AT車のシフトレバーにある「L」や「2」って、いつ何のために使うの?

現在では、見かける機会が少なくなりましたが、ATシフトゲートの「L」や「2」といったレンジ。
ドライブレンジの下にある、2つのレンジは、いったい何のためにあるのでしょうか。
- Chapter
- 復習しておきたいAT車の仕組み
- Lや2のシフトの使い方
- 上り坂でも活躍する2レンジ
復習しておきたいAT車の仕組み
ATシフトゲートの説明をする前に、まず簡単なAT車の復習をしてみましょう。
ATとは、オートマティック・トランスミッション(Automatic Transimision)の略で、トランスミッションの変速操作を自動的に行います。これに対して、MTとは、マニュアル・トランスミッション(Manual Transmission)の略で、変速操作を運転手自らシフトレバーとクラッチを使って行います。
AT車は、シフト操作をせずとも車を運転できる手軽さがメリットです。反対にMT車は、走行状況に応じてドライバーが任意でギアの選択をできるので、加速や減速を自在に操れることがメリットです。
Lや2のシフトの使い方
AT車を運転する場合、パーキング「P」、リバース「R」そしてドライブ「D」という3つのレンジを使えば運転できます。しかし、「D」の下には、「L」や「2」と書かれたレンジが存在しており、これらを駆使するとAT車の運転をより上手にできるようになるのです。
「L」もしくは「2」を使うのは、上り坂や下り坂を走行するときになります。「L」はローギアのLで、「2」はセカンドギアを表します。
ドライブギアで走行していて、下り坂で車の速度が必要以上に出てしまうときに、まずは2レンジを使います。ドライブレンジから2レンジに落とすことでエンジンブレーキを使うことができます。2レンジでも加速してしまうような、さらに傾斜のきつい下り坂のときに、もう1つ下のLレンジを使います。
ドライブレンジで走行したままブレーキを多用していると、フェード現象やペーパーロック現象が発生し、ブレーキペダル踏んでもブレーキがかからなくなってしまうのです。これらを防ぐために、AT車ではこれら2つのギアを上手に使う必要があります。
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- 上り坂でも活躍する2レンジ