レクサスの新旧フラッグシップ、LFAとLCの違いとは?
更新日:2024.09.09
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レクサスのフラッグシップスポーツクーペとして2017年にデビューしたLCと、2010年に世界限定500台でデリバリーされたスーパースポーツLFA。いずれもレクサスのブランドイメージを体現するスポーツクーペです。はたして、この2台には、どんな違いがあるのでしょう?レクサスのLFAの試乗経験も豊富なモータージャーナリスト 三好秀昌氏が解説。LFAとLCの違いとは?
- Chapter
- レクサスの新旧フラッグシップの違いとは?
- エンジン特性にも違いがある
レクサスの新旧フラッグシップの違いとは?
レクサスの最新スポーツクーペが、2017年にデビューしたLC500/LC500h。これまでレクサスブランドのフラッグシップであったLFAに趣こそ似ているものの、その性格は大きく違っています。
500台限定で販売されたスーパースポーツLFAと異なり、LCは量産モデルとして誰もが緊張感なく乗れる新しいレクサスの顔となるモデル。フロントグリルこそ違えど、漠然としたイメージでは非常に似ている2台ですが、並べてみるとまったくもって見え方が違うのには驚きます。
LFAはぐっと低く構えたフォルムでスパルタン。LC500/500hは、比べるとやや屋根が高くグラマラスで上質な感じ。
片やカーボンの骨格にサスペンションをつけたレーシングカーのような構造に対して、LCはオーソドックスなスチールモノコックボディに軽量パーツを組み合わせています。
その違いは、クルマに乗り込んでも同様。LFAは収納スペースが限られ、不便という表現をせざるを得ないのに対して、LCは豪華で包み込まれ感の高いコックピットにユーティリティーも充実。とはいえLCのメーターまわりは、かなりLFAを意識したようなデザインになっています。
500台限定で販売されたスーパースポーツLFAと異なり、LCは量産モデルとして誰もが緊張感なく乗れる新しいレクサスの顔となるモデル。フロントグリルこそ違えど、漠然としたイメージでは非常に似ている2台ですが、並べてみるとまったくもって見え方が違うのには驚きます。
LFAはぐっと低く構えたフォルムでスパルタン。LC500/500hは、比べるとやや屋根が高くグラマラスで上質な感じ。
片やカーボンの骨格にサスペンションをつけたレーシングカーのような構造に対して、LCはオーソドックスなスチールモノコックボディに軽量パーツを組み合わせています。
その違いは、クルマに乗り込んでも同様。LFAは収納スペースが限られ、不便という表現をせざるを得ないのに対して、LCは豪華で包み込まれ感の高いコックピットにユーティリティーも充実。とはいえLCのメーターまわりは、かなりLFAを意識したようなデザインになっています。
エンジン特性にも違いがある
エンジンは、LFA(4,805cc)がV10 412kW(560ps)、LC500(4,968cc) はV8 351kW(477ps)。
そのまわり方は、レーシングカー的な高回転域で弾けるLFAに対して、LC500はよりトルク特性に優れたパワフルなもの。カーンと回るか、力強さで押し出すか、というフィーリングの違いですね。加えていうなら、ハイブリッドのLC500hは穏やかながら底力を見せるパワーフィールとなっています。
トラスミッションは、大きく異なるポイントです。LFAはシングルクラッチ内蔵のペダルレスの6速なのに対して、LC500/500hは10速AT。特筆すべきはLC500hで、機械式な4ATと疑似変速を組み合わせた10AT。切れの良さで、いままでのハイブリッドの加速フィールの悪さを払拭している印象です。
LFAも見かけによらず乗り心地のいいクルマですが、LCはより上質で穏やかに路面を踏みしめます。
ハンドリングは、サーキットでこそロール剛性とシャープさに優れるLFAに軍配が上がるものの、日本の狭く急峻なワンディングでは間違いなくLCのほうが容易によく曲がり、好感が持てます。
つまり、日本の道にはLCのティストがベストマッチ。Fシリーズを含めた歴代レクサスのなかでもベストハンドリングの1台といえるでしょう。
ここまで、LFAと比較しながらLC500/500hの姿を表してきましだが、その佇まいの華やかさと上質な乗り味は、レクサスの新しいフラッグシップにふさわしい仕上がり具合になっています。
そのまわり方は、レーシングカー的な高回転域で弾けるLFAに対して、LC500はよりトルク特性に優れたパワフルなもの。カーンと回るか、力強さで押し出すか、というフィーリングの違いですね。加えていうなら、ハイブリッドのLC500hは穏やかながら底力を見せるパワーフィールとなっています。
トラスミッションは、大きく異なるポイントです。LFAはシングルクラッチ内蔵のペダルレスの6速なのに対して、LC500/500hは10速AT。特筆すべきはLC500hで、機械式な4ATと疑似変速を組み合わせた10AT。切れの良さで、いままでのハイブリッドの加速フィールの悪さを払拭している印象です。
LFAも見かけによらず乗り心地のいいクルマですが、LCはより上質で穏やかに路面を踏みしめます。
ハンドリングは、サーキットでこそロール剛性とシャープさに優れるLFAに軍配が上がるものの、日本の狭く急峻なワンディングでは間違いなくLCのほうが容易によく曲がり、好感が持てます。
つまり、日本の道にはLCのティストがベストマッチ。Fシリーズを含めた歴代レクサスのなかでもベストハンドリングの1台といえるでしょう。
ここまで、LFAと比較しながらLC500/500hの姿を表してきましだが、その佇まいの華やかさと上質な乗り味は、レクサスの新しいフラッグシップにふさわしい仕上がり具合になっています。
三好秀昌
1995年のWRCサファリラリーでは、スバル インプレッサでグループNクラス優勝。2008年 FIAアフリカラリー選手権総合チャンピオンなど、華々しい成績を残しているモータージャーナリスト。360cc時代の軽自動車から最新のスーパーカーまで、あらゆる車両に精通しているが、なかでもラリーカーには、グループBマシンからWRカーまで深い造詣を持っている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。