プリウスのツーリングと標準車の違い【試乗で気づいた3つの事】

ハイブリッドカーの先駆けトヨタのプリウス(Prius)が6年ぶりにフルモデルチェンジをして新発売されました。

今回発売されたプリウス(Prius)は、旧型モデルと同様に標準車とスポーティーなデザインになっているツーリングセレクションの2つのモデルを用意しています。

先日、私が訪れたトヨタのディーラーに標準モデルとツーリングセレクションが用意してあったので、乗り心地やドライビングフィールを比べたいと思い、2台続けて試乗されてもらいました。

両方のモデルとも満足できる乗り心地・走破性だったのですが、細かい部分で若干の違いが・・・。

私が実際にプリウス(Prius)の標準モデルとツーリングセレクションを試乗して感じた3つの違いを紹介します。

2016/1/9

Chapter
違い1:乗り心地
違い2:小回り性能
違い3:実燃費が異なる!?

違い1:乗り心地

トヨタ プリウス 2016

私が実際にプリウス(Prius)の標準モデルとツーリングセレクションを試乗して感じた大きな違いの1つが乗り心地。

この4代目モデルの標準車は15インチ、そして、ツーリングセレクションは17インチと異なるタイヤサイズを装備しています。

こちらがツーリングセレクションの17インチのタイヤ。

トヨタ プリウス 2016

そして、こちらが標準モデル15インチのタイヤ。

トヨタ プリウス 2016

また、タイヤの厚みを表す扁平率もこのように異なります。

標準モデルとツーリングのタイヤサイズ&扁平率の違い

・標準モデル
タイヤサイズ:195/65R15
扁平率:65
・ツーリングセレクション
タイヤサイズ:215/45R17
扁平率:45

このタイヤの厚み(扁平率)の違いのためか若干ですが乗り心地が違うように感じました。また、噂によるとこの2台のモデルでは足回りのセッティングを変えているようです。

実際にプリウス(Prius)を運転してみると、スポーティーなモデルのツーリングセレクションの方が若干足回りは引き締まっている印象で、多少ゴツゴツとした乗り心地。

トヨタ プリウス 2016

一方、標準モデルのほうが足回りが柔らかく、ツーリングセレクションと比べてフワフワした感じの印象を持ちました。

トヨタ プリウス 2016

このような違いに気が付いたのは、プリウス(Prius)の標準モデルとツーリングセレクションを続けて同じ試乗コースを運転したから気が付いたレベル。

舗装されたキレイなアスファルトの道路では、乗り心地にそれほど大きな違いを感じませんでした。

ただ、路面が粗いアスファルト道路やデコボコ道では状況が全く異なります。

荒れた路面を運転すると、プリウス(Prius)のツーリングセレクションと標準モデルでは乗り心地が大きく異なるような気がしました。

私がプリウス(Prius)の乗り心地の違いを実感したのは、東京・お台場にあるメガウェブ(MEGA WEB)で標準モデルとツーリングセレクションを試乗したとき。

トヨタ プリウス 2016

このメガウェブ(MEGA WEB)の試乗コースにはヨーロッパの道をイメージした石畳の道路が用意されています。

この石畳のコースを運転した時、プリウスの標準車とツーリングセレクションでは乗り心地の違いをハッキリと感じました。

足回りの硬いツーリングセレクションでこの石畳の試乗コースを運転すると、段差の衝撃を吸収しきれずに後輪がバタつく感じ。また、標準モデルに比べてカツカツといった突き上げ感も感じました。

一方、足回りが柔らかい標準モデルは、この石畳の試乗コースの段差もタイヤと新しくこの4代目に搭載されたダブルウィッシュボーン式のサスペンションがやわらかにいなしてくれる感触がありました。

