なぜ近頃のクルマは、丸っこいのか?角ばったクルマは過去の遺物?

日産 バイオレット A10

以前は、角ばったデザインのクルマが多くありましたが、近ごろではめっきり少なくなり、丸い車を見かけることが多くなりました。なぜクルマのデザインは角ばったものから、丸みを帯びたものに変化したのでしょうか?

Chapter
50年代〜60年代は丸い車の全盛期
70年代以降、四角い車が増えてきた理由とは?
90年代以降は、「丸と角」が融合したデザインへ。

50年代〜60年代は丸い車の全盛期

※画像は丸い日本車の代表「スバル 360」

プレス成型の技術が未発達だった1950〜60年代、丸いデザインの車がたくさん作られました。

なぜなら、この時代の技術では、曲面を使用したほうがボディ形成に有利だったからです。またデザインの過程においても、この時代の模型は、現在のようなクレイ(粘土)モデルではなく、石膏で型をとって作っていました。一度成型してしまうと大きな変更は難しいため、面と面を曲面でつなぐふくらみのあるフォルムが増えていきました。

代表的な日本車といえば、スバル360やトヨタクラウン(初代)ですが、いずれも曲線を多用した柔らかいフォルムが特長です。

70年代以降、四角い車が増えてきた理由とは?

※画像は日産バイオレット(A10)

1974年デビューのVWゴルフ

その後、製造や金属加工、プレス技術が進化をして、四角い車でもボディの強度を得ることが可能になると、アメリカを中心に四角い車がたくさん作られるようになりました。

この時代からデザイン過程において、クレイモデルが多用されるようになり、シャープなラインや角張ったデザインの模型も作りやすくなりました。また、製造技術の発達という理由の他、これらのデザインは車を強く、大きく見せることができるという理由もありました。

車は道具であると同時に、ステータスシンボル…という風潮が広まったアメリカと、その影響を受けた日本では、大きくて角張ったデザインの車が好んで作られました。 

また、ヨーロッパでは1974年に角張ったフォルムのVWゴルフがデビューしています。丸いVWタイプ1(ビートル)から四角いゴルフへ…まさにマルからカクへの大きな転換となりました。

オイルショックや排ガス規制も追い風となり、アメリカでも大人気となった初代シビック

しかし、角張った大きな車が世を席巻するなか、1970年代には2度のオイルショックが起こります。

ガソリンが高騰し、燃費の悪いアメリカ車は大きな打撃を受けます。そこで、少しでも燃費を良くしようと、1970年の終わりからはクルマのボディも小さくなり、また燃費を考えて空力性能に優れた丸いデザインが復活。丸い車がふたたび、脚光を浴びる時代となりました。

日本では、ホンダがコンパクトな4ドアハッチバックのシビックCVCCを発表。燃費の良さでアメリカでも大人気となりました。

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90年代以降は、「丸と角」が融合したデザインへ。