いきなり爆音!マフラーが折れてしまった際にはどうすればいい?

日産 GT-R マフラー (2016)

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ちょっと古くなったクルマ、それも融雪剤が大量に撒かれたり、潮風をたっぷり浴びる地域のクルマではよくある話として「マフラーが折れる」というものがあります。マフラーが折れた際には、どういった対処をすれば良いのでしょうか?
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マフラーが折れると…突然始まる爆音 ※音量注意
よく折れるのはタイコの付け根あたり
折れたらとにかく外すか固定しよう
折れる前なら、修理の道もある

マフラーが折れると…突然始まる爆音 ※音量注意

マフラーとは、エンジンから出る排気ガスを後方や適当な場所に導いて排出する排気管のことで、正確にはエンジンの直後から、エキゾーストマニホールド、エキゾーストパイプ、サイレンサーと、大きく3つにわかれています。その役目としては、排気に加えて消音も兼ねています。

車体の下を覗き込んで排気系を見れば、太くなった部分がありますが、それが「タイコ」と呼ばれるサイレンサー(消音装置)です。このサイレンサーは、車体のセンターとリア部分に2つにわけて消音しています。

ちなみに、太いマフラーとして注目されがちな排気出口部分は、テールパイプといい、あくまでサイレンサーの一部です。

ともあれ、このサイレンサーがひとつでも無いと、マフラーというものは排気管としてはともかく、消音装置としては役に立たなくなるので、昔のレーシングカーのように爆音を発することになります。そして、消音装置というのはそのなかに排気ガスを通して本来出る音を消音しているので、結構な抵抗が発生します。

それゆえ、リアサイレンサーの中身を抜いて爆音マフラーにするユーザーもいれば、全開で攻めている最中に、中身が爆裂して脱落、急に爆音を出してしまうという状況に陥るわけです。

よく折れるのはタイコの付け根あたり

そんなマフラーは、抵抗が少ないといわれる1本の場合でも、エキゾーストパイプとサイレンサーは別パーツであることが普通です。ほとんどのマフラーはフランジと呼ばれる接合部分でつながっていますし、見栄えを重視したとしても溶接でつないでいます。

フランジとタイコの間には、ガスケットというパッキンがついていますが、ガスケットの劣化や、溶接の場合でも排気抵抗が集中するゆえの高熱、さらに融雪剤や潮風に塩っ気が付着しやすい形状から、フランジの首が錆びることもあれば、タイコ側が錆びることも。とにかくその付近がよく錆びます。

そして、マフラーはエンジンの振動で揺さぶられるものですから、錆びて弱った部分がポッキリと…意外に、よくある話です。

それだけならマフラー本体もサイレンサーもテールパイプも、マフラーハンガーにゴム材で吊られていますから、簡単には落ちません。

しかし、筆者のように油断していると、三軒茶屋で折れて爆音になったままのマフラーで走り続け、池袋駅前でサイレンサーごと落とすという恥ずかしい目にあうこともあるわけです!

折れたらとにかく外すか固定しよう

筆者はたまたま車を路肩に寄せて止める時に落ちたからいいようなものの、走行中にマフラーを落とすなど言語道断!落としたマフラーに他の車が接触でもしようものなら、整備不良に加えて、懲役や罰金が待っています。

真っ当なドライバーであれば、折れる兆候となる爆音状態の段階で車を止め、確認するべきでしょう。

そのうえで、すでに破断しているか確認し、破断しかけているなら、落とさないよう外せる部分は外し(マフラーハンガーから外すだけなので、もぎ取りましょう。そして熱には十分に注意して、ラゲッジに放り込みましょう。

残った部分は路面に接触しそうであるとか、それ以上の走行が難しい場合には、素直にレッカーを呼ぶべき。ですが、そうでなければ爆音状態ではあるものの走行は可能です。

ちなみに、トンネルの中では反響ですごくレーシーな雰囲気を味わえます。まあ、ちょっと車を知っている人ならすぐ気づかれるので、余計に恥ずかしくなりますけどね。

折れる前なら、修理の道もある

なお、爆音になっただけで破断までしていないなら、応急修理ができるかもしれません。

カー用品店やホームセンターで「マフラーパテ」なるものが売っていますので、排気漏れしている箇所に塗りたくって乾くのを待てば、とりあえずしばらくは使えます。

フランジのガスケットが飛んでしまっている場合は、ガスケット交換だけで済みますが、大抵は他になんらかのダメージがあると思って間違いありません。

爆音だけならいいやと放っておくと、漏れた排ガスが車内に入り込むことがありますから、排気漏れは応急修理でもちゃんと直しておいたほうが無難です。

修理に関しては、錆の具合によっては溶接で治すことも可能ですが、1~2回が限度です。古い車などで新品マフラーの入手が難しい場合には、その段階で次のマフラーを探しておくことをオススメします。

なにはともあれ、まずはマフラーが折れないようなメンテナンスを心がけましょう!

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