トヨタ プリウス 2016

特に違いを感じたのは、段差を乗り越えた時の衝撃の吸収力。

15インチタイヤを装備したプリウス(Prius)の標準モデルでも段差を乗り越えた時、多少コツコツとした突き上げ感はあります。

しかし、段差で生じた衝撃をしっかりと吸収してくれるので、後輪のバタつきがツーリングセレクションよりも圧倒的に短いスパンで収まるように感じました。

個人的にはツーリングセレクションの引き締まった乗り心地の方が好きなのですが、標準車の段差を乗り越えた時のバタつきからの回復の早さは、かなり魅力的でした。

違い2:小回り性能

また、プリウス(Prius)の標準モデルとツーリングセレクションでは、小回り性能も異なります。

このモデルの諸元表を確認すると、標準モデル・ツーリングセレクションそれぞれの最小回転半径は、このようになっています。

■標準モデルとツーリングセレクションの最小回転半径の違い

・標準モデル
最小回転半径:5.4m
・ツーリングセレクション
最小回転半径:5.1m

トヨタ プリウス 2016

プリウス(Prius)の標準車とツーリングセレクションの最小回転半径の差は、なんと30cm。

思ったよりも差が大きいですよね。

このプリウス(Prius)のツーリングセレクションの最小回転半径は、3ナンバーサイズのミニバン”ホンダのオデッセイ”や”日産エルグランド”と同じ数値。

このように考えると、このツーリングセレクションは小回りが効かないと思っちゃいますよね。

プリウス(Prius)のツーリングセレクションと標準モデルで市街地の広い道を運転した際は、それほど小回り性能の違いは感じません。

しかし細い路地を運転させて貰った際、この2つのモデルの小回り性能の違いがハッキリしました。

小回りが効くモデルの標準車は、ハンドルを切るとスッとクルマが向きを変えてくれるので、とってもラク。また、曲がる時にハンドルが軽いのも好印象でした。

一方、プリウス(Prius)のツーリングセレクションは標準モデルのようにその場でスッと回転するような小回り性を実感する事ができませんでした。

標準モデルではスッと曲がることが出来たカーブでもツーリングセレクションでは目一杯ハンドルを切ってようやく曲がれる感じ。

また、このツーリングセレクションで細い路地を曲がろうとして気になったのは見切りの悪さ。

トヨタ プリウス 2016

プリウス(Prius)は着座位置が低くクルマの先端が確認できないので、細い路地を左折する時、左斜め前方の死角が気になってしまいました。

実際に標準モデルとツーリングセレクションで細い路地や駐車をすると小回り性能の違いを実感できると思います。

クルマの運転技術に不安がある方は、ディーラーさんにお願いをして小回り性能も確かめさせて貰った方が良いと思いますよ。

違い3:実燃費が異なる!?

また、プリウス(Prius)のツーリングセレクションと標準車を試乗してみて驚いたのは、全く同じ試乗コースを運転したにもかかわらず燃費が大幅に違ったこと。

私が試乗したプリウス(Prius)のAツーリングセレクションとAグレードともにのJC08燃費モードは、37.2km/Lとなっています。

トヨタ プリウス 2016

しかし、実際にそれぞれのクルマを約20分間試乗した時の実燃費は、このようになっていました。

ツーリングセレクションと標準モデルの実燃費

標準モデル:23.8km/L
ツーリング:21.5km/L

ヒーターを使っていたこともあり全体的に燃費は低め。また、渋滞に多少巻き込まれたのも影響しているのだと思います。

ただ、同じ試乗コースを同じように運転していたのにもかかわらずこれほど燃費が違うと思いませんでした。

ディーラーさんに話を聞くと、やはり標準モデルよりもツーリングセレクションの方が実燃費は劣るみたいです。

ツーリングセレクションの方が燃費が悪い理由

ツーリングセレクションの方が実燃費が劣る大きな理由の一つは、タイヤサイズ。

トヨタ プリウス 2016

プリウス(Prius)の方が幅の広いタイヤサイズを装備しているため抵抗が大きくなり、実燃費の悪化に繋がるようです。

また、車体重量の違いも実燃費に影響しているみたいです。

プリウス(Prius)の標準モデルとツーリングセレクションの車体重量は、このようになっています。

ツーリングセレクションと標準モデルの車体重量

(Aツーリングセレクション/Aグレード)
標準モデル:1,370kg
ツーリング:1,360kg

この2つのモデルを比べると、ツーリングセレクションの方が10kgほど重たくなっています。

わずかな違いですが、この違いも実燃費に影響を与えているのかもしれませんね。

トヨタ プリウス 2016

このようにプリウス(Prius)の標準モデルとツーリングセレクションでは、乗り心地や燃費が異なりました。

また、ツーリングセレクションは小回り性能や燃費が悪くなる可能性も・・・。このメリット・デメリットをしっかりと確認して、どのモデルを購入するか考えたほうが良さそうですね。

画像 試乗レビュー速報