車のマフラーから出る煙の正体は?
更新日:2023.04.14

まるで煙幕のように、マフラーから煙を吹いているクルマに遭遇したことがありませんか?整備不良によって起きるのか、別のところに原因があるのか。なぜそのような現象が起きるのでしょうか。
文・立花義人
文・立花義人
マフラーから出る煙の正体は?
冬の寒い日の朝、エンジンを始動した直後のマフラーから、白い湯気のようなものが出ることがあります。これはほとんどの場合、水蒸気(湯気)であり、エンジンに異常があるわけではありません。
エンジン内部で燃料が燃えると、二酸化炭素と水が発生します。気体である二酸化炭素はそのままマフラーを通って大気に放出され、燃焼により高温となった水(水蒸気)も同様にマフラーを通って排出されます。通常は冷却されて水(液体)となりますが、冷却しきれなかった水蒸気が低温の外気に触れることで、湯気となって見えます。
たいていは、マフラーから30〜40cm離れたところで消え、臭いもありません(※排気ガス特有の臭いはあります)。
しかし、マフラーからの煙がなかなか消えない場合、そして強い臭いがする場合は、以下のようなトラブルを抱えている可能性があります。
エンジン内部で燃料が燃えると、二酸化炭素と水が発生します。気体である二酸化炭素はそのままマフラーを通って大気に放出され、燃焼により高温となった水(水蒸気)も同様にマフラーを通って排出されます。通常は冷却されて水(液体)となりますが、冷却しきれなかった水蒸気が低温の外気に触れることで、湯気となって見えます。
たいていは、マフラーから30〜40cm離れたところで消え、臭いもありません(※排気ガス特有の臭いはあります)。
しかし、マフラーからの煙がなかなか消えない場合、そして強い臭いがする場合は、以下のようなトラブルを抱えている可能性があります。
クルマが加速するときに白煙が出る場合
エンジンオイルは、金属同士の摩擦を減らす潤滑作用や、各部品の隙間を密閉してガス抜けを防ぐ密封作用、エンジン内部の熱を吸収する冷却作用、エンジン内部の汚れを取り込んできれいにする洗浄作用、エンジン内部を錆から守る防錆作用など、さまざまな役割を担っています。
このエンジンオイルは、ポンプによってエンジン全体に循環されていますが、燃焼室に入り込んでしまうことはありません。これは、ピストンとシリンダーの間にあるピストンリングという部品がぴったりとシリンダーに密着し、燃焼室の外壁のオイルをきちんと掻き出しているからです。
しかし、ピストンリングが摩耗して隙間ができ、エンジンオイルを十分に掻き出すことができなくなると、オイルが燃焼室に侵入してしまいます。これを「オイル上がり」といいます。エンジンの回転数が上がる(=加速する)ときに白煙が出る場合は、このオイル上がりの可能性があります。
このエンジンオイルは、ポンプによってエンジン全体に循環されていますが、燃焼室に入り込んでしまうことはありません。これは、ピストンとシリンダーの間にあるピストンリングという部品がぴったりとシリンダーに密着し、燃焼室の外壁のオイルをきちんと掻き出しているからです。
しかし、ピストンリングが摩耗して隙間ができ、エンジンオイルを十分に掻き出すことができなくなると、オイルが燃焼室に侵入してしまいます。これを「オイル上がり」といいます。エンジンの回転数が上がる(=加速する)ときに白煙が出る場合は、このオイル上がりの可能性があります。
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