ディーラーマンは本当にクルマ好き? なかなか聞けないディーラーの内部事情 ー後編
更新日:2024.09.09
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前回は「ディーラーでの商談の進め方」について紹介しました。上手な値引きの進め方がお分かりいただけたかと思います。今回は、「メーカーとディーラーの不思議な関係」「ディーラーに勤めている営業マンはクルマ好きが多いのか」といった、あまり知られていないウラ事情について紹介していきます。(前編はこちらへ)
文・赤井福
文・赤井福
メーカーとディーラーの違いとは?
みなさんは、クルマを開発・生産する会社と販売する会社が異なっていることをご存知でしょうか?トヨタを例にすれば、クルマを生産するのがトヨタ自動車で、販売するのは○○トヨタ販売という社名で、経営母体も異なります。
前者をメーカー、後者をディーラーと呼び、ディーラーはメーカーとクルマの専売契約を結んでいるだけなのです。ですから、ディーラー側が経営に困ってもメーカーが助けてくれることはなく、最悪の場合、販売権を取り上げてしまうことだってあります。
トヨタのディーラーのなかには、ネッツ店、カローラ店、トヨペット店、トヨタ店と4種類があり、基本的にそれぞれのは独立しており、お互いがライバルです。そのため、共通の取扱車種(アクア、プリウスなど)の商談は、激戦となります。
前者をメーカー、後者をディーラーと呼び、ディーラーはメーカーとクルマの専売契約を結んでいるだけなのです。ですから、ディーラー側が経営に困ってもメーカーが助けてくれることはなく、最悪の場合、販売権を取り上げてしまうことだってあります。
トヨタのディーラーのなかには、ネッツ店、カローラ店、トヨペット店、トヨタ店と4種類があり、基本的にそれぞれのは独立しており、お互いがライバルです。そのため、共通の取扱車種(アクア、プリウスなど)の商談は、激戦となります。
お付き合いすべきディーラーの特徴とは?
販売店それぞれに基幹車種があり、販売利益の大きなクルマを持っているところは、経営もやりやすくなり、社内風土も良くなる傾向にあります。トヨタディーラーのなかでも、トヨタ店は法人契約が多く、定期的な代替サイクルが自然発生するので、モデルチェンジや経済の波に影響されにくいディーラーです。
日産、ホンダも経営母体の違うディーラーは同一地域に複数存在し、それぞれがライバルとしてしのぎを削っています。同じ地域にひとつの経営母体しかないことが多いのが三菱、スバル、ダイハツ、マツダです。各社の取扱車種は地域独占状態ですので、ライバルは他メーカーのみとなります。
モデルチェンジの波に左右されず、毎年安定した経営をしているディーラーは、従業員も多く、休日も長い傾向にあります。GWやお盆の時期に「ここのトヨタは開いているのに、こっちのトヨタは休みに入ってる」ということがあるかと思いますが、長く休みを取れるディーラーは、安心材料が多く、盆も正月も返上で営業している店舗ほど、経営は厳しい傾向にあるのが実情です。
日産、ホンダも経営母体の違うディーラーは同一地域に複数存在し、それぞれがライバルとしてしのぎを削っています。同じ地域にひとつの経営母体しかないことが多いのが三菱、スバル、ダイハツ、マツダです。各社の取扱車種は地域独占状態ですので、ライバルは他メーカーのみとなります。
モデルチェンジの波に左右されず、毎年安定した経営をしているディーラーは、従業員も多く、休日も長い傾向にあります。GWやお盆の時期に「ここのトヨタは開いているのに、こっちのトヨタは休みに入ってる」ということがあるかと思いますが、長く休みを取れるディーラーは、安心材料が多く、盆も正月も返上で営業している店舗ほど、経営は厳しい傾向にあるのが実情です。
営業マンはクルマ好き?
