車重は重くなってしまいます。GT-Rの車重がモデルチェンジするごとに増加しているのは、ボディ剛性を高めているからです。

軽量素材の使用で可能な限り車重を抑える

剛性を上げると共に、軽量化もグラム単位で進められてきました。

例えば、R32型からR34型までのボンネットやフェンダーはアルミで造られています。ほかにも軽量化のために、バッテリーの小型化、軽量ホイールの採用などが行われてきました。
ところで、現行のR35型の価格は約1000万円です。以前より価格帯が上昇した理由には軽量素材が様々な部分に使われていることが原因の1つと思われます。もし、一般的な素材が使われていたならば、R35型は更に車重が増加していたでしょう。

重量バランスも重視

剛性の上昇、軽量化と並行して重量バランスの最適化もされています。

R32型ではほぼ6:4だった前後バランスは、R33型で54,8:45,2にまで改善。R35型では52:48と理想的な比率となりました。R35型のバランス最適化に貢献したのは全長の短いV型エンジンです。この理想的なバランスによって、R35型の走行性能は更に高まりました。

GT-Rが現在でもポルシェのライバルとして認知されているのは、絶え間ない軽量化、高剛性の追求のおかげです。他の車を圧倒するポテンシャルを持つGT-Rのステアリングをぜひ1度握ってみて下さい。
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