昔、皆がやっていた「ダブルクラッチ」とは何だったのか?

ダブルクラッチとはなにか?

MT シフトノブ

マニュアル車は、半クラッチ、ギアチェンジなど、オートマチック車に比べると、身につけなければならない運転技術が多くあります。なかでも、ダブルクラッチは、ギアチェンジの際に、ギアが入りにくい場合に使う技術です。

古いマニュアル車では、現代のクルマのミッションには当然のように付いているシンクロメッシュ機構がなかったり、弱かったりしたため、エンジンの回転数に合わせてギアを変えなければなりませんでした。

エンジンの回転数とギアの回転が合わず、うまくクラッチが繋がらない時には、「ガー」とか「ギー」とか、部品がこすれる音が盛大に発生するので、この音を聞くだけで、クルマに負担をかけてしまっていることが分かります。

異音を気にせずに、どんどんギアを変えてしまうと、故障の原因にもなりかねないため、ギアチェンジの際に、このダブルクラッチを使っていました。

ダブルクラッチのやり方・使用場面

クラッチペダル

ダブルクラッチのやり方は、まずクラッチペダルを踏んでギアをニュートラルにします。次に、クラッチを繋ぎ、ニュートラルのままアクセルを踏んでエンジンの回転数を上げます。そうして、もう一度クラッチペダルを踏みギアを入れて、クラッチを繋ぎます。一度のシフトチェンジで、2度、クラッチ操作を行います。

ギアを上げてゆく加速時は、ギアチェンジの度にエンジン回転数が多少落ちるぐらいがちょうど良く、ブレーキ操作がないので、それほど技術を要しません。しかし、ギアを下げる減速時は、エンジン回転数を上げなければならず、さらにブレーキで減速操作も行うため、高度な技術が必要になります。

ダブルクラッチはもう必要ないの?

ホンダ シビック タイプR 2017

現代のほぼすべてのマニュアル車のミッションは、シンクロメッシュという機構を備えており、加速・減速時のギアチェンジがスムーズに行えるようになっています。ドライバーがダブルクラッチを使ってやっていたことが、このシンクロメッシュの機能によって代用できているのです。

「シンクロメッシュがあるなら、ダブルクラッチは必要ない」という声も聞かれますが、シンクロメッシュがあっても、気温やミッション周りの消耗品の減り方で、ギアの入り方やコンディションが変わってきます。いつもベストな状態を維持していたいのであれば、エンジンやミッションに負担の少ない運転技術を身に付けていても、損はないでしょう。

「ダブルクラッチ」の意味を知ると、昔のドライバーたちが、いかにミッションに気を使い、クルマを大切に扱うために、高い運転技術を身に付けていたことが分かります。

いまからダブルクラッチを身につけよう!…とまでは言いませんが、クルマに優しい運転は、つねに心がけたいものですね。

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