ディーラーの営業マンはクルマが好きかといえば、答えはどちらでもありません。クルマが好きで仕事をしている人も一定数いますが、大半は営業が好きか、なんとなく名前に惹かれて入社したという人がほとんどだと思います。
クルマ好きでなくとも、クルマに対する知識は、ある程度持ち合わせていますが、根っからのクルマ好きで営業している人には敵いません。買う側としては、クルマが好きで、さまざまな知識を持って提案してくれる営業マンの方は心強いかと思います。
特別クルマが好きではない営業マンは、きめ細やかにお客様をケアしていきます。クルマの話題よりも、お客様との雑談から人としての特徴を捉えて、親戚や家族に近い温かさを持っている人が多いです。クルマ好きという強みがないぶん、他の部分でお客様と強いつながりを持つことを重視します。
情報量では、クルマ好き営業マンには勝てませんが、ハートフルなお付き合いができるのは、クルマ好きではない営業マンの良いところです。
クルマ好きでなくとも、クルマに対する知識は、ある程度持ち合わせていますが、根っからのクルマ好きで営業している人には敵いません。買う側としては、クルマが好きで、さまざまな知識を持って提案してくれる営業マンの方は心強いかと思います。
特別クルマが好きではない営業マンは、きめ細やかにお客様をケアしていきます。クルマの話題よりも、お客様との雑談から人としての特徴を捉えて、親戚や家族に近い温かさを持っている人が多いです。クルマ好きという強みがないぶん、他の部分でお客様と強いつながりを持つことを重視します。
情報量では、クルマ好き営業マンには勝てませんが、ハートフルなお付き合いができるのは、クルマ好きではない営業マンの良いところです。
できる営業マンと、できるお店の選び方
ディーラーは、会社にも従業員にも余裕があるお店が良いでしょう。利益第一ではなく、お客様をしっかり見る姿勢ができていますし、顧客満足度の高い会社は、従業員満足度も高いのです。見分けるポイントとしては、先述したように、GW、お盆、正月にしっかり休みを取り、従業員同士のリレーションがしっかり取れている、というところに注目するといいでしょう。
従業員同士が良く話をしている様子が見られたり、店長がよくショールームに出ているお店も良いお店です。ショールームは営業マンの聖域であり、上司がショールームにいるというのは監視されているようで居心地が悪いものです。自然に店長がショールームに溶け込んでいるお店は、上司部下の関係が良く、お店全体の雰囲気もよくなります。
また、1人の営業マンが担当ではなく、お店全体が自分のことを知ってくれているというのは、クルマを所有するうえでの安心感につながります。
従業員同士が良く話をしている様子が見られたり、店長がよくショールームに出ているお店も良いお店です。ショールームは営業マンの聖域であり、上司がショールームにいるというのは監視されているようで居心地が悪いものです。自然に店長がショールームに溶け込んでいるお店は、上司部下の関係が良く、お店全体の雰囲気もよくなります。
また、1人の営業マンが担当ではなく、お店全体が自分のことを知ってくれているというのは、クルマを所有するうえでの安心感につながります。
ディーラーそのものが意思を持ち、しっかりと経営していかなければならない自動車業界では、ディーラーはいわば中間管理職のようなものです。メーカーとお客様の間に挟まれ、苦しい立場にあります。エンドユーザーである私たちは、しっかりとしたディーラー選びをすることが、快適なカーライフにつながるでしょう。
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文・赤井福
フリーライター。大学卒業後、金融業に従事。その後、6年間レクサスの営業マンとして自動車販売の現場に従事する。若者のクルマ離れを危惧し、ライターとしてクルマの楽しさを伝え、ネット上での情報発信を行っている。
文・赤井福
フリーライター。大学卒業後、金融業に従事。その後、6年間レクサスの営業マンとして自動車販売の現場に従事する。若者のクルマ離れを危惧し、ライターとしてクルマの楽しさを伝え、ネット上での情報発信を行っている。